かつてレジャーランドと言われた大学はブラックバイトと奨学金で喘ぐ学生によるワーキングプアランドになった。奨学金の大部分は教育ローン、卒業後には結婚や育児どころではなくなる。この30年で大学生活は大きく変わった。奨学金が負担た(過半数が受給)。仕送り額も急減し貧困化によるブラックバイトも蔓延している。大学授業料が私立・国公立を問わず急騰している。親の所得も急減している。卒業後の返済額は六百万円、ロースクールなら一千万円になる。奨学金を返済できないとブラックリストに記載される。延滞金が発生し返済を続けても元本が減らない、鬱病になり遂には親子共自己破産に。奨学金の回収は極めて厳しくなった。返済猶予制度は不備、猶予・減免・免除規定も適用困難だ。奨学金回収は強化されている。奨学金返済で結婚・出産・育児などできない。授業料値上げは進行したが問題とされなかった。80年代に有利子奨学金=教育ローンが導入される。高卒と大卒には賃金格差があり大卒に優位性がある、90年代から親の所得が減少、自己責任論が台頭し、日本型雇用が実質崩壊した。奨学金制度改善運動から、高校・大学教員の認識不足、ブラックバイト、奨学金利用者が当事者意識を持てない問題点が浮上する。貸与型奨学金は、延滞金廃止、返済猶予期限の撤廃、実質を伴う所得連動型奨学金制度の導入、人的保証の廃止と機関保証料の引き下げ、無利子貸与型奨学金(奨学金は既に金融事業化)の拡充が求められる。日本の教育費は私費負担=親負担主義だが限界だ。給付型奨学金の拡充と学費の引き下げが必要だ。財源は富裕層や大企業に求められる(…お花畑の議論、彼らは税制でも判る様に社会のフリーライダー)。給付型奨学金と授業料無料化には4兆円が必要。人への投資は重要、大学教育と公的支出増額による経済戦略。自分の子供さえよければ、と言う考えを乗り越える。生まれながらの差別に鈍感な日本社会を変えたい(…自己責任論の台頭は古い話ではないのだが戻れなくなった)。