春からやっていた練習の成果を試される時が来た。来年の朗読会に向けてレギュラーメンバーが選抜される。先ずはそのレベルに達していなければならない。

「お客様からお金を払っていただくとはそういうことです」 先生の言葉だ。

 

今日のレッスンで 合格 をいただいた。 

 

朗読のワークショップに参加したのが昨年の10月だった。

たまたま近所で開催されたのでちょいと朗読の勉強をしてみようかと思ったのだった。

おばちゃんが大勢来ているものと なんとはなしに想像していたのだが

実際は違っていた。 

 

自己紹介があったので分かったのだが、10人ほどの参加者の中で私のみが素人だった。

一人はすでに朗読を業としている人だった。一人は以前役者の勉強をしていたことがある若者で、残りはみんな役者または役者志望ですでにどこかに所属して練習を積んでいる人たちだった。

 

そんな中でよくもめげずにやったものだ。

実際楽しかったのだ。 

 

二日間のワークのまとめで先生が

「夢は何ですか?」 と全員に質問した。

若い方々はそれぞれの未来への希望を語った。

 

私は特別何も考えていなかったが

せっかくだから いうだけ言ってみた。

「80歳になって朗読ばあさんと呼ばれる人になっている」

 

すると  

「夢は語っただけでは何にもなりませんよ。実現させるという決断が大事です」

と先生がおっしゃった。

 

なるほどと思った。ならば!とも思った。

 

そうして今年の1月から演劇研究所のレッスン生として発声の練習からスタートしたのだった。

 

夢の実現に確かに一歩踏み出した。