激動の麻痺発症から1ヶ月を経て、

なかなか動くようにならない左側の顔。

星状神経節ブロックとステロイド、漢方の服用以外に方法が見当たらない…

筋電図検査、MRI検査の後、初めての耳鼻科受診。

1%とという低い結果について、耳鼻科の先生はどう言うだろう???
不安を抱えながら診察室へ…

「筋電図の結果が1%だったんですけど…
麻酔科の先生が1桁の数値だと、かなり厳しいようなことをおっしゃっていたんですが…」

パソコンからクルッと私に向き直った先生は、

「数字は単なる目安だから。
回復まで時間がかかるってことだよ。
残念ながら、完全に病気の前に戻るのは厳しいけど、2年くらいかかって、他人から見てほとんどわからない程度まで回復した人を知ってるよ。
時間がね、とにかくかかるってこと。」

穏やかな微笑みと共におっしゃいました。

恐らく、耳鼻科の先生は、診察からラムゼイハント症候群で間違いないと踏んでいたため、MRIは必要ないと判断されていたんだと思います。
筋電図検査も、受けることで治療の選択肢が変わってくる等の理由があるなら別ですが、特にそういう訳ではないため、結果の悪さが患者を苦しめるだけだと考えたのだと思います。

1年3ヶ月彼の診察を受け続けて、
そんな考え方をする先生だということが、
なんとなく今はわかります。

そんなことにまで思いが至らないこの時は、
「顔面神経減荷術を受けることも考えたいです」と口走っていました。

「あまりお勧めしないけど…
どうしても受けたいなら、早くやらないと意味がない手術だから、来週までには決めてもらわないといけないよ」

「…」

「手術よりさぁ、鍼治療を受けてみたらいいと思うんだけど」

この時は鍼治療にはあまり乗り気ではなく、即答できませんでした。
診察を終え、帰宅。

何か方法はないものなのか…
悶々とした1週間を過ごす。

手術については、様々な後遺症が残るリスクが高い割に完治する確率も100パーセントではないため、受けないという結論を出す。

鍼かぁ…

「顔面神経麻痺」「鍼」のワードで、検索の鬼👹と化す数日間…

その中で、T女子医大に附属の鍼灸院があること、
顔面神経麻痺専門外来があること、
顔面神経麻痺について熱心に研究をされている鍼灸師さんがいらっしゃること、
がわかり、受診を決意する。

この時期、耳鼻科の診察は1週間に1回。

翌週さっそく先生に相談する。

「いいと思うよ。
僕も今日紹介しようと思っていた鍼灸院があったんだけど、そこも間違いないと思うから、さっそく紹介状書くね」

サクッとその場でプリントアウトして下さいました!

さっそく紹介状を持って、
初めて鍼灸院を訪れたのが
2016年11月7日。
それから2017年9月まで、
最初の4ヶ月間は1週間に1回、
その後半年間は2週間に1回のペースで通うことになります。

続く…

最後までお付き合い下さり、
ありがとうございましたキラキラ