1リットルの涙
第8週 - さよなら私の青春 -
亜矢はマリたちの新人戦を見に行った後、アコと家に帰った。しばらくして母が帰ってきたが、暗い表情でため息をついていた。何気に母の様子が気になる。
その日の夜、居間をステージ代わりに、リカが「森のくまさん」を歌っていた。保育園のお遊戯会で歌うらしい。
「うん、上手!」
亜矢が拍手を送る。
「あれ、どうしちゃったんだろ涙が出てきたぞ」
父が涙ぐんでいるので...
「泣いてんの?年食ったよねェ」
アコが微笑む。
「まだ45だぞ?俺はまだ年食ってねェよ」
父がデコピン。リカが段ボールに鍵盤を描いて腕をバタバタさせている。
「ピアノ買ってえ」
リカが健気に父に聞いてきた。
「あれは車が一台買えるくらい高いんだよ。宝くじ当たったら大きなの買ってやるからな~」
「宝くじ買う予定あるの?」
ヒロが問う。
「...ない!」
「なんじゃそりゃ!」ヒロとリカがズッこけた。
母が、浮かない顔をして皿を洗っている。亜矢が聞く。
「ねえ、保護者会で何かあったの?」
「...ああ、せっかくの機会だから、これからも亜矢をよろしくお願いしますって言ってきたの」
それは本当の話だが、言っていないことがまだある。
「ほんとに?」
「そうよ?早く風呂に入ってきなさい」
母が何か隠していることは長年の付き合いでわかる。でも、問い詰めたところで良い返事が返ってくるわけがないことは知っていた。亜矢は、母の顔をしばらくじっと見つめ、台所を後にした。
徹朗宅では、保護者会の話になる。
「予想以上に荒れたわ」
「池内さんのことか?」
「子供に重い障害の子の手助けをさせるのは不安だっていう声が多くて。担任の先生も、来年度から養護学校を考えたらどうかって池内さんに話したみたいなの」
「難しいの?池内が普通の高校に通い続けるのって」
「あの子は進行性の病だ。病状の進行も早い。今、環境の良いところへ移って、そっちに慣れておくことが彼女にとって良いことかもしれん。あの子が背負っている荷物は、お前が考えている以上に遥かに重い。子供のお前が簡単にどうこうしてやれる問題じゃないんだ」
父の言葉に何も言えない。
亜矢宅でも子供が寝静まった後、夫婦だけの話になる。
「授業が遅れて困るって。子供の成績が落ちてるって。亜矢にはもっと別の環境があるんじゃないかって」
「そりゃ仕方ないことだ。親ってもんは自分の子供しか考えられないもんだろう?」
父はタバコを吸いながら、母に言う。
「いいじゃないか、他の親に何と言われようが、俺たちは俺たちで亜矢のことを考えて、アイツのために出来ることを探せばいいんだよ」
少し心が軽くなった気がした。
この頃になると、亜矢は、シャーペンを持てないほど握力が低下しており、ペンを指を髪を留めるゴムできつく固定しながら、ノートを書くようになった。迎えを待つ間も理科室で勉強していた。
「よくやりますね」
徹朗が窓辺で座りながら亜矢を見ている。
「全国模試って来週でしょう?これぐらいしか頑張るところないからさ」
徹朗は卒業アルバム用で撮った沢山の写真を眺めている。亜矢にも何枚か見せた。
「...私、卒業できるかな?」
「何言ってんだよ?」
「分かってはいるんだよ。これ以上病状が進んだら、いつかは私が自分で決めなきゃいけないって」
徹朗から思いもよらない返答が返ってきた。
「先のこと考えてどうすんだよ」
「えっ?」
「池内、俺に言ったこと忘れたの?「今出来ることを頑張る」って。これからも池内が必死で何かを頑張る度に、クラスのアルバムにこういう写真がどんどん増えていくんだよ」
「...どうしたの?なんか、いい人みたい」
「うるせーよ」
徹朗は少し照れた。
「私、ホントは怖いんだ。この学校辞めたら、その時点で私の人生、何かが終わっちゃう気がして...」
ドアの死角で、母は話を聞いていた。笑顔を作って亜矢を迎えに行った。
その日の夜、母が決断を下した。
「私、3月いっぱいで仕事辞めようと思うの。家にいて店番したり、亜矢の学校に一緒に行ったり、いろいろしたいと思ってるのね」
「でも、そんなの悪いよ。私のせいで...」
「そうじゃなくて、私がそうしたいの」
「でも...母さんの給料なくなったら、家計は...」
アコが家計簿を見ている。
「俺、明日からメシ半分にするわ」
「リカもピーマン半分にする」
