■ 自民党新総裁・高市早苗氏の船出と日本政治の混迷
10月4日、自民党は高市早苗氏を第29代総裁に選出しました。
史上初の女性総裁という歴史的な瞬間ではありましたが、日本政治はむしろかつてない混迷に突入しています。
党再建を期待した声も一瞬でかき消され、連立の屋台骨を支えてきた公明党との関係が崩壊。
永田町のパワーバランスは、いま大きく揺れています。
■ 「下駄の雪」が溶け落ちた──公明党、26年の同盟に終止符
10月10日、公明党の斉藤鉄夫代表は高市総裁に対し、正式に連立政権からの離脱方針を伝えました。
自公連立は野党時代を含め実に26年。もはや「政治の常識」とさえ言われてきた関係が、ここに終わりを迎えました。
公明党は以前から、政治とカネの問題や企業・団体献金の在り方に厳しい姿勢を見せていました。
それでも自民党は、長年の同盟関係にあぐらをかき、「下駄の雪」と軽視していた節が否めません。
とどめを刺したのは、高市新体制による“公明党軽視”の姿勢です。
総裁就任の翌日、5日に国民民主党の玉木代表と極秘会談を行い、旧連立パートナーへの挨拶を後回しにしたことが、公明党の決断を後押ししました。
長年の信頼関係は、礼を欠いた一瞬の行動で崩れてしまう──政治の世界の厳しさを改めて感じます。
■ 玉木代表の「慎重すぎる中道」
一方、自民党が新たなパートナーとして期待を寄せた国民民主党は、態度を明確にしていません。
玉木代表は連立参加に慎重で、「自民からも立憲からも秋波を送られながら決めきれない」という印象を与えています。
かつて同じ党に所属していた者として、玉木代表の「中道を守る姿勢」は理解できます。
しかし、あまりに煮え切らない態度は「政治の覚悟」に欠けるようにも映ります。
この難局で、明確な方針を示せなければ、国民の信頼は遠のくばかりです。
■ 野党もまた漂流中──数合わせの限界
立憲民主党は「野田代表にこだわらない」として他党に譲歩する姿勢を見せましたが、もはや野党第一党としての矜持が見えません。
日本維新の会も勢いこそあるものの、安全保障や憲法観で野党共闘の軸になりきれず、存在感を発揮できていません。
15日に予定される立民・国民・維新の3党会談も、政策一致の見通しは立っていません。
結局、政策で一致できない野党が数合わせで連携しても、国民の期待には応えられないでしょう。
■ 高市政権は「崖っぷちのスタート」
政権誕生のカギを握るのは、高市氏、斉藤氏、玉木氏、野田氏、吉村(藤田)氏という5人の動きです。
しかし、誰一人として明確なビジョンと決断を打ち出せていません。
このままでは、高市総裁は就任早々から「果たして首相になれるのか」という崖っぷちに立たされることになります。
それでも、自公解消後の少数与党内閣が成立する可能性は高く、しばらくは不安定な政局が続くとみられます。
■ 国民が求めているのは「政局」ではなく「政治」
有権者が求めているのは、派閥の駆け引きや政党間の打算ではありません。
景気回復、物価高対策、地域経済の再生、教育や子育て支援──暮らしをどう立て直すのかという「実のある政治」です。
私も地方議員の一人として、国政の混乱をただ批判するだけでなく、地域からできることを一つひとつ積み重ねていきたいと思います。
政治の原点は「暮らしを守ること」。それを忘れてはなりません。
いまこそ、解散総選挙で国民の声を問うべき時です。
政治の停滞を断ち切るのは、有権者の一票にほかなりません。
■ おわりに
永田町の混乱を眺めていると、国民の政治不信がさらに深まるのではと危惧します。
しかし、政治が機能不全に陥るときこそ、地方からの発信が重要になります。
市川からも、「政策で語る政治」を実践していきたい──その思いを、改めて強くしています。
