http://money.jp.msn.com/newsarticle.aspx?ac=JAPAN-225744&cc=03&nt=00  金ドル交換を放棄したニクソンショックは71年でした。その後、変動相場制に移行してほぼ四十年となります。でも依然としてドルが国際機軸通貨である事には変わりはありません。ユーロ統合後も同様です。07年の数値でも外為市場での市場占有率は総計200%(通貨間の交換ですので)の内、米ドルが86%、ユーロは37%、円は17%になり、これが世界の三大通貨になります。新興国は確かに急成長しているのですけど、人民元は依然、当局の厳しい通貨規制の下にあり、FXはバーチャルでしか存在しません。豪ドルやNZドルですと強くても市場規模は小さいですね。これは古豪と言えるスイスフランにしても東京を凌ぐチューリッヒ市場を抱えているにも関わらず、そう大きなものではありません。また何せ新興諸国、ドルべっぐをしている国が依然多いです。実のところ、米ドルに換わる通貨は存在していません。何しろ、先述の三大通貨はそれぞれ、財政赤字による信用不安を抱えています。凡そ経済はゼロサムなのですけど。それ伴うだけの信用力、国際的な通用力を新興国通貨が有していないんですね。従って通貨バスケットが例えばIMFなら引き出し権として有していますけどね。凡そ経済力がそれに比例しない体制、思えば戦後長らく旧ソ連邦が経済規模では世界第二位でしたが(統計操作もありましけどね)、ルーブルはソフトカレンシーで世界的な通用力を有しませんでした。国内でも域内でもドルが事実上、流通していましたね。

米ドルに換わるものは存在しない、でも金本位制にも戻れない、結局、一番信用できない、各国間の協調という制度に委ねざるを得ない、そう言えますね。ユーロはそもそも加盟各国が主権国家である以上、先進国クラブではあり得なかった故に、そもそも制度としても破綻しても不思議はない、その点を超えざるを得ないのですけど、どのような体制が可能でしょうね。