~万人にあたえる書、何人にもあたえぬ書~

 誠実の人は「仏陀は最高の精神衛生学者である」と述べていた※1が、この理由は「ルサンチマンに打ち勝つことを功徳としていた」というものであるから、最初から地に足がついていない状態(超人を目掛けて一気に上方に引き寄せられる「俗世という言葉が地上に対する未練という意味で使われ、尚且つ自分は生に背いて死を説教して害を与えようとする」)のことを高尚だとするのは誤謬ではないか。だからこそ人間という縛り(衣食住)が必要なのである。

 そして表題の「不殺生の戒」についてだが、「托鉢」においては肉を食べることは禁じられてはいない。しかし、スジャータの乳粥は妊娠した牛からの搾取に他ならない。私を洞穴で待ち受けていたのはFe(同情)だった。

 動物のことを考えて人に害を及ぼしてしまう(エシカルヴィーガン※2)。しかし、彼らの良心の苦痛を私は理解している。だが、完全菜食主義という記号が最近はブルジョアの道楽という現状である。

 非ヘム鉄である以上は多くの野菜などを食べる必要があり、労働力の高さを担保する為に高騰している野菜などを大量に食べろというのはエンゲル係数(教科書から削除)として難しい話である(年収中央値360万円「29歳未満の世帯辺りの収入が209.6万円※3」)。そして誠実に仕事をしている肉体労働者を肉食者だから否定するなら、配送サービスはヘム鉄という点において成立しない。)

 もはや虚栄心の競い合い(個人の野心が公共の利益となるか?「アニマルウェルフェアという最終的には殺されることが決定している動物でも死ぬまではQOLを高めることで、人間は美味しく食べることができ、動物も殺されるまでは幸福だという主旨(しかし、これは逆に動物を信頼させておいて殺すのだから逆に残虐極まりない行為ではないかという反論がある※4)」)である。

 執着を捨てれば苦しみは確かになくなるが、同時に生きる気力すら喪失する。何事にもやる気がなくなり、人が痛め付けられていようが、何ら感情を生じない。なにかを守ろうとするには自分の能力に執着する必要があるし、なにかを守ろうとするのは執着があってこそ成せる業である。

 争いのない社会とはいっても、ベイトマンの原理、ランナウェイ説にて女性の本能的な選別が存在する限り、争い(建前としての闘争はなくとも本質的な闘争はなくすことはできない「これによって適者が生存してきた」※5)。故に仏教は反出生的であり、女犯という概念がある。

 人間の神による創造説は中間種の不在(個体数が少ないので化石が残りにくいという指摘)を根拠としているが、別の箇所から木の枝のように派生して、人間が霊長類として分類されたのではないかという方面の指摘がある。

 だからといって、地球という惑星においてなぜ奇跡的な好条件が何重にも重なったのかという点において、神なるものは絶対に存在しないとは言えない。

【注釈】

※1
“仏陀の「宗教」は、むしろ一種の衛生学と呼んだ方が、キリスト教のようなあんな哀れむべきものとの混同を避けるためにもかえってよいのだが、この「宗教」はルサンチマンに打ち勝つことをもってその功徳としていた。つまり、魂がルサンチマンによって左右されないようにすることーこれが病気からの回復への第一歩なのである”

ISBN 4102035079
「この人を見よ ニーチェ/西尾幹二訳」30P

※2

“現実的な「中くらい」を知りたい場合には、データを順番に並べて真ん中にくる中央値が適切です。「年収」の中央値は約360万円で、平均値より一般的な労働者の感覚に近い数値となっています。  「出所)国税庁 平成28年度民間給与実態統計調査 ※ただし中央値は調査結果より推計」”

「年収」の定義とは?平均年収や中央値・税金の計算方法も紹介
https://biz.trans-suite.jp/37404#360

平成30年 国民生活基礎調査の概況|厚生労働省

II 各種世帯の所得等の状況 [167KB]


※3
・ダイソーカレー
・ココナッツオイル
・ローソンの納豆巻き
・豆腐、ナッツ、大豆
・野菜、米
 (作るために動物や虫を殺す必要がある)
・味噌汁
・グミ
 (ハラル)

【NG】
・革製品
 (PVC、PU除く)
・ハチミツ
・砂糖
 (牛骨を使用)
・ゼラチン
・サプリメント
 (VB12は動物から生成)
・マルチビタミンB12かいわれ
 (同上)
・肉類全て
・牛乳
 (牛を搾取している為)
・動物性油脂
・薬剤
 (カプセルにゼラチンが使用)
・医療行為
 (動物実験の為)
・遊戯王チップス
 (調味料「アミノ酸等」)

※4

 動物を殺すことは良心が咎める。だからこそ、人間は記号としての神を開発せねばならなかった。イスラム教を例にすると「アッラーアクバル」と唱えて頸動脈を一撃で裂いた肉ではないとイスラム教徒は食べることを許可されない(ハラール)。記号としての神という創造は良心の呵責の苦しみをなくす為になくてはならなかった。

元刑務官らが死刑執行について証言 異例の証人尋問始まる 象印元副社長ら強盗殺人の公判


家畜化という進化 リチャード・C・フランシス著 人間が動物の性質を変えた


※5

 こういった考え方は「進化心理学」と呼称されているが、私が「進化心理学」をある程度の正しさがあると感じたのは以下の点においてである。

何を見ても美しいとも感じないし、楽しかった筈のことをしても一切心が動かない。浮動感が強くなると身体の感覚が次第になくなり、自分の身体がロボットで自身は内側で操作している感覚に襲われる(解離の軍事利用は既に行われている)。そして心臓の感覚まで解離してしまっている。身体が何かにぶつかっても痛みが鈍化している。外出先で突然に驚くようなことがあっても顔面は眉一つ動かない。だが、心臓に痛みが走り脈拍が乱れていることで「本来は驚いているのか」と現象から逆引きする。”

解離、離人症、スイッチング、溺れ死ぬ事のできる海を探して
https://ameblo.jp/wansur/entry-12550932093.html


 この現象によって「なぜ感情は発生しなけらばならなかったのか?」という疑念を説明していた学問が「進化心理学」だったのである。

@selfcomestomine

 この方は「負の性欲」という言葉の進化心理学的解釈を契機にしてTwitter上でムーヴメントを巻き起こし、進化心理学に関しての有用な資源を提供している。

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