「リカ...それはピーマン嫌いだからだよな?」
リカが静かにうなずいた。
「やっぱり!」
きょうだいの会話に両親は笑みをこぼした。
「子供は金の心配なんかしなくていいんだよ。我が池内豆腐店は業績うなぎ上りなんだぞ!」
「その割にはおこづかい全然上がらないね~」
アコがちょっとからかってみる。
「それとこれとは別だッ」
子供が寝静まってから、また夫婦だけの会話に。
「本当にそれでいいのか?」
「うん。お金は何とかやりくりするから」
「いや、そういうことじゃなくてだな。子供たちを世話して、店の手伝いをしながらずっと続けてきた仕事だろう?4人も子供産んで、ろくに産休も取らずに15年続けてきた仕事じゃないか。俺、この店継ぐまで散々転職してきて定職に就かなかったろ?だから、若いうちから「私の生き甲斐はこれ」って胸張って働いてるお前見て、正直うらやましかったんだ。だからさ...」
「そんなに心配しなくてもいいわよ。今までは町のみんなの保健師だったけど、これからは家族専属の保健師になるだけだから」
母は微笑んでいた。
次の日、麻生教授は水野医師の診察室を訪ねた。話題は亜矢のことに。
「長年医師をやってると患者の頑張りに勇気をもらうことが多くなる。励ましたつもりでもいつの間にかこっちの方が励まされてしまうような。君も彼女に感化されたひとりかな?」
「そうかもしれないですね」
「私に出来ることがあったらいつでも言ってくれ」
「はい、ありがとうございます」
水野は深く一礼した。
学校では亜矢のサポートが続けられており、車椅子を運ぶこと、階段の登り降りは手伝ってもらわないといけない。
「ずっとこれからもこうなんだよ。あの子ひとりにみんなが付き合わされてさ」
冨田は別のクラスの友達のところへ行き、亜矢のことを愚痴った。
教室に戻ると、徹朗がたたずんでいたので...
「徹朗は知ってたんだ。だからずっと優しくしてあげてたんでしょ?」
「何が?」
「あの子、治らない病気なんでしょ?」
核心をついてみる。
「お前、何言ってんの?」
「だって、みんな言ってるもん。いつか寝たきりになるんだって...」
その瞬間、怒りがこみ上げてきた。徹朗は怒りの感情に任せて思い切り、冨田の胸ぐらをつかんで壁に押しやった。
「...いい加減にしろ。二度とそんなこと言うな」
「このようにわずかな力で動かすことが出来るんです。介助なしで自由に動ける喜びは大きいようですよ!」
父は福祉施設へ行き、電動車椅子を初めて見た。試乗すると担当者は一括だと42万円かかると言ってきた。
「42!?考えておきます。ハハ、乗車しちゃった...」
父は資料だけ受け取ってそそくさと帰ってしまった。
「子供に家計の心配までされてちゃ格好つかない。アイツらに言うなよ」
父は休日に知り合いの鉄工所で働くことを検討していた。母に口止め。
「...わかった」
数日後、亜矢は全国模試のため、試験会場へマリと早希と向かった。早希は、徹夜勉強がたたり寝不足であくびをしている。
「早希、大丈夫?ごめんね、早起きさせちゃって」
「ああ...平気平気。今回の模試は自信あるんだ。いつもの3倍は勉強しました!」
亜矢は複雑な表情を浮かべた。自分を気づかい、無理やり健気にふるまっている友達を見るとつらくなる。
試験開始時刻が近づき、急いで教室に向かおうとするが、焦る気持ちばかりが先行してしまい、マリが階段を踏み外してしまう。マリにしがみついていた亜矢と後ろにいた早希が巻き添え事故に遭い、3人とも足を負傷してしまう。
「...今週、試合だよね?」
マリが下を向いてうなずいた。
「ごめん!!本当にごめんなさい、二人とも...本当に」
「いいってば...謝んないでよ。ね...早希?」
マリの問いに早希はうなずいたが、早希は亜矢の方を見ることができなかった。
診察の結果、亜矢は足の捻挫、マリと早希は肩と足の打撲。二人は試合に出れずベンチ。亜矢は、大事をとって1週間学校を休むことにした。
その休んでいる期間中に、アコが亜矢にあることを話している。
「包帯とれて良かったじゃん。学校行けるね」
アコが足をツンツンしてくる。
「本当に行っていいのかな?私、もう分かんなくなっちゃった」
「あのさ...もしもの話していい?」
アコは高校の制服をファッションケースから取り出し...
