警察では一ヶ月に一回くらいのペースで
取り調べの呼び出しを受けました。
一日だいたい4〜5時間くらい。まさに苦行です。

免許を持っている人の横に今まで何回乗ったことがある?
天皇から紺綬褒章をもらったことはない?
などなど、一見関係ないようなことまであらいざらい聞かれました。
眠くなって船を漕いでいました。

その頃、運転手が怖いお兄さんを
ぞろぞろ連れて、真夜中にうちに押しかけてきました。
本人は寄り付かず向こうで黙ってますが
「今からでも、お前が運転してたって証言しろよ!」
「○○が免許取れなくなるだろ!」
馬鹿みたいなことを怒鳴り散らしてましたので
鍵をかけてサヨウナラ。
この日のことは、メモに残していました。

月一しかない呼び出しでも、このことを話しました。
田舎の警察で、ひまなくせに‥
もっと頻繁に呼び出してくれないかな。

あとは、うそ発見器にかけられました。
練習で、1.2.3が書かれたカードを
試験官には見えないように引き、
「あなたが引いたのは○番ですか?と聞いていくので全ていいえと答えてください」
わたしが引いたのは2番でした。
あたっています。

指と腕と頭とお腹に器具をつけられ、スタート。
事故に関係ある質問が壁に貼られ、
4つしかない質問を何度も何度もくりかえし
いいえ、はいと答えていきます。

苦しかった呼び出しの日々も、4〜5回で終わりました。
「もう警察から呼び出しは無いから、
あとは免許証のことは免許センター、
犯人隠避のことは検察庁から呼び出されると思うから。」

引っ越しの予定がある旨を相談したら
「ちゃんと住所変更すれば、引越し先の管轄のとこが呼び出してくれるから
するの忘れないでね」

と言われたので、即住所変更し
九州から関西へひとり暮らしのため、引っ越し。

‥のはずでした。

関西に引っ越して、一ヶ月ぐらいたとうとしている時。
「次は13日に取り調べするから〜」
と電話。
「こっちの署に引き継ぐんですよね?」
「あーごめんごめん、忘れてた!
どうにかしてきてください」
「そもそもこないだのでもう呼び出しはないって言ってたじゃないですか」
「あーあれね、今年最後って意味で言ったの」
「明日も仕事なので無理です。15日以降でないとお金もないです。
交通費出してくれるんですか?
今、関西に引っ越してるんですけど」
「交通費は出ないけど‥次で絶対終わるから!」

なんなんだと思いながらやむを得ず
地下鉄20分、新幹線3時間、バス2時間を乗継ぎ。
翌日も朝から仕事なので
実家でゆっくりする時間もないどころか
父とも話せず、取り調べのためだけに
片道4万近く消費しました。
給料日前なのに‥忘れてたで済ますなよ。
終わったって言ったじゃん。だから引っ越したのに。

その日に行った内容は、
今までの証言で作った調書を読み上げてわたしに聞かせるだけでした。
こんなに長い調書を作ったのは
10年以上警察官をしてて初めてだと言われました。
読み上げに一時間ちょっとかかり、わたしは船を漕いでました。
何度読み上げられても変わらない内容を、うつらうつら確認し、署名拇印。

とんぼ返りで関西へ。

そういえば、わたしが運転してないことを最初に言いに行った時の警官に何故か、怒鳴られた。
私は真実を伝えに行ったから、ありがとうと言われなきゃいけないのに
完全に私が言ってることは信用されてないと思いました。

あとから知ったことですが、運転手はこの時すでに根回ししており
たくさんの友達や姉や兄や親を使って
ウソの証言をでっちあげ、みんなで辻褄が合うように計画した上で
証言していたようです。
「免許を持たないことを知ったうえで運転を依頼された」など。

つまり、ホントのことを言ってるのに
私だけ言ってることが違う=自分らの信憑性を高める為だったのか

本当のことを言ってる人は信じてもらえず
嘘を言ってる人がまかり通るんですね