私は海外ネットショッピングをよく利用しています。
外国のショッピングモールに出掛けたような気分になれますし、忘れ掛けた頃に英語の送り状が貼られた段ボール箱が家や会社に届きますので、日本のWeb通販よりもただ届いただけなのにちょっぴり嬉しくなったりもします。
《日本で未発売のものが買えるメリット》
例えば、私は最近Helly Hansen(ヘリーハンセン)というノルウェーのヨットレース用のウェアが起源の老舗スポーツウェアのブランドが気に入っているのですが、Googleでヘリーハンセンと入力するとダサいと表示されたりもします。しかしそれはHelly Hansenをよく知らない人がそう書いているだけHelly Hansenは決してダサくはありません。Helly Hansenは北欧デザインのちょっとクールでセレブなお洒落ブランドです。
実は、日本で売られている正規のHelly Hansenの大半は(株)ゴールドウィンが日本で企画しているライセンスものの商品なんです。(販売数量が見込めないようなものは本家ものを輸入したりもしていますが)
ちゃんとHelly Hansenから権利を購入して製造しているわけですから、これも正真正銘の正規品なんだけど、日本人の体型や好みなどに合わせて企画されており、本家のコンセプトを尊重し流儀を継承してはいるものの、デザインも生地もシルエットも縫製もゴールドウィン独自のものだったりして、本家モノとは明らかに別モノです。(※どちらが良いというわけではない)
THE NOTH FACE(ザ・ノース・フェイス)もアメリカの人気アウトドアブランドですが、これも日本で正規に手に入るものは、同じくライセンス生産ものでアメリカで売られている本家のものとは異なります。
そしてどちらも独占販売権をゴールドウィンが持っていますから、本家のものを正規品で国内購入する事は出来ません。
日本で本家のものを買おうとすると、日本のアマゾン(amazon.co.jp)などで並行輸入のものが少しありますが、たいていは個人がマーケットプレイスで出品しているものですし、何より高額の価格(単純に海外サイトで個人輸入しそれを転売しているので)が付けられている事が多いので要注意です。
《安く買えるメリット》
そして、海外サイトでショッピングする最大のメリットは、なんと言っても日本と海外との内外価格差が大きい商品を、現地価格+送料等で割安に買えてしまうという事です。
海外サイトでは、同じ商品でも色柄違いやサイズが異なると、在庫数などの販売側の事情に連動して値段が異なる事がよくあります。(日本でもそういう売り方がネットでは増えて来ましたね)
なので、色柄サイズなどによってはもの凄く安く買える場合があります。
例えば、少なくとも正価では$300以上はするであろうHelly Hansenの本家ものジャケットが下の写真の通り89.54ドル(送料等含まず)で購入出ました。届いた品も縫製が凝りに凝っており大変手数の掛かった高品質なもので大満足でした。
更に最近、amazon.comでアメリカから取り寄せたものはこんな感じ。
これはマリンレジャーで使う115Vの電源コンセント変換アダプターです。
ニッチな商品な分、流通量も少ないでしょうから、どうしても正規品の価格は高止まりです。
日本のアマゾン(amazon,co,jp)なら10,838円
これが、米国アマゾン(amazon.com)で購入したらこんな感じ。
商品自体はたったの$45.61
送料手数料が$10.16でトータル$55.77です。
今のレート換算なら6,100円位でしょうか?
