大王に「なぜ大王の上には4人のお姉様がいるのか」と聞いた。大王は「お前にそれを教えてはいなかったのか?昔教えたような気がしたが。」と驚かれていた。大王は肘をついていた玉座から離れ、私のところに飛び込んできた。そして丁寧に4人のお姉様方について説明をしてくれた。長女は呪われていて紙に触れたり、文字を見ることが出来なくなっている。触ると緑の光が彼女の目の前に現れ、凄く苦しそうな顔をされる。長女はこの王都にいる。私も何度もお見かけし、付き添いのお爺のような人がサポートしている。エメラルド色のドレスを着ていてお顔立ちが良く、呪いをかけられて表情が良くないが、見るたびに美しさを感じる。私から見た話にはなるが、最も美しい姫様だと思う。大王は私の前に進んで玉座の前にある食卓を通り抜け右側にいかれた。大王から見て次女にあたる姫様は、裁縫が素晴らしく得意のため、国外で活躍するデザイナーであるらしい。大王の玉座の周りにある現代でいうと東南アジアのマーケットのような建物の黄色を基調としたカーテンレールは次女がデザインをしているようだ。凄くユーモアがあり、明るく可憐を絵に描いたような人だと大王は言っていた。そして三女は闇の魔法術の研究をしているそうだ。大王が指差して手に持って説明してくれたが、本の表紙のフードを被り、右側を向いた顔がきちんと見えないが、クマが酷く、それ故に眼光が鋭く光っている人がその人だった。物静かな人であまり人と話さない人ではあるようだが、大王はとても聡明で優しい人だと教えてくれた。たまに王都に現れては大王に助言をくれたり、自室に籠り、魔術の研究をしているそうである。四女の説明をしてくれたはずだが、私が覚えていない。青色の服を着た綺麗な人だということは覚えている。その後に大王がなぜ大王になったのかを教えてくれた。実は大王を含むお姉様方は玉座の前の食卓の1番手前のイスに置いてある黒の左手から生まれたらしい。そんなに大きくはなく、ボクシングの手袋くらいの大きさで、指の爪が椅子の肘置きに届きそうな左手だった。まるでカラスの死骸のように見える。その左手が生みの親のようだ。生まれてくる時に地位や名誉が決められているように生まれてくるようだ。大王は誰から見ても当然のように大王であるのだ。それは生まれてきた時から変わらない。大王の食卓の先にはアジアのマーケットのようなものがあるが、それは大王のこれまでの人生の活躍が回って一周に飾られているのだった。大王が読んだらしい本が並べられ、活躍したスポーツのトロフィーや魔術のトロフィー、大王にしか成し得ない業績が並べられている。左を通った先の真ん中の所には恩師からのサインが書いてある。内容は「君は素晴らしいものを持っている。君の心次第」とある。恩師は大王のなんでもこなせる所を魔術の危うさを心配しているような事を大王の近くにいた女性が教えてくれた。それから大王の妹姫君もこの街の人の全てがあの左手から生まれてこの王国があるような事を教えてくれた。この左手は今は全く動かずに人形のように椅子に置かれている。
大王と私の関係
大王と私は友達のような関係である。
大王と私は敬語ではなくタメ口で話す関係である。私のそんな事を気にしない所やイタズラ好きな所が好きなようだ。2人でいつも悪さを考えている。因みに上記では敬語、タメ口と言葉遣いが曖昧である。
姫様長女
呪われている。
美しすぎる姫様は良く周りから嫉妬の対象になる。とても心優しい性格である。呪われてしまってからはまゆがハの字に曲がり、いつも悲しい顔をしている。それでも美しいことが妬ましく思う人もいるようだ。
大王の王都内には金属の廃棄場がある。王政には各々の担当の大臣がいる。金属の廃棄などは金属大臣のような大臣が配置されるのが常なのだが、その時大臣は不在であった。宮廷の外には金属の廃棄場が多く堆積していた。大王と私が偶然その前を通った時は、人だかりができて困っていた。大王はしばらく悩んでいたが、ふと思い至ったように「廃棄は勿体無いではないか!金属に序列をつけ、似た金属を集めて整理しようではないか?そうすれば再利用もできる。」そう言った。私は大王の発想力に驚かされ、視界が開けたように感じた。大王の大王たる所以を垣間見たような気がした。