マリーアントワネットとは

 


フランス王ルイ16世の妃。神聖ローマ皇帝フランツ1世とマリア・テレジアの四女。1770年、15歳の時に結婚。軽率かつ浪費家、また貴族の男をとっかえひっかえしていたため、国民からの支持は最悪。1789年にフランス革命が起き、貧困にあえぐ農民たちは暴動を起こし、国家への弾圧を行った。運動は激化していく。

 

最終的に逃亡を図ったルイ16世とマリーアントワネットは、1791年にヴァレンヌで捕えられ、1792年8月に王権が停止し、タンプル塔に幽閉される。1793年1月21日にルイ16世の処刑が行われた後、パリ裁判所付属牢獄に移送され、裁判所で死刑判決を受け、同年10月16日にギロチンにかけられ処刑された。享年38。

 

 

あの迷言は嘘?

 

国民が貧しい思いをしているなか、国民の状況を全く知らないマリーアントワネットが「パンがなければお菓子を食べればいいじゃない」と言ったことはあまりにも有名だが、実は彼女が言ったことではない。

 



この言葉の出展は、フランスの思想家のルソー(1712-1778)の死後に刊行された「告白」(1782年)の中に記述されている「とある王女が「パンがないのならブリオッシュを食べればいいのでは」と言ったのを思い出した」という一文からきている。ブリオッシュとは、バターや砂糖、卵をふんだんに使った菓子風のパンのことで、庶民にはぜいたく品であった。

 

後年、ブリオッシュは「お菓子」と認識され、世間知らずの「とある王女」は、イメージがぴったりの「マリーアントワネット」のことだと扱われるようになり、今日にいたる。

 


ちなみに・宮殿の演奏会で、彼女が当時6歳のモーツァルト少年から一目惚れされてプロポーズされたというエピソードがあるがこれは本当の話。