「巨大スーパーに飲み込まれた男」

私は何の気なしにアメリカのスーパーに足を踏み入れた。

すると次の瞬間、異世界転生が始まった。

目の前にはどこまでも広がる食品の荒野。果てしなく続く陳列棚、氷の世界のような冷凍食品コーナー。どこを見てもスケール感が狂っている。

日本のスーパーなら「牛乳、卵、ネギを買ってサクッと帰る」となるが、ここは違う。歩き始めたが最後、「お目当ての商品にたどり着く前に人生を見つめ直す時間」が始まるのだ。

「アメリカのスーパー?普通に買い物するだけでしょ?」と思っているそこのあなた、甘い。

ここは、冒険者だけが生き残れる領域である。


アメリカのスーパーは広い。いや、「広い」なんて言葉では足りない。

店の入り口から目当ての商品の棚までの距離は、「小規模なハイキング」に匹敵する。ウォルマートの巨大さにいたっては、もはや「小都市」。

日本のスーパーなら「通路をちょっと歩けば目的の商品にすぐアクセス可能」だが、アメリカではまず「目的地までのルートをGoogleマップで確認するべきでは?」と思うほど遠い。

買い物リストに書いた「牛乳1本」を買うために、店内を30分さまようこともザラ。途中で「迷った客を保護するためのガイドスタッフ」がいても不思議ではないレベルで、圧倒的なスケールを誇る。

さらにカートも巨大で、一度手にしたら最後、「倉庫番ゲーム」のように操縦が困難になる。カートの取り回しを誤ると、「通路を完全封鎖」という事故が発生するため、運転技術が問われる。


まず最初に知るべきは、**「アメリカのスーパーにある食品サイズは人間向けではない」**という事実だ。

ポテトチップスひとつとっても、日本のそれが「ちょっと小腹が空いた時用」だとすると、アメリカのは「大規模キャンプファイヤーの燃料」レベル。

シリアルコーナーで目にする箱は、「ダンボールかな?」と見間違うほど巨大で、冷凍ピザに至っては、「これ、家のドアを通れるサイズなのか?」という疑問が湧くレベル。

特に牛乳。

日本では500mlや1リットルで売られるのが普通だが、アメリカでは 「ガロン(約3.8リットル)」 がデフォルト。

冷蔵庫に入れようとしても、「他の食品をすべて外に追い出す」決断を迫られる。


アメリカのスーパーでは「クーポンを持っている者が勝者」である。

新聞やアプリで取得できるクーポンを駆使すれば、商品がほぼ無料になることも珍しくない。「ピザ1枚1ドル」「ドリンク無料」「洗剤1つ買ったらもう1つ無料」など、割引の激しさは異次元レベル。

ただし、レジで大量のクーポンを広げると、「店員が目を丸くしてこちらを見つめる」という現象が発生する。

慣れた客は当たり前のように20枚以上のクーポンを使うが、初心者が挑むと「ちょっと怪しい目で見られる」ので、初めて挑戦する際は空気を読むことが重要だ。

ようやく買い物が終わり、レジに並ぶ。

しかし、ここで「最後の試練」が待っている。

アメリカのレジ係は、日本のように「淡々と会計をする」わけではなく、「フレンドリーすぎるコミュニケーション」を全力で仕掛けてくるのだ。

「今日の調子はどう?」
「どこ出身?」
「このソースめっちゃ美味しいよ!」

ただ買い物するだけなのに、気付いたら「知らない店員と人生の話をしていた…」という事態になっている。

さらにレジのスキャンスピードも「個人差が激しい」。

超高速でスキャンする人もいれば、「雑談に夢中でめちゃくちゃ遅い」タイプもいるので、レジ時間は完全に運次第。

「静かに買い物したいだけなんですが…」という人は セルフレジが救い となる。


アメリカのスーパー、それはただの買い物の場ではなく 「サバイバル訓練の場」 である。

  • 巨大すぎる店内

  • 人間には大きすぎる食品サイズ

  • クーポン戦争

  • 店員との謎のコミュニケーション

日本のスーパーのように「静かに買い物を済ませる」ことなど不可能。気付いたら「必要のないバーベキューセットとガロンサイズの牛乳を抱えている」なんてことが頻繁に起こる。

アメリカに訪れたら、ぜひ一度スーパーマーケットに足を踏み入れ、この異次元の買い物体験を味わってみてほしい。

さて、あなたはこのスーパー文化を楽しめそうですか?それとも、計画通りに買い物したい派でしょうか?