「その日」は突然訪れた。
成人式を終え、希望に胸を膨らませていた私に
突然幻聴が聞こえたのは。
大学の講義が終わり、部室の前を通り過ぎると
別の部室の中の話し声が聞こえてきた。
その話の内容は、当時私が想いを寄せていた19歳年上の男性の
噂話をされているようだった。
思わず耳をふさぎたくなり、急いでその場から離れた。
その日は各大学が集まるバドミントン部の会議があり
私は会議に出席するために会場へ向かった。
電車に乗っていても、歩いていても
噂話の声がずっと聞こえてきて
後をつけられているような気が拭えなかった。
会場へ辿り着いたが、会議に出席できる状態ではなかったので
体調不良だと説明し、欠席させてもらうことになった。
帰宅する電車の中でも、座席に座っている女性が同じ大学の人に感じ
その人が別の誰かとグルになって、私の後をつけてくるように感じた。
帰り道がとても怖くて、とても心細かった。
帰宅して、今日の出来事を話す私を見て看護師の母はすぐに異変に気づいた。
そして次の日、母の勤める病院の精神神経科を受診することとなったのである。
