- ゲンダイネット
(2012年12月23日07時00分)
   千葉県の私立高校「文理開成」(鴨川市)が5億円超の負債を抱えて実質的に経営破綻した。保険料や税金の支払いが滞り、教職員の給与は6月からストップ。入試が1月後半に迫っていることもあり、運営する学校法人「村山学園」は支援先探しに躍起だ。
  
 「私立中学・高校が危ない」の著書がある経済評論家の島野清志氏がこう言う。
 
 「文理開成の破綻は、私立高校の連続破綻の序章に過ぎません。開成、武蔵、麻布など超名門以外の私立は、これからバタバタ潰れていくと思います。大学の定員割れと同様、少子化が一番の原因ですが、民主党政権の目玉政策だった高校無償化が私立の経営を苦しくしています。この不況で授業料がゼロになった公立高校を選ぶ親が増えているからです」
  
 <あなたの子供は大丈夫か>
 
   これまで人気だった大学の付属校も、早慶など一部を除き苦戦しているという。
 
 「明治、中央などMARCHクラスの中堅私大が少子化で合格しやすくなり、高い授業料を払ってまで付属校に入学させるメリットが少なくなったのです」(ある学習塾講師)
  
  これから受験シーズン。ヘタすると我が子が合格した学校が潰れる可能性がある。どんな学校が危ないのか、「危ない私立高校」の見分け方を島野氏に聞いた。 
 
 「偏差値50以下の私立はすべて危険と考えてください。目立った特色がなく大学進学率の低い私立に授業料を払うのをムダと考える親が増えているからです。もちろん定員割れしている学校は論外です」
 
 「少人数」をウリにしている学校も危ない。自治体からの補助金額は生徒数、教員数、そして“学級数”で決まる。ヤバい高校は「少人数」と称してクラスを増やし、補助金をもらおうとするという。 
 
 「危ない私立に入学させるくらいなら、商業や農業など専門知識を覚えられる公立の方がいい。都立新宿山吹高校のように単位制をとっているユニークな定時制高校もあります」(島野氏)
 
  高校も慎重に選ぶ必要がありそうだ。
 
 (日刊ゲンダイ2012年12月20日掲載)
自分は武蔵中高出身。でも、やはり内情は決して予断を許さない。らしい。つぶれたりはしませんがね。