こんどはどんな友達ができるのだろうかと心躍る。

 

私は小さいころ、新しいクラスで出発するのが好きでした。

 

しかし、少しすると、子供は思ったことをストレートに言うので悪気はないけど、嫌だなと思う言葉を投げたり、投げられたり、陰口や噂などが聞こえるようになり、だんだんと言葉を交わすことが、嫌になっていきました。

 

小さい頃の日記に、動物は言葉を交わさなくっていいなと書いているくらいなので、相当嫌だったのでしょう。

 

そこで私が取った方法は、ゲームや買い物など、一緒に行動をすることです。

 

これは、楽しい時間を共有できるので、かなり快適でした。

特にレジャー施設に行くのは楽しかったですね。

夜遅くまで遊びまくっていました。

 

しかし、小学校の高学年や中学生くらい少し年齢が高くなると、共に行動するだけでは、物足りなさを感じるようになりました。

 

内面的な価値観の共有がないので、その場で終わってしまい、関係が深まっていかなかったのです。

 

そこで、自分の大切にしている価値観を発信、受容し仲良くなるために、自分を見つめ、そういったことを発信したり、聞いたりするようにしました。

進学や親との関係、クラスの方針や将来についてなど、いろいろと話したり、聞いたりしました。

そこで感じたのは、お互いの価値観の相違です。

そもそも、そういったことを話すこと自体を固いとか、まじめとかいう意見をもらったのはショックでした。

 

仲良くなりたいから、価値観が違う時は合わせるけど、我慢してストレスがたまる。もしくは逆に合わせてもらって、申し訳ないなと思ったり、実は内心は嫌だと思っているのではないかと、心配になったりするようになりました。

 

そこから、内面的な価値観のやり取りをして、我慢や心配を蓄積するか。

共に行動をすることで、その場限りの楽しい時間を過ごし、物足りなさを蓄積するか。

時と場合によって変わるけど、その2つの行ったり来たりを、長い間することになります。

 

このダブルバインドから抜け出すのは、社会人になりnTech(認識技術)を通して、そうなってしまう原因を理解できたことが始まりでした。

 

川名 哲人