最近見つけたいい記事
ミャンマーに学校を 飯塚の伊岐須小児童 古紙回収取り組み10年
福岡県飯塚市立伊岐須(いぎす)小(梶山明彦校長・児童753人)が古紙回収で資金を集め、ミャンマーの農村に学校を建てる支援活動に取り組んでいる。九州工業大学飯塚キャンパスのミャンマー人留学生を地元ボランティアが支援したのがきっかけ。今年度は東日本大震災の被災地に義援金も送ろうと、地域の店や企業にも協力を呼びかけ、過去最高の23トンが集まった。【伊藤奈々恵】
屋根からは雨漏りし、床が抜け、壁には穴が開いたまま…。九工大へのミャンマー人の女子留学生から現地の窮状を聞いた地元ボランティアの山元将生さん(79)は00年に学校支援に乗り出した。同校の児童は山元さんの活動を知り、02年に協力を始めた。
10年目の今年度は、6年生の4クラスから2人ずつ古紙回収委員を選出して取り組んだ。7月から12月まで、5回に分けて古紙を集めた。年間目標は20トンだったが、1回目の7月は、約1・7トンしか集まらなかった。
「どうすればたくさん集まるのだろう」。委員らは話し合い、東日本大震災の被災者とミャンマーの子どもたちのために古紙回収していることを書いた手紙をコピーして全校児童や地域住民に配って協力を求め、地域の店や会社に出向いた。
年末最後の回収となった12月19日。同校1階の「ダンボール室」にうずたかく積まれた段ボールや古新聞は4・97トン。6年生約130人が回収業者の車に積み込んだ。
今年度集めた古紙は23・36トンとなり、目標を大きく上回った。1トンは約1万円に換金されるという。半分を大震災の義援金に充て、残りを留学生の家族を通してミャンマーに送金する予定だ。
支援先は首都ネピドーから約120キロ北の農村地帯にあるメークティラ市。これまでに送った資金で、小学校や盲学校の校舎など11カ所が建て替えられ、机や黒板も購入した。山元さんによると、現地では20万~30万円で、簡易な校舎1棟を建てることができるという。
山元さんが昨年11月に現地を訪れると、支援先の校舎や机、黒板に伊岐須小から寄贈されたことが書かれてあった。カメラに収めて帰国後、子どもたちにも報告した。
古紙委員の一人、石松優花さん(11)は「写真を見てちゃんと役立っていることがわかり、うれしくなった。古紙を集めるのは大変だったけれど、今年は震災で被災された方のことも考えて頑張った」と振り返った。山元さんは「よく続いたなと思う。私自身も、子どもたちの一生懸命な姿に支えられている」と話している。
毎日新聞社 オッショイ!九州 2012年1月5日

