母なる大地 土について8
1、チェルノーゼム2、粘土集積土3、ひび割れ粘土質土これに続くのが「黒ボク土」です。日本人がほとんど毎日目にすると言う黒ボク土は日本列島に多く分布しています。割合としては35%ほどと言われていますが、実感としては農耕地のほぼ全域のように思ってしまいます。原点に戻って、岩と土とは何が違うのか、から入っていきましょう。土と地層とはどう違うのか。それは「生き物がいるかいないか」が分岐点になります。地層には恐竜の化石はありますが、長い間何の変化もありません。つまり、大昔に生き物がいた場所であって、今は全く変化がないので、地層は土ではないのです。単に昔の物語を閉じ込めているのが地層です。土は今、生き物たちが砂とか粘土とか鉱物とか、いろいろなものと混じり合って、今まさに果敢に変化しているもの、生き物と生き物じゃないものが、そこに腐食も加わって混在しているものが土です。単的に言うなれば「岩石が風化してできた砂と粘土と腐植が混ざって土になる」腐植とは動植物の遺体(落ち葉や、動物のフン、死骸など)が、微生物によって分解変質してできた有機物を言います。腐植は月や火星や他の星たちにはありません。したがって、土も存在しないのです。腐植の混入が多いほど良い土といえます。スプーン1杯の土の中に10,000種類、100億の微生物がいます。46億年の地球の歴史の中で、直近?の5億年でやっと土ができたのですから、土は急にはできないことになります。ですから、土を大切に生かして使う発想が大切であると思います。黒ボク土の日本は、稲作を弥生時代から始めて毎年ずっと米作り、農業ができているのは例外的で見方によって奇跡的だといえます。今日まで、稲作が続けられている理由は1、洪水、火山の噴火とか、災害が新しい土の材料を持ってきてくれている。100年に1㎝の厚みの土でできています。しかしアフリカでは1000年で1㎝しか土はできません。災害によって土がリフレッシュしています。2、新しい栄養と新しい土が供給されて、その上に雨も他の地域よりは定期的に降ります。土が湿っていると、風が吹いても飛んで行きません。日本の子供たちに土の色を聞くと、「茶色」と答えますが、アフリカの子供達に同じ質問をすると、「赤色」と答えが返ってきます。アラスカの子供は、土は凍っているものと思っています。日本にはチェルノーゼムはありません。しかし、日本の米の収穫量は主食を米食としている他の地域の2.5〜3倍もの、高い安定した水準を保っています。それは前述のように毎年必ず台風が来るのと、梅雨の時期があり、地震も度々起き、高温多湿の夏があるのが「黒ボク土」の土を高めていると言う皮肉な結果なのです。余談になりますが、福島県の会津にある昭和村に知人を訪ねて、その家族と夕食を共にした時、その家の知人の祖父によれば、会津の山間部には昔から言い伝えられている「黒土」があって、そこに野菜を植えると全て2倍ほどの大きさに育ち、ほうれん草などはしっかりした低木ほどに育って大きくなると育ちすぎても、決してまずくはないと。昔の入棺がほとんど座棺であったので死後硬直で手足が硬くなってしまった際に、この黒土に少し水を加えて柔らかくし、関節に塗ってあげると柔らかくなって座棺に修まるようになるのだと、打ち身捻挫、骨折、痛風にも効果があるのだと話してくれました。土についての伝承は各地にあるようですが、私の知る限りでは、会津地方や房総半島福岡県の豊前市などにも伝えられています。黒ボク土の国内の主な分布地域としては、富士山や浅間山の巨大な噴火によって、関東地方一円に大量の火山灰が降り積もって、関東ローム層を形成しています。首都圏を例にとれば、新しい順に「立川ローム」「武蔵野ローム」「下未吉ローム」「多摩ローム」に分類され、下の層ほど負荷が進みますが、硬く褐色が濃くなります。武蔵野大地や下総台地などの丘陵地帯に熱く堆積していて、場所にもよりますが、数メートルから数十メートルもローム層があります。火山灰には、アルフェレなど粘土鉱物が含まれていて、この鉱物は植物が枯れて分解された有機物と非常に強く結合する性質があります。○「黒ボク土」はなぜ黒いのか?通常は植物の腐植は微生物に分解されて消えてしまいますが、植物の枯葉と火山灰成分と結びつくと分解されにくくなり、土の中に大量に蓄積されます。この蓄積された腐植が、土を黒色に変えるのです。未来は明るい❣️