いすとぼく時々プチトマト -10ページ目
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   キヲク





  「武っー起きや

     
       カブトムシ


怒ってばかりいる印象の母が笑って僕に話しかける

目をとじる
いつもと同じ風景
満天の星空
真っ白でおちてきそうで掴めそうできれいできれいで
ただ綺麗で眺めてる
小学生の僕
満天の星眺めてる

"カブトムシ"
笑った母の声
高速道路のオレンジ色したあわいひかりの外灯がカブトムシを照らした



ただ星がいっぱいで
ただきれいで
母の笑い声、、
ずっとずっと眺めていたかった
こころのなかにとまってる
その風景が、いつも、、

止まったままなんだ



小さい写真たての中の母はいつも微笑んでくれる

遠い夏のキヲク


満天の星と母の声
虫籠いっぱいのカブトムシ
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