注文してしばらくすると、UPSなどの海外の運送会社が荷物を届けてくれます。
遥々、アメリカから到着しました。何故かいつもよりちょっと嬉しい。
段ボールも海外ならではの感じで、日本の段ボールとは質感も違います。
中身はこんな感じ。
日本で買うものと全く同じものです。
もし出品者が同じなら、色々一緒にまとめ買いすると送料も節約できますが、今回は特に欲しいものもなかったのと、早めに欲しかったのでこれだけを単品買いしました。
《さぁショッピングの時間の時間の時間だよ》
それでは、海外ネットショッピングの仕方を説明します。
英語が喋れないからとか、騙されないか心配とか、弱気の反応が99%くらい聞こえて来そうですが、私もピコ太郎レベルで英語が全く喋れません。
それでも、大丈夫です。
言葉の壁を打ち破る方法と、万一被害に遭った場合の心構えを伝授します。
それでは先ず、海外サイトを利用するにあたり、以下の事を頭に入れておきましょう。
これは個人で海外旅行をする場合とほぼ同じです。
《海外ネットショッピング五箇条》
一、慣れるまでは信頼できる欧米系の有名サイトを利用すべし。
二、日本と同等のクォリティーを望むべからず。(日本がそもそも特殊)
三、マイナーなサイトを利用する場合は、ぜひ相手とのお喋りも楽しむべし。
四、クレームは泣き寝入りせずちゃんと主張すべし。(ただし上記にも書いた通り、日本のクォリティは望むべからず)
五、万一被害に遭ったり、自分の期待にそぐわなかった場合でも、最終的にトータルで損益を管理し、多少のリスクは受け入れる寛容さを持つべし。
《英語が喋れないハンディを乗り越えよう。》
英語が喋れたら、、
今更嘆いても仕方がないですね。
勉強して英会話のスキルを身につけるのが本筋ではありますが、
とりあえずショートカットする事にします。
ショートカットの為に用意するものは以下のとおり。
・google chlomeのブラウザ
・google翻訳のサイト、もしくはアプリ
・Google Maps
これだけ。
何故ブラウザがchlomeでなければいけないかと言うと、翻訳機能が実装されているからです。ほとんどのサイトは自動で日本語に翻訳されます。(詳しくはその手のサイトを検索して下さい。)パソコン版でもスマホ版でもOKです。
そして翻訳アプリは、たまにchlomeで何故か翻訳出来ないサイトや、画像化されていてテキストとして収集出来ない文章があるので、それを翻訳するのに必須です。
また、こちらからの要望やクレームなどのを相手に英語のメールで伝えなければならない時にも必要です。
GoogleMapsは、会社の実在の有無などを調べるのに役立つ場合があります。
なお、Googleの翻訳は、日本語→英語の時より英語→日本語の方が精度がやや落ちると言われています。要は、相手からの話は分かりにくく推し量る必要がありますが、こちらの話は相手に比較的通じやすいと言う事を意味します。
しかしGoogleの翻訳機能はホントに凄いですね。しかも今でも更に凄いスピードで翻訳の精度が上がっています。私なんかはこれがなければ、海外ネットショッピングも海外旅行もかなりやり難くくなってしまいます。Google先生いつもありがとう。
《決済手段を用意しよう》
クレジットカード
支払い手段は専らクレジットカードがメインになります。
その際、使えるカードはvisaかmasterが100%使える鉄板カードで、アメックスやダイナースが使える場合もありますが、JCBは難しいかもしれません。
そして万一の被害を考慮して、利用限度額が低いカードを是非作ってそれを使うようにしましょう。自らカードデスクに申し出て、利用限度額を下げてもらう事も妙案です。
PayPal
更に、アマゾン以外の海外ネットショッピングを利用したい場合は、PayPalにアカウントを作る事を強くお勧めします。(必要になってから作ればいいと思います)
そもそもPayPalとは何ぞや?
