「LED CARPET」



LED…Lead過去の意味、導かれた

LED…Love Eternity Dreamの略



愛・永遠・夢…

私達の足元には、今はまだ

イロのない絨毯が広がっている。

いつかのあの深紅の絨毯を

踏みしめるために…。





Athena Music所属 鈴木 すぅー Report Blog

episode14


*立場*

求められる幸せと重圧


鈴木すぅーというタレントの

専属でマネージャーになった


小さな…とても小さな、

あるかなきかなというご縁で


見た目は柔和


笑顔の絶えないこの青年は

言葉も美しく

所作は子供っぽいが

礼儀ただしい好青年


性格は真面目

と一言ですむ


どんな小さなことにも

気配りや配慮に長けているし

思慮深く決して

安易な言動をとることはない


機転がきくのだろう

利口な子だ


こうしてみると

欠点などない


だから、

厳しい業界ではあるが

なんでもスムーズに

ことが進行するはずだと

思っていた


だが…、

ことあるごとに時間がかかる

そんなことも多かった



ある時、

好きな衣装を選んでいい、

そう提言したことがあった


「こっちの白と

こっちの赤と

どっちがいいと思いますか?」


青年が尋ねるので

赤ですね、と答えたら

明らかに納得していない表情


「マネージャーがそういうなら…。」


私は青年の表情の理由を

聞きただした


すると…、


前回のイベントで赤い衣装を

沢山着ていたこと

出演内容にはどちらかというと

白の方がイメージに

合うと思われること

今後季節的に白を使うことが

少ないだろうという予想

動きやすさ、照明、舞台の広さ

云々…


だから、自分としては

白を選択したかった、という結論


ならば、白でよかったのでは?


私は意見を求められたので

答えたまで…

随分まどろっこしいな、

正直そう感じた


青年はこう言う


「マネージャーが

なにを求めているのか…

それにこたえたいから。」


思えば美容室へ連れて行った時も

仕上がった髪型を気に入りは

していなかった


だが


「マネージャーが

これでいいと思うんだったら。」


と言っていた


タレントである以上

求められるものに応える

それが絶対条件で

そして、タレントとしての

喜びであるという


100%応えたい


自分の存在価値を

認めてもらえ

ブランディングしてもらえる

青年はマネージャーを持たず

ここまでたどり着いてきた


だからこそ、

その有難さを

期待に応えることで

必死に返そうとしている



自由に選んでいい



という私の言葉に

青年は

どれほどの重荷を背負ったことか


たかが衣装かもしれない


でも青年にとっては

その一つのやりとりも

将来を決定する大切な選択だ


「了解です、

白も確かにいいのですが、

今回は赤でいきましょう。」


私は、

最初の自由に…などと

提言したこと、そして、

簡単に答えたことを反省した


曲のイメージ、出演枠の前後、

他の枠の衣装なども考慮して

衣装の色について考え直した


その結果の説明にも触れて

赤を勧めると


「はぁい!」


青年の表情は赤らみ

嬉しそうに赤の衣装に

袖を通し始めた


もうそこに…

自分が選択した白い衣装への

拘りなどないように