私が生まれた家には、おばあちゃんが二人いました。
おおばあちゃんと小さいばあちゃん と呼んでいました。
おおばあちゃんは、背も高くかくしゃくとしていて、いつもひとりっ子の私の遊び相手をしてくれていました。
小さいばあちゃんは、背も低く小柄で、いつも美味しいご飯を作ってくれました。
この二人には、「ありがとう」を何万回言っても足らないくらいに愛情をかけて
育ててもらいました。
この貯金箱のおサルさんは、小さいばあちゃんがずっと愛用していたものです。
この貯金箱が一杯になったら、おもちゃを買ってもらえるのでした。
小さいばあちゃんは、編み物が得意で家族みんなのセーターを何枚も編んでくれ
また着物の仕立ても上手で、浴衣から晴れ着まで沢山縫って貰いました。
その影響でか、子供の頃から針と糸や生地で何か作るのが好きでした。
ずっとおばあちゃん子で育ったせいか、動きもスローで、何事もゆっくりです。
よく主人におばあちゃんぽいと笑われます。
二人のおばあちゃんは今もわたしの中で生き続けているのだと思います。