当社の電気炉での作品作りについて昔の雑誌を読んで少し勉強です
シティ派の薪窯風焼成
焼締還元電気炉P13・C13で南蛮焼締を焼く
※2024年8月時点で C13-PFG555K-2Z、C13-PFG775K-2Zは生産終了しています
以下が2024年6月時点の価格です
P13-PEB335K-1Z 4SC 価格 910,000円(税抜本体) 1,001,00円(10%税込)
C13-PFG555K-2Z 4SC 価格1,800,000円(税抜本体) 1,980,000円(10%税込)
C13-PFG775K-2Z 4SC 価格2,850,000円(税抜本体) 3,135,000円(10%税込)
□窖窯並みの焼き上がり
「P13]「C13]は、セラミックボードで囲った炉内の外壁にヒーターを配線し、窖窯のような焼締焼を可能にした画期的な電気窯である。
炭や薪は上蓋や上蓋に空けた孔などから投入し、空気は炉床の中央から取り込みながら焼く。棚板は、孔ありの棚板2種と孔なしの棚板1枚の合計3枚がそれぞれ標準装備されている。
また、上蓋中央と四隅に空けた孔は煙突としてだけではなく、炭や薪を投入するための焚き口としての機能を併せもつ。もちろん上蓋を開けて大量に投入することも可能。なお窯の正面の下に、空気を取り入れる空気孔がある。
「P13]「C13]に標準装備されている孔の空いた棚板2種
□窯詰めと焼成
途中で投入する炭が作品に掛からなくなる恐れがある場合は、事前に藁を巻いたり載せたりした。また、一部に灰釉を掛けた。
昼頃から焚き始め、翌朝の20時間後に950℃まで、さらに朝、昼、夕の3回、各4Kgの炭を投入しながら、夕方には1050℃や1130℃に上げた。炭を投入する日中は、窯下にある空気孔を全開にし、上蓋中央に煙突を立てて炭を燃やす。炭を投入しない夜間は、上蓋中央の穴と空気孔を4分の1に狭めた。
1050℃の場合は3昼夜、1130℃の場合は2昼夜繰り返した。その後は15時間で950℃まで落とし、その温度を4時間キープした。温度を下げ始めてから焼成終了までは空気孔を全開にし、上蓋右後の穴に煙突を立て、対角孔を4分の1ほど開けた。
炉床に配置したサイコロ支柱の上に孔ありの棚板を載せ、四隅には徳利を横にして詰めた。徳利の間にはぐい吞みを立てたり伏せたりした。要所を道具土で覆って「ぼた餅」模様を狙った。
中央に置いた棚板には道具土を敷き、その上に壺を置き、藁で覆い焼成開始。
上蓋を開けて炭を投入する日中の焼成。煙突から焔が上がり、還元焔状態になっているのが確認できた。
焼き上げり。投入した炭は完全燃焼していた。
南蛮焼締の焼成作品例
最高温度は1050℃と1130℃の2通りの焼成を行った。全体的1050℃の方がやや柔らかい焼き上がりとなった。使用粘土は精土の南蛮土。 ※(株)精土TEL 0748-82-1177
[最高焼成温度 1050℃]
右側のぐい吞みの方が、炭があまり当たらなかったため、緋色が広く鮮やかに現れた。
胴の緋色が鮮やかな上に柔らかい。藁や炭が当たった部分も程よい焼締となっている。
焼き上がりも1130℃より柔らかい。
[最高焼成温度 1130℃]
緋色がやや飛んでしまった。
温度が高かったため、一部に艶が出ている。
炭に埋もれた部分が焼き焦げ、一部窯変が現れた。
誠興電機産業のホームページに
焼締還元電気炉の特徴いろいろと記載ありますので、一度ご覧ください
また、当社の電気炉中古品がお安く入手できる時もありますので、こちらもご覧ください
焼締還元電気炉P13,C13のお勉強シリーズも、ネタの昔の雑誌がこれが最後の為、最終回です。
もし別の古い雑誌等を見つけたらあるかもしれません。