みなさん、お久しぶりです。思うところがたくさんあって、頭でっかちになってフリーズしていました。大変なご無沙汰で、どう再会しようか迷っていたところ、絶好の機会が!
去る5月21日土曜日、娘の高校の卒業式がありました。2000年に親(って、私…ですね)の都合でヒロへ移り住んで以来、足かけ12年。義務(アメリカは高校まで義務)教育をすべてヒロで終えました。最初は3年だけのつもりだったんですがねぇ。親のもたもたぶりを尻目に、よくぞここまで育ったモノです。我が子ながら天晴れ。
で、卒業式ですが、高校に式典を敢行できる大会場はありません。なので、会場は場所を借りて行います。チケットがないと入場できません。
← これが入場券。貧乏公立校なので、色紙に印刷してはさみで切ってます。手作り感いっぱい。通常は白ですが、これは黄色。学校に貢献した生徒にご褒美として舞台に近い「予約席」が配られます。よくやった!我が子よ。
← 始まる前の会場です。この会場、フラの世界大会にも使用される屋根付きテニス場です。ヒロは毎日のように、雨が降りますからねぇ。
← 在校生のMCで始まり、成績優秀者が表彰されます。米国の高校は4段階評価なのですが、ここに呼び出されるのは「4.0+」。 「プラス」ってなんやねん?との声が聞こえてきそうですが、これは Weighted といって、通常のクラスより難しいクラス(AP-アドバンスド プレイスメント プログラム- 大学の教養課程程度の内容)が設定されていて、そこで優秀な成績を修めると、「プラス」が付くわけです。なので、最優秀者(総代)の女の子は 4.2云々だそうで。
← 卒業生一同!250名ちょっとです。男子がちょっと多いです。島では一番大きな学校ですが、米国の平均的な規模では小規模校なんでしょうね、きっと。
で、生徒がそろったところで、国歌斉唱です。
日本だと君が代の演奏か録音テープの再生ですが、米国では楽団が演奏して、「独唱」です。この子はいろんな行事で歌っていますが、何度聞いても巧いです。
ハワイ州の歌、 Hawai'i Pono'i です。全員で合唱。ちょっと寂しげなメロディで、何度聞いてもじーんと来る、いい歌です。
これでお膳立ては終了。ここからはえらい方々の お説教 祝辞です。
← この人が校長先生・コガさんです。てか、ウチのお向かいさんだったりします。娘が高校に上がった4年前に就任して、そのとき38歳。わかいだけあって生徒達の人気者で、この時も、壇上に上がると生徒達に向かって、しばらく沈黙。 すると突然両手を上げて「All right!!」って叫ぶと、生徒達も一斉に「All right!!」と返す。息がぴったり。でも最初はなんて言ったか解らなかった…。
このあとも、招待者のなが~い お説教 祝辞が続きますが、紙面の関係上割愛させて頂きます。ご了承ください。
だんだんお ケツ しりが痛くなってきたところで、成績優秀者から卒業証書「入れ」の授与。なんで入れ物だけやねん!とお思いでしょうが、このあと、学校主催のイベントがあります。大事な証書をなくす奴がいたんでしょうね、過去に。コレがないと将来いろいろ困りますから、あとで しらふな時 昼間に渡すそうです。っちゅうかですね、この時の写真がまともなのがない!カメラの設定ミスでみんなピンぼけ。なにやっとんねん。←最低な親やん!
で、この授与式の最中、証書(入れ)を受け取った卒業生が歩いてもとの席に戻るのですが、普段はき慣れていなかったハイヒールで歩きにくかったのか、階段で転倒、アタマをしこたま打ったらしく意識を失ってしまいました。それに気づいた校長は授与の最中にもかかわらず、すっ飛んでいきました。私は全く気づかなかったくらいで、校長が突然は知りだして驚いたくらいです。待機していた救急隊が応急処置をして救急病院に搬送していきました。足を骨折してしまったらしいのですが幸い、現在彼女は意識はしっかりしているそうで大事には至らなかったそうです。
さて、授与式が済むといよいよ式典も佳境に入ります。
大学でもそうですが、米国の学校の卒業式では、帽子の房を始めは右に、授与式が終わると左に向きを変えます。それを一斉に行うのです。Turning the Tassel と言うそうです。
で、学年ごとにテーマソングが決まっていて、2011年の学年は「Wavin' Falg」。サッカー・ワールドカップのテーマソングでもあったそうなので、聞いたことある人も多いと思います。
続いて、Hawai’i Aloha を歌います。これ、実は賛美歌です。さすが、基督教国。
このあと卒業生一同壇上から降りてきて、会場を卒業生がぐるりと囲みます。
最後に、 Alma Mater を大合唱。Waiakea High Schoolの校歌です。元気ないい歌です。この歌のあと、帽子を投げてお開き~!
そして、(ある意味)メイン・イベントのレイの交換会。
が、一つ$8は高いので、うちは自前で作ります。
← 芯になるリボンに毛糸を巻き付けたものです。テレビを観ながらでも、一本あたり一時間くらいでできます。50ftの毛糸玉が2玉必要です。親しい友人達には、このストローレイ(ストローを使って作るから?)を、まぁ、知り合い程度の友人には右上の簡易タイプを。お世話になった先生達には右下のカラフルなものを。
で、これを抱えて会場内へ、イザ!
← 初登場!ウチの長女です。これが我々両親が長女のために用意したレイと風船。ま、初期状態です。
会場を進んでいくと、どんどん友達に会います。
← こ~んな感じで、いろんなレイがどんどん増えていきます。
← 仲良しとハグ!
← 最終的には ハワイアン・マトリョーシカ 状態になります。すでに誰だかわかんない。
← 交換会で盛り上がったあとは、着替えだけ持って学校主催(と言っても半分PTA)のパーティーへ。この時点で21時30分頃です。翌朝6時に学校に迎えに来いってさ。
このパーティ、Grad Night と言いますが、実はコレ、ある深~い意味があるそうです。ハワイ州を含む米国では通常、アルコールは21歳以上でないと嗜めません。ましてや お・く・○・り なんて御法度以前に、廃人コース一直線ですからねぇ。そんな、ヤバい行為に突っ走らないように「ガス抜き」するんだそうです。まぁ、ガスが抜けても突っ走る奴はいずれ行ってしまうようですが。親心、子不知。
で、親たちは戴いたいろんなレイを持ってお家へ帰るのでした。
このあと、進学する者は9月まで家族と旅行したり、ボランティアに励んだり、先を急ぐ者はサマースクールに参加して、取れる単位を稼ぎます。ウチの長女は幸いにも東京の大学から合格を戴き、9月から大学生になります。足かけ12年のハワイ生活ともさよならです。ちと寂しい気もしますが。
このご時世、先の見えない時代ですが、いろんな経験をしてどんどん親を追い越してもらいたいものです。
みんな!がんばれよ~!