「もしも、私がいっぱい勉強して...来年、姉ちゃんの高校受けて、もしも万が一受かるようなことがあったら、私が1年生で姉ちゃんは3年生だよね?」
「そうだね」
「私、いっぱい手伝えると思うの。学校の行き帰りとか教室の移動とか、何か困ったときに役に立てると思うんだよね」
アコの口からそんな言葉が出るとは思わなかった。
「そしたら、母さんも仕事辞めなくて済むし。だから、もうちょっとだけ頑張ってみてよ。もうちょい!頑張ってほしい」
「...ありがとう、アコ」
「あくまで、もしもの話だからね!」
「わかってるよ」亜矢は微笑んだ。
ケガ後の初登校は、治療が済んでから昼から行った。亜矢が廊下を歩いていると教室の方から騒ぎ声が聞こえた。教室の死角から話を聞くと...
「先生、クラスで話したいことがあるんだけど」
冨田が手を挙げた。
「池内さんのことで話し合いたいんです」
亜矢を抜いた状態で、学級会が行われた。
「今、池内さんのことがPTAで問題になってることはみんな知ってると思います。クラスとしても意見をまとめた方がいいです」
富田が先頭を切って話をはじめた。
「私は、池内さんに合わせることによって「クラス全体の活動に支障が出ている」と思います。池内さんのためにも、どうしたらいいか考えないといけないと思います」
富田の提案に対して「ずっとこのままでいくのかよ」「このままじゃつらいかも」「同情するけど授業が遅れるのはキツイ」と生徒たちが口々に答えはじめた。徹朗は何も言わず、生徒たちの顔を黙って見つめた。
「俺もそう思う時あるよ?でも、池内に早く歩けって言っても無理な話だし」
「可哀想だよ。5分10分くらい待ってあげようよ」
「でも、受験とか近づいてきたら...」
亜矢のサポートに関して賛否が分かれている。意見がまとまらないのでマリを指名した。
「亜矢ちゃんは色々悩んで、でも、必死ですごく頑張ってるんだよ。ほんの少し支えてやることくらい迷惑にならないでしょ?」
「でも、池内さんのせいでケガして試合に出れなかったんでしょ?」
立ち上がって主張したマリだったが、富田に核心を突かれ、何も言えなくなる。
「...早希ちゃんは?」
「私は毎日校門まで迎えに行って、移動教室もほとんど一緒で、亜矢が好きだし友達だからやってるんだけど...」
早希は、のそのそと立ち上がったが下を向いていた。徹朗が早希を見ると、目をうるうるさせているのが分かった。
「でも...たまに結構キツイ時もあって、私、勉強とか器用に出来るタイプじゃないし、部活もあるし、たまにつらいときがあって...」
早希は号泣してしまう。生徒たちも「助けてやりたくても限界があるかも」と頭を抱えてしまう。
「わかった。みんなの意見はわかった。この件についてはちゃんと池内の家族と相談して...」
担任が、ラチが開かないので話を切り上げようとする。
「お前らズルいよな」
徹朗が立ち上がった。皆が注目する。
「アイツの前じゃ善人ヅラして親切にしやがって。アイツが何度ごめんねって言っても「平気だ」って繰り返して。アイツがいないときにこんな話して、本当は迷惑だったって...ズルいよ」
「麻生、あのな...」
担任の話を無視して続ける。
「嫌なら元々親切になんかすんなよ。面倒だ、困る、疲れるんだってアイツの前で言えよ。そしたら、アイツきっと分かったよ。助けてもらわないで済む方法な」
「麻生、お前の言いたいことはわかる。でも...」
「お前もだよ」
