食事を残さず(それも積極的に)食べるようになったももにもう一つの奇跡が起こったのです。
な・なんとおしっこ後の悲痛な叫びが無くなったんです。
つまり
痛くない
みたいなんです。
手術した直後(退院直後)は、おしっこのあとうずくまっていることはあったのですが、気づいたら、叫び声を上げなくなっていたのです。
うずくまりも、全身を震わせるような感じではなく、どちらかというと、
痛くなりそう・・・・・・(泣)
あれ・・・
痛く・・・ない
あ。 痛くないかも
と自分の体調に尋ねている感じ。
生後半年くらいの時から、ずーーっと、もう何百回とおしっこ後は痛い思いをしてきたわけなのでおしっこ後は、それなりの覚悟(?)をしていたみたいで。
ところが、どうもその痛みがやってこない。
そんな表情なんです。
最初は、まだ抜糸も終わってないし、開腹した傷の痛みが先でおしっこ後の痛みが遠のいているんだよ、きっと。
なんて、家族で話していたのですが、
抜糸して
1週間して
1か月して・・・・
それでも悲痛な叫び声をあげることはなくなったのです。
このことを執刀医の先生にお話ししたところ、断定はできないけれど、泌尿器というよりは婦人科系(子宮、膣など)に何らかの異常があって、おしっこを排出する際の膀胱収縮の影響で、痛みがあったのでは・・・
という予測がなされました。
おしっこ後の尿漏れは相変わらずでしたが、何よりも悲痛な叫び声を上げない(=痛くない)
もう、奇跡のようなホントの話なのでした。
ご飯もちゃんと食べる。
おしっこ後の痛みはなくなった。(尿漏れは、続いていたけど。。)
でも、相変わらず、吐き戻しや皮膚炎、外耳炎・・・etcと、小さい症状がいつもいつも ももを襲っていました。
尿検査は、1か月に1度。
すでに最初に通っていた近くの動物病院ではなく、避妊手術をおこなった病院へ月1で通っていましたが、ももはいつも恐怖でおののいていました。
ペット栄養管理士の勉強も1年以上が経過していましたが、今一つ、ももに対するアクションの仕方を悩んでいました。
ペットフードでない食事への移行は、無知識のまま進めてしまうと、弊害のほうがより大きくなるのでは・・・?
と考えていたからです。
そんなこともあり、並行して、ホリスティックケアについても学び始めました。
ホリスティックケアは、簡単に言うと、西洋医学以外のたとえば、手作り食やマッサージ、アロマ、ハーブ、鍼灸、レメディなど総合的な視点からアプローチを行う療法のことを意味します。
より自然なアプローチをすることで自然治癒力を向上させようという手法で、日常ケアとして健康管理に役立てる内容ばかりなのです。
この内容に出会ったとき、「これだっ」 と思いました(笑)
ここからは、とにかく一生懸命。
学生時代の試験前より勉強したかも(笑)
ホリスティックケアで学んだ知識から、ももには、できる限り自然生まれの(=自然派)素材で作られたものがよいと判断し、皮膚炎に効果があるティーツリーやシダーウッドを素材としたシャンプーやクリームを見つけ、使用するようにしました。
手作り食の基本知識や留意点、工夫などの知識も身につけ、あとは実践あるのみという段階に来ていましたが・・・
ももには最大の難関があります。
ストルバイト・・
これをどうやって手作り食で乗り越えるか。。
これが問題で、なかなか一歩が踏み出せないでいました。
ちょうどその頃、隣町に新しい動物病院が開院し、評判もそこそこだったので訊ねてみることに。
お若い先生でしたが、今までの経緯や症状、今の状況をお話しすると、これまでとは異なる新たな見解を聞くことができたのです。
食欲不振や吐きもどしは、やはり食事が合っていないというファクターが大きいだろうということ。
ストルバイト用の療法食は食べた方が安心だけど、そんなに神経質にこだわる必要は無い。
そもそも水分を摂らない子がなりやすい傾向にあるから、極力水分を飲ませる努力をするだけでも改善する可能性がある。
尿漏れは、最初は膀胱炎に伴う症状としてあったかもしれないが、膀胱炎をこじらせたり予後が悪かった結果、おしっこを止める筋肉がゆるんでしまったのかもしれない。
すでに尿漏れは、私たちの日常になり、ももの人生の一部と受け止めていたので、これ以上の負荷な検査などで原因追究はせず、このままを受け止めることで何の異存もありませんでした。
あとは・・・
療法食からの離脱。
つまりは手作り食の導入。
急激な離脱は、ストルバイト再発の可能性もはらんでいるので、新しい先生とも相談して少しずつトライしていくことになりました。
まずは、1日2食のうちの1食を手作り食に替えてみる。(1食は療法食)
おしっこのPhは、毎回測定してその推移をデータで管理する。
大変だけど、1週間くらい毎におしっこ検査して推移を見守る。
1週間くらいで結石になることはないから、もし、おしっこ検査で赤信号が出たら、改めて考えましょう。と。
大きな進歩です。
「一生この子は、療法食しか食べられません。」
と言われたこの子にようやく明るい光が射した瞬間でした。