ナイロビ ショッピングモール襲撃事件 ~悲しい9月21日~ | 若葉日記・・・ナイロビ編

若葉日記・・・ナイロビ編

我が家のナイロビ生活も3年目に突入。
若葉ちゃんはナイロビ日本人学校3年生になりました。
どんな出来事が待っているかな~!?

私達多くの日本人がナイロビ日本人学校で楽しくお祭をして

盛り上がっていた、ちょうどその頃。

同じ市内のショッピングモール・ウェストゲートでは

とても恐ろしい事件が起きていました。


当初、モール内のスーパーに強盗が入って、警察と銃撃戦

という情報が日本大使館警備官の方から報告されました。

それでも十分怖いのですが、ナイロビの治安を考えたら

「そんな事もあるかもね。大変だね~」

とお祭の最中、話していた私達。


実は強盗ではなくて、イスラム系テロ集団による

無差別テロだったのです。

隣国ソマリアへテロ集団掃討のためにケニアは軍を

派兵していますが、それにたいしての攻撃と言われています。


土曜日の昼下がり、多くの買い物客やレストランでの食事客、

屋上駐車場では子供向けクッキングイベントも開催中。

とにかくたくさんの人々が、楽しい週末をすごしていた場所でした。


そこへ車で乗り付けたテロ集団は、メイン玄関から手榴弾を投げ込み

その後はライフル銃の乱射。

突然現場は地獄に変わったのです。


我が家も今の家に引っ越すまでは、毎週私が平日に買い物に行ったり

週末に家族でランチをしたりしていた場所でした。

多くの日本人にとっても、ナイロビ生活の気分転換に

頻繁に訪れる場所だったと思います。

実際、当日の朝、ここの銀行でお金を下ろしてからお祭に来たとか、

事件の1時間前にスーパーで買い物をしていた・・・

なんて日本人も居たようです。


結局3日間テロ集団は人質をとって建物内に立てこもり、

イスラム教徒でない人質を次々撃ち殺していったとも言われています。


「言われています」というのは、最終的にテロ集団が仕掛けたのか

ケニア軍が仕掛けたのかわからないけれど、モールで大爆発が起き、

詳しい被害者数も犯人が捕まったのか、それとも逃走したのかについても

詳しい発表がされていないからです。


また、勇敢に人質を救った警察官の様子などがYOUTUBEで流れる

一方で中に入ったケニア軍が店内の商品を略奪した・・・

なんて噂も流れて本当に何が真実なのか判りません。


とにかくあの日から「ナイロビで暮らす」ということの意味が

変わった様な気がしています。


勿論、元から治安が悪い場所ではありましたが、

それは日本と比べたら治安が良い場所なんて限られるでしょう。

それでも自分達で気をつけて生活していれば、ある程度

強盗などは被害が防げるものだと思っていましたが、

今度の無差別テロばかりは自分達ではどうしようもありません。


特に今回は「ふれあいまつりがあったから、奇跡的に日本人の

被害者はいなかった」と誰もが口にしています。

本当に被害に遭うかどうかは、「運」になってしまうのです。


あれ以来、買い物先を小規模スーパーに限定したり、

とにかく朝一番に買い物を済ませてしまったり

考えられる対策は採っていますが、それで大丈夫かといわれると

何の保証もない毎日です。


若葉日記・・・ナイロビ編

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写真は2年前にナイロビに引っ越してきた直後、

若葉ちゃんと2人で現場となったモールで半日過ごした時に

撮ったものです。

スーパーのマスコットの象さんも、「マックみたいでしょ~」

と若葉ちゃんに説明しながら食べたフードコートも

血まみれの死体が横たわる様な現場となってしまいました。


驚いたことに近々改装してモールが再開されるとの

情報も流れていますが、我が家は二度とあそこに

足を向けることはないだろうな~と思うのです。