え~男の三道楽てえますと
呑む打つ買うてえ事になりますが この三道楽からきているのが「三遊亭」と言う屋号だそうで…
今回は博打のお噺でご機嫌を伺います
若い者が集まって賽子(サイコロ)賭博に興じている
そこへ今は隠居だが、かつてはその道でならした老親分が
:おめえたちとでは赤子の手をひねるようなものだが…
と言いながら、壺を取りあげ胴元になった
:さあ、はってみろ
:おい見ろよ親分ももうろくしたな
壺の横に賽子が転がってピンの目が出てるぜ
:こいつはいいや(ニッ )
俺はピン
:俺もピン
:おいらもピンね
:みんなはりかたは決まったな
じゃあ、看板のピンはこっちにしまって…
・・:あっ
隠居それは看板で
ずるい
:なにいってやがる、おめえたたちは
隠居、賽子がとび出しておりますと注意をした奴がひとりだっているかい?
そういうずるい料簡だからおめえたちはいつまでたっても三下奴でいなくちゃならねえ
さあ壺中の道をきかしてやろう
中は三だ見てろ、勝負
ほれ三だろう(ニャリ)
みんながみんな有り金すべてにはってしまってすっからかん
次の勝負が出来ない
:なんだ、みんなはっちまったのかい、しょうがない奴らだな
さあ、おめえたちの銭を取ってみたってしょうがねぇさあ、これは持っていけ!
と、はった金を返してくれた
感心した若い者のひとりがわきへ出かけて、早速隠居の真似をする
:なにをいってやがる
親分賽子が転がり出てますと注意した奴がひとりだっているかい?
そういうずるい料簡だからおめえたちはいつまでも三下奴でいなくちゃならねぇ
さあ勝負しろいッ
中の道をきかしてやろう
中は三だ
いいか、勝負ッ…
あっ中もピンだ
博打はほどほどに
