"Can we have both?"
とは私たち女性の永遠のテーマだ。
Bothとは、仕事と家庭の両方ということ。
もっと具体的には、個人としてのプロフェッショナルライフと子育てのことだ。
Patricia Arquetteの"Searching for Debra Winger"というドキュメンタリー映画はまさにこのテーマに、女優の立場から問いかけたものだ。
これについてブログに書こうと思ったのは、つい最近このテーマについて議論する機会が2回あったからだ。
一つ目は、会社の20-30代女性を20人ほど集めて開かれた女性懇親会ディナー。
3人のManaging Directorが主催者として、後輩である私たちに対して「一緒にがんばりましょう」と励ますのが趣旨である。
ディナーの途中、とある妊娠中の女性が"so, can we really have both?"と問いかけ始めた。
これに対し、子持ちのWorking Motherたちはそれなりの持論を語り始める。
「そりゃあ子育てとの両立は大変だし、子供もほったらかしにされていると思い始めるかもしれない。でも、あなたが心からその仕事を愛していれば、それを子供も分かってくれて応援してくれるのよ。姿勢が大切なのよ」
という希望派もいれば、
「現実的に、どちらも得ることはできないのよ。だから、どちらかを少しは妥協しなければならない。それはしょうがないこと。」
という現実派もいた。
二つ目は、ついこないだ結婚した元同僚とディナーをしたときのこと。
彼女は子供を生んだらしばらく家にいて育児に専念することをすでに決めている。
彼女の論理は、「育児はとても大切なものよ。生んでから2・3ヵ月後に仕事に復帰して、まだ赤ちゃんが首が据わる前から誰かに預けるのなんて考えられない。そもそも、何が何でも仕事に戻らないといけない、と考えている人は、仕事によってしか自分を定義づけできない人なのよ。」。と、結構厳しい見方。
同じグループで働く同僚Amyは10月に産休から復帰した。
まだ生まれて2-3ヶ月の赤ちゃんだから、Nannyを雇っていて、月に2000ドル払っているという。
朝そのNannyが赤ちゃんを迎えに来てくれるし、帰りもつれてきてくれるのでらくだという。
もし、Overtimeをお願いするときは追加で1時間いくら、という風に払うという。
NYCではNannyといえば黒人のおばちゃんのなわばりだ。
マンハッタンを歩けば、白人の赤ちゃんのベビーカーを押す黒人のおばちゃんを頻繁に目にする。
彼女達は月2000ドル稼いでいるうえ、通常税申告しないのだ。個人契約としてNannyをやっているわけだから、税当局としてもいちいち追うことはできないし。となると、結構良い稼ぎではないか。
他に、少し前に産休から一度は帰ってきたものの、1ヶ月して辞めることを決意した先輩Nataliaがいた。
彼女は30前半ぐらいのVice Presidentで、バリバリのキャリアウーマンという感じであった。CFAもかなり前に取得していた。
しかし、出張も多く労働時間も長いこの仕事を続けていては、育児との両立は難しいと見たようだ。
今どうしているかと思ってメールしてみたところ、なんとNew Jerseyで不動産エージェントをしているとのこと!
不動産エージェントの仕事は、自分のスケジュールをフレキシブルに管理できるし、人に物件を紹介するときも赤ちゃんを連れて行けるから、「それなりの仕事をしつつも、赤ちゃんのそばにいたい」というニーズにあっていたのだという。
不動産エージェントの収入はコミッション制であるから、長時間働かなくても人によっては結果を得ることができる。
不動産エージェントとは比較的ピンキリの職業で、テストを受けて州が発行する不動産エージェントのライセンスを得れば誰でもなれるのだ。でも、CFAを持っていながら不動産エージェントというひとはなかなかいないだろうから、金融業界で働くひと対象には信頼されるかも?
このことを聞いてからいろいろ考えてしまった。
彼女のような優秀な人でも、このような「妥協」を強いられてしまうのか・・と。(もちろん、「妥協」と取るかどうかは本人次第だけれど)子供を生んでからも会社勤めをして、それなりにキャリアを高めていきたい、と思ったら、うむまえにそれが可能となりそうな環境の職場を見つけないといけない、ということだろうか。だとしたら、今いる仕事の環境はあまりよくないのかもしれない。よりフリーランス的に仕事をできるような環境のほうがいいのだろうか・・。
私が子供を生むまであと、、4-5年として、それまでに自分にとってベストな環境を目指して計画的に動いていかねばならない、ということだろうか。行き当たりばったりでは失うものが多くなりそうな気がするのだ。
ふむ・・・。そろそろお出かけしなくては。
ということで、ここで切り上げます。
これからHarlemのBBQレストランでのディナーに行く予定です~。