ひょっこりひょうたん島とは
1964年から1969年にかけてNHKで放送されていた子供向け人形劇である。当時としては珍しいカラー放送で平日月から金の午後5時45分から6時までの15分間、述べ1263回放送されたが、現存するテープは放送8回分しかなく、カラーは2本しか残っていない。
「苦しいこともあるだろさ 悲しいこともあるだろさ だけど僕らはくじけない 泣くのはいやだ笑っちゃおう進め」というお馴染みの歌は前川陽子 (キューティーハニーを歌っている人) が歌っている。
ひょっこりひょうたん島は死後の世界?
2000年に原作者の井上ひさしは制作当時のエピソードを語っている。
物語を作るうえで、島で複数名が暮らすことで確実に発生する食料不足という問題を排除し、親や大人との交流を遮断して純粋な子供たち自身の持つ明るさを描くために、登場人物を全て「死者」として扱い、ひょうたん島を死者たちが創るユートピア (桃源郷)に設定した。
そのため子供たちは「ひょうたん島に遠足に行った時に火山の噴火に巻き込まれて死んだ」という扱いになっている。作中に「御詠歌」や「四国霊場物語」が登場したりと死後の世界であることを強調する場面が見られる。
また井上自身を中心とする制作スタッフ数名が幼少期に家庭の事情で親を頼れないつらい思い出があったため、登場人物の親をいっさい登場させなかった。
ちなみにひょうたん島のモチーフは謎に包まれており、八丈島、瀬戸内海の広島県尾道と愛媛県今治にまたがる瓢箪島、岩手県大槌町の蓬莱島など色々な説がある。
確かにひょっこりひょうたん島は死人の島だった。