「先生に向かってお前とは何だ!」
「何でアイツより先に親に話すんだよ。何で毎日直接顔合わせてるアイツの話聞いてやらないんだよ。外堀埋めて追い込むような真似すんなよ。お前がアイツとちゃんと向き合ってたら、アイツだってきっと自分で...」
徹朗は、亜矢の存在に気づいてしまう。
「池内...」
生徒たちの視線が亜矢に注目する。彼女は自分の机の引き出しからノートを取って、軽く会釈して気まずそうに教室を出ていった。沈黙のなか、徹朗が亜矢を追いかけていった。
外は雪が降っていた。徹朗は亜矢を見つけ、無造作に自転車が並ぶ遊歩道を車椅子を押して進んだが、亜矢は涙をおさえきれなかった。徹朗は黙ってハンカチを差し出した。
「ねえ、何とか言ってよ」
徹朗は何も言わない。
「ペンギンの話とか魚とか犬とか...ネタ切れ?作り話でもいいから」
涙声で訴えるも、返答はない。
「嘘ついてもいいから!もう怒らないから!」
「何も出来ない!」
徹朗は叫んだ。
「アイツらに偉そうに言ってたけど、俺もアイツらと同じだ。病気だって知ってて、池内がつらいところずっと近くで見てたけど、結局何も出来なかったんだ!頭でっかちの口先ばっかりで!これじゃまるで親父の言う通りだ。ただのガキなんだよ!」
「そんなことないよ!いつも励ましてくれた。誰にも言えないような話聞いてくれた。沈んでる時に笑わせてくれた。そばにいてくれた!私がつらいときにいつも一緒にいてくれた!」
亜矢はバスに乗り込む時に徹朗に笑顔で手を振った。バスが去った後、徹朗はバス停の椅子に座り込んで号泣してしまう。
土曜日、リカのお遊戯会があった。家族みんなで行き、リカを真ん中にして並んで家路を歩いた。
「リカ、可愛かったぞ。お姫様みたいだったな!」
父がリカの頭をなでた。
「しっかり、姫の写真は撮ったからね!」
「姫、今日はうるわしゅうございました」
「ヒロ、そんな言葉どこで覚えてきたの?」
「え、宝塚...」
きょうだいのやり取りを聞いて、家族に笑みがこぼれる。
「ねえ、父さん?」
亜矢が問いかける。
「私、豆腐一筋の父さんが好き。世界一美味しい豆腐作るって自信もって言える父さんが好き!」
「...なんだよ、いきなり。照れるなァ」
「保健師の母さんも好き。24時間町のみんなのこと考えてて人の喜ぶ姿を生き甲斐にしてる母さんが好き!」
「亜矢...どうしたの急に」
「だから、仕事辞めないでよ。父さんもあんまり無理しないで」
「姉ちゃん、いきなりどうしたの?」
「アコもヒロもリカもみんな大好き。こんな私のことを「素敵なお姉ちゃん」って立ててくれて。私、この家族が大好き!だから、みんないるから私どこに行っても平気だと思う。私、養護学校行くね!」
亜矢は笑顔で決心を伝えたが、家族は唐突な話に何と返せばよいかすぐに分からなかった。亜矢は空を見上げて微笑んでいる。
1986年度3学期終業式。亜矢の意向に沿い、この日をもって明和台東高校を転校し、町田市の養護学校に転入することになった。亜矢は最後の挨拶として教室に入った。が、生徒は気まずさから目を伏せている。徹朗とマリたちだけが真っ直ぐな視線で亜矢を見つめた。
知っている人も多いと思いますが
私の病気は治りません 治療法がないそうです
いつか 歩くことも 立つことも 話すことも
出来なくなると お医者さんに言われました
この一年で 当たり前に出来ていたことが
一つ一つ出来なくなっていきました
夢の中では 友達と話ながら歩いたり
