アルフレッド・ノーベルは、350もの特許をとり、その中でもニトログリセリンから、扱いやすいダイナマイトを開発したことは、有名です。

 

ダイナマイトの開発で巨万の富を築き、「ダイナマイト王」と呼ばれていました。

 

ノーベルは、「遺産は相続することが出来るが、幸福は相続することは出来ない。」との信念から、遺言により遺産の大部分を基金として、ノーベル賞をを創設しました。

 

また、哲学者のショーペンハウアーは、「幸福論」のなかで「富は海の水に似ている。飲めば飲むほど、のどが渇く」と述べています。

 

いくら財産を残しても、それで子どもが幸福になるとは限りません。

かえって、不幸にしてしまう場合だってあります。

 

幸福と財産は、不一致なのです。

 

偉大な創業社長を引き継いで、聡明な子どもが事業を発展させる場合もありますが、「三代目

が会社を潰す」という事例は、多いようです。

 

親が信念を貫き、懸命に生き抜いた姿そのものが、最高の「遺産」です。

 

蛇足ですが、実業家としても有能だったノーベルは、数多くの会社を創業し、現在もヨーロッパ諸国で活動しています。

日本にもノーベル製菓という会社がありますが、これはノーベルとは直接関係がなく、ノーベル賞を日本人初受賞した湯川秀樹博士と初代社長が親交があったことから、社名を変えたそうです。