枝野長官会見(3完)「国と同時に地元にも発表しないと…(24日午後4時10分)

2011.3.24 19:10 (1/4ページ)

【首相の発表】



 --菅首相は政策方針を近々に発表する予定があるか



 「まずは、地震震災に対する広い意味での復興に向けた大きな方向性、ビジョンはあるタイミングでしっかりと、特に被災された皆さんの将来への希望をしっかりと持っていただくために、大変重要なことだという認識を持っている」



 「ただ、今回は阪神淡路と比べても、大変広範な被害状況であって、地域によっては復旧から復興の段階に入りつつある地域もあるようだが、かなりの地域はいまだ、むしろ瓦礫(がれき)の中に救いを持って待っている人がいるのではないかということで努力されている地域もある。それから、避難されている皆さんの最低限の生活を支えることに最大限のエネルギーを注いでいる地域もある。さらには、この震災・津波によって、原子力発電所の事故という、それ単独でみても、大変大きな事故が生じていて、この事故がどういうタイミングでどう収束の方向に向かうのかは、まだまだ予断を許さない状況の中にある」



 「そうした全体構造のなかで、どういうタイミングでどう復興に向けたビジョンというか段取りなどを示すのが妥当、適切であるかについては、今、色いろと検討しているところだ。当然ながら、その方向性については検討は進めているというのが今の段階だ」



【首相の報道対応】



 --菅首相は政治の在り方などについて記者の質問に答えていない。政治的な責任を果たしているか



 「最終的には国民が判断されることだと思うが、震災、特に避難されている方の生活者支援、そして原発の状況をこれ以上悪化させずに収束を図り、なおかつそれによる影響を抑えることについての首相としての果たすべく役割について全力で果たしていると思っている。それをどう評価するかは国民の皆さんの評価だ」



  --政治的責任には説明責任も伴う。説明は十分果たされていると考えるか



 「内閣としてそれぞれ役割分担があって、その中で当然、首相自ら説明すべき、あるいは国民に呼びかける部分も当然あると思うが、それは一般的には官房長官の私がさまざまな現在の状況についての政府の取り組みを国民に説明する。あるいは各省が対応していることについて各省が説明するということの中で、首相としてどういうタイミングでどういった事項を自ら説明するかは、一義的にどこかで、バサッと切れるものではない。その中で必要に応じて首相自ら説明するのは必要だと思っているが、具体的などのタイミングでどうということについては今のような役割分担の中でその都度考えている」



 --首相はぶらさがりをしていないが、復活は



 「まず理解いただきたいのは11日の(東日本大震災の)発生直後から、定例の会見、ぶらさがりなどについて申し訳ないが、時間を注ぐ余裕もない。目の前で政府の対応によって何人の命を救えるか、時々刻々対応する時間帯が何日もあった。その中で直接国民に説明しながら対応しなければいけない事項については首相自ら説明をしたり、私が説明してきた」



 「当初の状況から、時々刻々の変化から日々の変化の段階に移りつつある状況とは思っているが、政府として目の前で対応しなければいけない案件を最優先せざえるを得ない。そうしたこととその隙間(すきま)、合間をつくって、ぶらさがり取材に応じる、あるいは記者会見に対応させていただく時間的余裕を、本来の最優先しなければいけない被災者対応、あるいは原発対応の状況の中、どのタイミングでつくれるかは検討、模索している」



 【福島第1原発】



 --原発を閉じこめる作業について準備、想定はしているか



 「これは東京電力、あるいは保安院と原子力安全委員会を含めて、まさに原子炉の専門家の皆さんを中心に、どういう形で閉じこめる、封じ込めるのかについては、当然、検討いただいている」



 「ただ、まさに冷やすということについての今、プロセスが現在進行形だ。冷やすというのも、どういう形で安定的に冷やしていくのかについても、正にさまざまな努力を平行しながら進めている状況だ。そうしたことなので、今の段階でどういう形で、どういうタイミングで閉じこめるというプロセスに入れるかを確定的に申し上げられる段階にはない。ただ、その冷やす作業と平行しながら、専門化の皆さんには当然、さまざまなシミュレーション、検討をしていただいているという状況だ」



 --原発の周辺住民は見通しもほしいと思うが



 「周辺地域の皆さん、あるいは農業などで影響を受けている皆さんには、しっかりとした見通しがほしいというお気持ちは大変、まさにその通りだと思っている。しかし、しっかりとした見通しが、見通しとして一定の確立として高いものであれば、当然一つの見通しとして示すべきだと考えているが、まだ原発の状況は、非常に緊張感を持ってしっかりと対応しないと、むしろ、ここまで食い止めている状況からさらに悪化する可能性も否定できない状況にある。従って今の段階で、時期的な見通しなどについて申しあげることは、かえって私は無責任だと思っているので、一定の見通しが立てられる段階になれば、できるだけ早く見通しを示したい」



 【地元の報道態勢】



 --福島県の各報道機関から、政府が中央で発表する場合は、福島県の災害対策本部でも同時に発表してほしいと。また、県の対策本部にも国の広報責任者を配置してほしいという要望があるが



 「一つは、こういったご要請の有無にかかわらず、国として発表することについては、ほぼ同時に福島県の方には、ご連絡申しあげないと、それぞれいけないことだと思っているし、福島県の方には、国の現地対策本部もある。ここにも当然、国として、東京で決めたことについては、同時に連絡しなければならないことだと思っている。その点は、さらに徹底していかなければならないと思っている。それから、国の広報担当者を置くということについては、国の現地対策本部として、必要なプレス発表があれば、東京都は別に、それは然るべく対応をしなければいけないかなと思っている」



http://sankei.jp.msn.com/politics/news/110324/plc11032419110016-n1.htm

http://sankei.jp.msn.com/politics/news/110324/plc11032419110016-n2.htm

http://sankei.jp.msn.com/politics/news/110324/plc11032419110016-n3.htm

http://sankei.jp.msn.com/politics/news/110324/plc11032419110016-n4.htm