バスケをしながら 思いっきり走ったり出来るのに
目が覚めると 現実を突き付けられてしまいます
毎日が変わってしまいました
転ばないために どう歩けばいいのか
どうすれば お弁当を早く食べられるのか
どうすれば 人の視線を気にしなくて済むのか
一つ一つ頭の中で考えないと生きていけません
高校に行って 大学に行って 仕事をして
そんな風に思い描いていた未来が
なくなってしまったんです
生きていく道が見つからなくなって
小さな希望の光すら見えなくて
病気になったせいで 私の人生は壊れてしまった
何度も思いました でも
悲しいけど これが現実です
どんなに泣いても 病気からは逃げられないし
過去に戻りたくても 時間は戻せないし
なら 自分で今の自分を好きになってあげなきゃ
そう思うようになりました
だって この身体になってから
初めて気づいたことがたくさんあるからです
そばにいてくれるだけで 家族ってあったかいって
支えてくれる友達の手が すごく温かいって
健康なことが それだけでどんなに幸せか
病気になったといって 失うばかりじゃなかった
この身体の私が 私だって
障害っていう重荷を背負っている私が
今の私なんだって胸を張って生きようと思いました
だから 養護学校に行くのは自分で決めました
みんなとは 生きる場所が違うけど
これからは自分が選んだ道のなかに
一歩一歩 光を見つけたいから
そう 笑って言えるようになるまでに
私には 少なくとも1リットルの涙が必要でした
だから もう私は この学校を離れても
何かが終わるだなんて絶対に思いません
みんな 今まで親切にしてくれて
本当にありがとうございました...
亜矢は、笑顔で母に支えられながら教室を出ていった。教室から生徒たちの泣き声が聞こえてきた。徹朗は黙って席を立って、亜矢を追いかけていった。マリたちも席を立ち、徹朗の後をついていく。他の生徒もおもむろに立ち上がってついていく。
「池内亜矢!!」
亜矢は門の前まで来ていた。徹朗が叫ぶ。振り向くとクラスメイトたちが集まっていた。亜矢と母は驚き、徹朗が歩いてくる。そして亜矢の前に立ち、ある歌を贈った。
道化師のソネット
笑ってよ君のために 笑ってよ僕のために
僕たちは小さな舟に 哀しみという荷物を積んで
時の流れを下ってゆく 舟人たちのようだね
君のその小さな手には持ちきれないほどの哀しみを
せめて笑顔が救うのなら 僕は道化師になれるよ
笑ってよ君のために 笑ってよ僕のために
きっと誰もが 同じ河のほとりを歩いている
僕らは別々の山を それぞれの高さ目指して
息もつかずに登ってゆく 山びとたちのようだね
君のその小さな腕に支えきれないほどの哀しみを
せめて笑顔が救うのなら 僕は道化師になろう
笑ってよ君のために 笑ってよ僕のために
いつか真実に 笑いながら話せる日がくるから
笑ってよ君のために 笑ってよ僕のために
笑ってよ君のために 笑ってよ僕のために
この曲は合唱コンクールで歌った曲であり、感慨深いものがあった。亜矢は涙を浮かべ、笑顔で一礼して高校を去っていった。
いいじゃないか 転んだって
また起きあがればいいんだから
転んだついでに 空を見上げりゃ
青い空が今日も限りなく広がって微笑んでいる
私は 生きているんだ
(参考・どらまのーとドラマレビュー)
道化師のソネット (曲) ... 1980年にさだまさしがリリースした曲。意味の深い歌詞がファン以外からも支持を集めている。