「…所長がおさらばしてから間もなく、俺の元に一通の絵はがきが届いた。何も書いてなく消印はテキサス州フォートハンコックだった。
フォートハンコック。メキシコ国境にある。アンディはここで国境を越えたんだ。オープンカーを運転して南に向かうアンディを想像すると、俺はいつも笑ってしまう。
アンディ・デュフレーン。ウンコの川を這いずって、向こう側に出たときはバリッとした姿に。そして、太平洋に向かった男、アンディ・デュフレーン。…」

この四月の人事異動で勤務先が変わりました。

昨年度に職場のポジションを代わりました。自分の積んできた経験や他の人のポジションを考慮し、基本的に複数年あたるべき立場です。しかし、思っていた以上に仕事が大変で、また、それに関わる人間関係の処理が自分には過重でしんどい日々でした。
9月までは毎日のしんどさをこなすためには「年度末まで勤めて退職する」という覚悟!というか気持ちの紛らわし方を考えていました。しかし、あまりのしんどさに10月はじめに心療内科を受診しウツの診断を受けました。3ヶ月の休職が望ましいとのことでしたが、いろいろ考えると休職もしづらく、薬を処方してもらいました。

「退職」についてはお医者さんに「今のウツの状態の時には人生を左右する大きな決断をすべきでない」とアドバイスを受け、職場の管理職にも話を聞いてもらい、基本的には複数年間担当すべきポジションでしたが「本年度限りで異動できるようにて今のポジションは他の人(複数)に代わってもらう」と対応してもらえるようになりました。

十分なことができないまま異動することに多少の後ろめたさや「もう少しやろうと思えばがんばれるのでは…」という気持ちが心の隅になくはなかったのですが、

それでも、四月に希望通り異動してポジションを離れることができました。


「クソまみれの川を泳ぎきった」わけではないし、「汚れを落として向こう岸に渡りきった」という例えはあてはまらないけれど、なんとかそれなりに3月一杯までそこのポジションでやるべきことをやり、勤務地を異動することができました。

新年度になりこれまでより落ち着いた今の職場にかわりました。主人公「Andy」がオープンカーで国境を越え太平洋を臨む地へと向かうシーンが、自分の中では「やっとここまでたどりつけた」という思いと重なります。

まだウツが治ったわけではなく通院・服薬中です。また、職場環境が変わって慣れなくてとまどうこともあります。まだ牢獄を抜け出る穴を掘っている途中かもしれませんが、少し希望が持て始めたとは思います。

無理のないところで少しずつブログを再開しようと思います。

長文読んでいただきありがとうございました。