宮内卿 月をなほ | わたる風よりにほふマルボロ

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雨後月

 

月をなほ待つらむものかむらさめの晴れゆく雲のすゑの里人

宮内卿
新古今和歌集秋上423

 

 

 

【口語訳】

あちらでは相変わらず

月を待っているのだろうな。

こちらは村雨の雲が晴れゆき

ようやく月が姿を見せたのだが、

その雲の行く先の里人のところは

いまごろ雲を迎え、雨を眺めながら

月を待っているのだろう。

(訳:梶間和歌)

 
【本歌、参考歌、本説、語釈】

 

なほ:相変わらず

 

待つらむものか:

 待っているのだろうな。

 「らむ」は現在推量の助動詞で、

 現在目の前に見えない事や

 理由を推量する。

 「ものか」は

 非難の意を表す場合もあるが、

 ここでは驚きを表す。

 

むらさめ:にわか雨

 

雲のすゑ:雲の先、行き先

 

 

 

建仁元年(1201年)

「仙洞句題五十首」での詠。

 

 

美しい月を眺めて

感慨に浸るのが秋の常。

 

こちらではにわか雨が通り過ぎ

待ち遠しかった月も見えてきたが、

にわか雨の雲の行く先では

まだしばらく

月は見られないだろうな、

 

と思いやっている歌ですね。

 

もちろん、題詠なので

にわか雨の時に詠んだ歌

ということではありませんよ。

 

 

月をなほ待つらむものかむらさめの晴れゆく雲のすゑの里人

 

 

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