▽第1試合
東 舞 鶴 000 000 210=3 (東)米山-田村
龍谷大平安 010 010 21x=5 (平)谷、出村-橋本
【三塁打】青木(平)【二塁打】寺西、田村(東) 青木(平)
先発オーダーは
(龍谷大平安)⑧妻 鳥 (東舞鶴)⑧石 田
⑤浦 谷 ⑤松 山
⑨前 田 ⑥福 田
②橋 本 ②田 村
⑦齋 藤 ⑨寺 西
④青 木 ⑦安 井
③村 井 ③縄 稚
① 谷 ①米 山
⑥坂 本 ④木船敬
:平安は7番・一塁に2年生の村井を入れ、先発投手には背番号18の2年生左腕・谷を持ってきました。
平安・谷 滉介
谷は写真の通りどっしりとした下半身をしていますが、力投タイプではなく制球重視で8分程度の力で力みなく投げ込むフォームから、スライダー、カーブ、キレは感じないが重そうなストレートを淡々と投げていました。
東舞鶴の先発は3年生の右腕エース・米山。
スライダー、カーブ、チェンジアップなど多彩な変化球で丹念に低めを突いて打たせて取るタイプの投手。
東舞鶴の主戦・米山 隆人
試合は両チームとも良い当たりが正面を突くなどして1回表裏は3者凡退。
先制点は平安2回裏なのですが、ちょっと珍しいプレーがありました。
この回先頭の4番・橋本がストレートを捕らえて中前へクリーンヒット。
続く5番・齋藤の当たりは低いセンターへのハーフライナー。
これを東舞鶴のセンター・石田が前進しながら地面すれすれの微妙な位置で掴み、飛び出していた橋本を刺そうと一塁へ送球するのですが、これが大きく逸れてデッドゾーンへ(ベンチに入った?確認できず)。
ショートバウンドでの捕球と勘違い?した2塁ベース上の橋本は齋藤に促されて一塁へいったん帰塁、
タッチアップの要領で二塁へ。
さらに審判に促されてテイクワンベースということで3塁へ。
平安は労せずして1死3塁と先制点のチャンスをもらいます。
このチャンスに6番・青木が初球の高めへ抜けた変化球を逃さず捕らえて、センターフェンスをショートバウンドで直撃する適時3塁打を放って平安が1-0と先制します。
先制の適時3塁打を放つ平安・青木
先制された東舞鶴は四球や安打で走者は出すものの2度のけん制死などで得点機を摘み取られます。
追加点の欲しい平安は5回裏、右翼線2塁打の青木を2塁に置いて、7番・村井が左前へタイムリーを放って2-0とします。
左前へ適時打を放つ平安・村井
なかなか打線がつながらない東舞鶴は7回表、この回先頭の6番・安井が四球を選び、7番・縄稚が中前打を放って無死1・2塁と攻め立てます。
ここで平安は先発投手の谷を諦めて2番手に右本格派・出村を投入。
平安・出村 崇
東舞鶴は続く8番・米山のやや強めのバントが安打となって無死満塁と絶好のチャンスを迎えます。
この好機で9番・木船敬の2球目にスクイズを敢行しますが、外角低めに外されて当てられずに失敗。
1死2・3塁と変わりますが、木船敬がしぶとくボールを選んで粘った末に、真ん中高めの甘いストレートを中前へ綺麗にはじき返す適時打で1点返して2-1。
中前へ適時打を放つ東舞鶴・木船敬
さらに1死1・3塁で打者・1番の石田の時に出村の1塁への牽制球が逸れてファウルゾーンを転々とする間に3塁走者が生還、東舞鶴が2-2の同点に追いつきます。
2-2同点!
しかしすぐに平安は7回裏、四球と安打に犠打を絡めて勝ち越し機を作ると、2番・浦谷が左前へ適時打して3-2と勝ち越し、さらに3番・前田の右前安打で1死満塁とした後4番・橋本の中犠飛で4-2リードを広げます。
平安・浦谷の勝ち越し適時打
平安・橋本の中犠飛
勝ち越された東舞鶴は8回表、1死後四球の福田を1塁において、4番・田村が左越えへ適時2塁打して4-3と詰め寄ります。
8回裏平安はセカンドゴロエラーで出た青木が盗塁を決めた1死2塁から、出村が自らを楽にする右前タイムリーを放って5-3と再び2点差にします。
右前適時打する平安・出村
スピード溢れる走塁で5点目の生還をする平安・青木
9回表の東舞鶴の攻撃を出村が3人で片づけて試合終了、平安が苦しみながらも8強進出、夏のシード権を確保しました。
平安は試合途中の円陣で原田監督の喝が入るなどピリッとしない内容でした。
選手では平安の2番手で出てきた出村は初めて観ましたが、なかなかの好素材ですね。
平安の右本格派といえば完全な素材型の癖のあるフォームが多いですが、この出村は180センチぐらいあると思いますが、変な癖のないフォームで素材としての伸びシロも感じる投手でした。
立ち上がりこそ腕が振れずに不安定でしたが、最終回は伸びのある速球で連続三振を奪うなど迫力あるピッチングを披露しました。
大学へ進んでからブレイクしそうな投手だと思いました。