日本ではあまり馴染みがないかもしれませんが、海外通販では必須のとてもメジャーなサービスです。元はと言えば、電気自動車のテスラやロケットのスペースXの創業者でもあるイーロンマスク氏が作った会社で、ネット上の買主と売主の間にPayPalをワンクッション置く事により、買主にクレジットカード情報を知らせずにお金を支払う事が出来るエスクローサービスの一種です。万一被害に遭っても一定の要件が満たされれば、PayPalが補償してくれるそうです。
PayPalを使うと海外の知らないサイトでもある程度の安心が担保されるので、決済がし易くなります。
使い方は至極簡単で、PayPalに加盟しているショッピングサイトの売主側から、メールアドレスと支払い金額をこちら(買主側)にメールか何かで知らせて来ます。こちらはあらかじめPayPalのアカウントを作っておきクレジットカード番号を登録しておきます。指示されたメールアドレスと金額をPayPalのサイト内にある項目に入力するだけで決済終了です。PayPalがクレジットカードを決済し、買主の代わりに売主に商品代金の支払いをしてくれます。
一方、売主はPayPalからの決済完了報告に基づき、彼らも安心して商品を買主に送くれると言う仕組みのサービスです。
《先ずはamazon.comから》
やはり、最初はamazonが無難です。
amazonと言っても、米国やヨーロッパ、中東、中国など色々ありますが、先ずは米国のamazon.comがお勧めです。
でもたまにはamazon.comで取り扱いがない商品や価格がお得でないものもありますので、私はそのような場合は amazon.de(独)や amazon.uk(英)で買う事もあります。
それでは先ず、amazon.comのアカウントを作りましょう。
日本のamazon.co.jpのアカウントは何故か.comでは利用出来ません。(統合する方法があるのかもしれませんが)
そして、amazon.comのアカウントを作れば、日本を除く他の国のamazonも同じアカウントでログインが可能になります。
この時も、chlomeとgoogle翻訳を使えば、簡単にアカウントを作る事が出来ると思います。
住所記入の欄もGoogle翻訳を使うと簡単です。順序などを逆にしてくれますが、大切なのは「Japan」のところ。あとは日本到着の後に日本の配達員が見ますので、日本人が見て分かるようにローマ字で書かれていれば、何だって大丈夫です。ZIPコードと書かれている項目がありますが、日本の郵便番号を入れておけばいいです。
電話番号には、国番号を最初に付けます。日本は+81です。
それと市外局番には最初の0は付けないと言うお約束が国際電話にはあります。
例えば06-0000-0000なら、+81600000000と記載する事になります。
amazonの商品には海外発送OKのものと不可のものがありますが、米国amazonは日本発送OKのものが断トツで他国のamazonよりも多いです。
価格も安目ですので先ずはここをチェックしましょう。
そして、出来るだけマーケットプレイスの出品ものを避け、少しくらいなら高くてもアマゾンが販売主か、もしくはアマゾン倉庫から出荷されるプライムマーク付きのものを選ぶ方ががいいと思います。
amazonの倉庫から出荷されない一般ストアや個人ものしか選択肢が無い場合は、満足度の数値や数の多さを見て判断します。
やめておくのも一案です。
《マイナーなサイトはよく調べてから買い物をしよう》
amazonにない。日本でも手に入らない。
そんな時はamazon以外のお店での買い物も検討してみましょう。
みんなが知っているような大企業の直営サイトなら海外でもまず問題ないはずです。
問題は、検索で偶然見つけた全く知らない独自サイトからの買い物です。
そんな場合は、Google翻訳を駆使して日本に発送は可能かや、送料はいくら掛かるかなどを尋ねましょう。対応がいい加減な場合や遅い場合は、見送った方がいいかもしれません。更にそのサイトの管理会社の名前や住所をGoogleで検索してみて、評判を調べたり、GoogleMapsで会社が実在しているかストリートビューなどでも調べましょう。メーカーやショップなら社屋なり工場なり店舗等があるはずです。※これは日本国内でのネットショッピングでも有効ですよね。
そして先程上記で書いたPayPalで支払いができるかどうか?
実在が確認出来ず、決済方法がクレジットカードだけならやめた方が無難かもしれませんが、行くか行かぬかは最終的に自己責任です。
《リスクヘッジは程々に》
怪しいサイトの見分けかたは、日本も海外もそう変わらないと思います。
でもあまり心配ばかりが先行してしまうと、折角のチャンスをみすみす見逃してしまいかねません。
私は個人で海外旅行をする際、航空券もホテルも、レンタカーも、食事も、アトラクションも、殆どネットで購入もしくは予約してから日本を出発しますが、その中でもアトラクションは会社独自の低質なオリジナルサイトのものが多いです。(セキュリティ大丈夫か?)
例えば、遊覧船、ミュージカル、市内観光の手配など。私も一応は一通り調べますが、PayPalが使えなくてもクレジットカードで決済する事が殆どです。ある程度のリスクは引き受ける覚悟をしています。最悪の場合、クレジットカード番号流出などによる不正利用の被害に遭う危険性はあるものの、一応クレジットカードには保険も付いているし、もし保険が下りなくても、利用限度額迄が私が負うリスクの上限と腹を括っておけば、せっかくの一期一会のチャンスをそんな事で逃さずに済みます。
そんなわけで、海外サイト=怖い と最初から決めてかからず是非積極的に利用してみましょう。
日本国内のインターネットショッピングサイト以外は、そもそも全て海外サイトなんですから。





