箱入りさくらんぼは母の日の想い出
何十年も前の話。うちは裕福な家庭ではなかった。ある日、母が「大きなさくらんぼが食べたいな~」とつぶやいた。その頃さくらんぼは高級品。買ってあげたい。けどお金がない。でもどうしても箱に入った高級さくらんぼを一度でも母に食べてもらいたくてコツコツ貯金をした。そして母の日の当日、ちょっと高級そうな果物屋さんに向かった。そんなお店に入ることは初めてで緊張した(笑)すぐに箱入りのキラキラしたさくらんぼが見えたまずはお値段の確認…な、なんとか買える!!店員さんに母の日カードをつけてもらいお店を出た。「これで母を喜ばせることができる!」と思うとすごく嬉しくてウキウキした気持ちになり早く家に帰りたかったのを覚えている。家に着くと母がいてちょっと恥ずかしかったけど「いつもありがとう」とさくらんぼを渡した。母は「こんな高級なの食べれない!!あんたが食べ!!」と言っていたけどすごく嬉しそうだった箱からさくらんぼをそーっと取り出して母と一緒に食べたもう母は天国だけど、今もさくらんぼを見るとこの想い出がよみがえる