いきなりストレートなタイトルだが、
北京に来てしばしば話題に上る「痰」について書きたい。
北京は大変乾燥した土地柄埃っぽく痰がからみやすい。
理由はこれだけかどうかわからないが、とにかく道路は痰だらけ。
そして常に痰を吐く「カーッ、ぺッ」を耳にする
しかし幸い(?)なことに、乾燥しているのですぐに乾いて粉になり
飛散してその辺の空気に紛れてしまう・・・
まぁ、こんな事を気にしていてはどこにも住めないのだが、
先日、ニュージーランドの空港で「カーッ」を耳にして音の方向に目をやると
「ペッ」と手持ちのティッシュに「痰」を吐いている年配の中国人女性を見て、
ホッとした事がある。ティッシュにしてた~良かった~
北京行きの便を待つゲート前は、海外といえども中国文化圏そのもの。
まさか!と咄嗟に反応し、その後、安堵する自分がおかしかった。
ある日、中国人の友人が
「私は痰を避けて歩くので下を見ながら歩く…」と言った。
=「それは空から落ちてくる雨粒を避けるようなもので無理でしょう」とわたし。
別の友人は
「痰を吐かずに飲み込めば病気になるから吐いた方が良い」と言う。
それを聞いていたスイス人でちょっと神経質な一人は、
頭を横に振り信じられないという素振り。
=確かに、自分さえよければ構わないというように聞こえてしまう。
また、別の友人=ブラジル人は「北京の道路は清潔で安全、
ブラジルはゴミと暴力が溢れ、金品だけでなく命の危険性が常にある、
痰くらい何でもないよ」と。
あらら。。。話が全く違う次元に飛んでしまった。
スイス人が首を振り席を立った。
(議論を掘り下げる時、彼女はよく一人zoom outする・笑)。
しかし、彼女の素朴で正直な意見はいつも私をほっとさせる(^^)
※議論下手な私の逃げ道なのかな?と思うこともあるが、
何せ彼女は憎めないキャラ。何より彼女のいう事は事実なのだし。。。
「痰」は、ティッシュ等にとって捨てた方が良いと思う、私=日本人。
しかしこの意見は安直すぎる。
十何億全員が痰を恒常的に吐かないとしても、どれだけのティッシュが
毎日必要になるのか?と考えると恐ろしい。環境破壊に繋がる・・・。
これは、コーヒー価格が上昇したりマグロが買占められたりする事と同様、
皆が飲み・食べ・使い始めたらすぐに足りなくなるのは当たり前だ。
私たちは膨大な人口のもたらす作用を常に念頭に置き、話をしなくては
ならないのだ。「洗練」って何なのか。改めて考えさせられる。
ちなみに、相方は昔から洗顔やうがいの際に水で鼻をかむ等する。
相方曰く、体にも環境にも良い最も合理的な方法との事。
なるほど我が家は10年以上、「箱ティッシュ」を購入していない。
二人とも花粉症なのに。
(ちなみに私は街頭配布のポケットティシュを使っているので、
正確には相方だけに関する事である・・・)
さて、北京の街中を歩けば、上を見上げる機会が多い。
観光するときは、上ばかり見て、
躓いたり、痰で足を滑らせないよう気をつけよう!
↑中国のテレビ局「中国中央電子台」の新社屋。
海中の景色が映し出され、中々の迫力。
(於:世貿天階)