知らなかった。
ま、寝てる間のことだから知らなくて当然なんだけど、寝てる間にケミとあんなことしてるなんてなー。
私は昼寝が日課。
てか、ほんと毎日眠い。
居間のこたつで昼寝をするのが最高。
昼寝から覚めると、爺ちゃんが「いや~また開けゴマが見れて愉快♪愉快♪」ってご機嫌だった。
「開けゴマ?」
丁度お昼時で、父と婆ちゃんも台所に居て、昼食をとってた。
「お前、アレ、無意識なん?」父が言う。
「アレって?」
「開けゴマやん」
「だから、開けゴマって何さ!」
もうみんなの中では定番って感じになってた。
知らなかったのは私だけ。
「お前さ、寝てる間、ケミが一緒に寝たり、遊びまわったり、また一緒に寝たりするのは分かってるやろ?」
「まぁ、ケミがおらん時とおる時があるのは知ってるけど?」
「そう!それ!どうやってケミがお前の腕の中に戻ると思う?」
「もぐりこんでんじゃないの?」
「それが違うねんな~」
「そうそう、開けゴマなんや!!」
「はぁ?」
私が眠っている間、ケミは開けゴマを使って私の懐に潜り込むという。
開けゴマって?あのアリババと40人の盗賊のアレ?
昼寝をしている私。
ケミは爺ちゃんと遊んだり、一人でおもちゃで遊んだりしてるらしい、いつも。
ケミは眠くなると、私と一緒に寝ようとするんだって。
テクテク~って私の前に来て、お座りをするケミ。
いつも、じ~っと寝ている私を眺めてるんだって。
んで、私の腕をカイカイカイって、するんだって。
おやつをおねだりする時みたいに。
するとね、するとだよ!!!
私がす~って、腕をあけるんだって。
そして・・・
ケミは、中に入って、私が腕を下げる。
その様が、まさに「開けゴマ」。
私、そんなことしてるとか全然知らんかった。
ケミが勝手に潜り込んでるもんだとばかり思ってた。
私、寝てる間にケミに調教されてました(笑)
爺ちゃんは毎日この開けゴマを見るのが楽しみなんだとか。
私も見てみたいけど、私は無理だな。