世界が狭くなって困る人は誰?
その答えは、今、全世界を揺るがせているパナマ文書にあります。
その文書の現物を目にしたわけではありませんが、
今後、色々な事実が明るみに出てくることでしょう。
今まで知らなかったことが分かるということは、人の知的好奇心を満たしますし、
「そうだったのか!」という思いは、何とも言えない満足感を与えてくれます。
他方で、その情報を知られたくない人にとっては、
何とも居心地の悪い思いをすることでしょう。
かつて、脱税事件の捜査をしていたとき、資金の流れを追っていく途中で、
海外へ送金されていたために、その先の追跡を断念せざるを得ないことが
何度かありました。
昔から、ケイマン諸島やバミューダ諸島、ヴァージン諸島といった
タックスヘイヴンの地域は、独自の法体系を持っており、
多くは、税金が軽いか、免除されていて、それ故、世界中から
出所の怪しい資金が集まっています。
そうしたことの行き着き先は、公共を担う資金を誰も負担しなくなる
無責任体制の出現です。
熊本地震を目の当たりにして、本日も、その復旧・支援のために
どのように税を投入すべきかの話し合いが国会内でありました。
このような協議をしていると、自ずと、そうした無責任体制が
決して許されないこととして、怒りを覚えます。
であれば、国際的に協調して、狡猾な税逃れを許さない
課税強化が必要だと思われます。
ある意味、締め付けの強化であり、税逃れを図ってきた者たちにとっては、
逃げ場がなくなり、動き回れる世界が狭くなっていくことを意味します。
そう、彼らにとっては、世界は狭くなっていき、困るわけです。
そんな、逃げ得、やり得を許さない世界の構築が望まれます。