珊瑚の伝説 四部 9話、珊瑚と偽珊瑚。「ラストレジェンド」(百九十三話)
ここはアレックスの精神の中であるけど一人侵入者が入っていた。
そこには普段と変わらない日々があった。
だけどそれは知らないはずの記憶である。
ほんのかすかな記憶のはずなのに懐かしい。
夕食だろうか、シチューのおいしそうな匂いを思い出す。
そこには、緑髪の弟、母の優しいまなざし、にぎやかな食卓のある日の記憶、それはかすかであり一部しかどうもなぜか思い出せない。
何故だろうか?
今は家に帰れば元気な珊瑚と言う将来約束した奥さんが迎えてくれて、俺においしい料理を作ってくれる。
だけど、俺は知らないはずの記憶を思い出したい。
緑色の髪の弟が誰だったことや母の名前も忘れている。
俺の名前はアレックス。
最後にあの日々の記憶の中で出会ったあの子が、無邪気にパンケーキを食べていた午後の日を。
かすかの記憶に見たあの女の子が好きだ。
だけどわかる、その子の親は今は別の親だと。
何故ならその子を虐待するからだ。
だから俺が駆逐する!!。
この時、 アレックスと珊瑚は一直線に偽珊瑚を虐待する母の愛人の男の方へ走り 飛んだ!!。
その光景はまるで美しいとも思える飛び方であった。
アレックスは叫んだ。
(大人の都合で!!この子の笑顔を奪う権利が あるのかよ!!)
そうだ、こんな私の偽物と言えど、私を虐待するような奴らは私たちでぶっ壊す。
偽珊瑚を虐待する母の愛人の男の顔は陥没。
偽珊瑚の母親はその光景に驚くも。
( どうしてくれるのさ あんた!!)
と怒鳴り散らすので本物の珊瑚が右ストレートでぶん殴り偽珊瑚の母親は気絶。
するとアレックスは倒れている偽珊瑚を素早く抱え込み。
(逃げるぞ)
と言って笑いながら立ち去るのだった。
アレックスが珊瑚に。
(ちょっとコレ、どういう状況なんだ)
と聞いた。
この時アレックスは思い出した、この試練で憤怒の怒りが愛でなく憎しみそのものに変わりだし偽ものの偽りのネガティブ珊瑚、通称偽珊瑚を愛があったのに10年以上寝ていた事で裏切られ、ほかの男に寝取られた事で愛が憎しみへと変わり果てた事によりもうすでに100回以上はこの偽珊瑚を殺害しているという事実を、だけどそれを止めたのは他の誰でもない本当の姿の俺の妻の珊瑚なんだという事である。
こうして物語は始まるのだった。
場所は現在でいう鹿児島あたりの場所。
海もあり自然豊かな平和な街の学校の中で。
担任の若くてくりんとした目と、ショートのフワフワした明るい金髪の髪が特徴で、かなりハイレベルな容姿で。
常に微笑みを絶やさない愛想の良い女性の
美人な八代香織という担任の先生がアレックスを職員室に呼び出して説教しようとしていた。
この日アレックスはクラスで集めていた給食費を偽珊瑚の机に密かにいれた事を他の生徒に知られていたため、給食を食べ終えた後、担任がひとまずアレックスを職員室に呼び出したのである。
給食費の事件にさかのぼる。
やったー 給食だ!!
とクラスのみんながうれしがる中 事件が起きた。
集めていた給食費がなくなっていた。
みんなの給食費をなくしましたと言う生徒。
珊瑚が。
( 腹減ったからとっとと食わせろが)
と言う中。
女子生徒が。
(先生 なくしたんじゃなくて盗まれたんだと思います)
と言うのだった。
先生が。
(それは大変ね。)
と一言言うと。
(おい アレックス お前 いたずらしてねぇだろうな)
と榊が言うと。
アレックスが珊瑚を見つめ、このパートまだ始めるの?
と尋ねる。
珊瑚は答えた。
とにかく不愉快なこの話の結末、一緒に見せてもらうまでだから。
そう言われ仕方なくアレックスは珊瑚の要求を飲んだ。
笑顔で笑う珊瑚
その仕草はまさしく本物の珊瑚であった。
するとクラスのみんながアレックスに。
(そうやって あんたウリンちゃんの机に虫入れたことあったわよね!!)
とクラスの女子達がアレックスを攻める。
それを見て珊瑚は言った。
(なんて都合の良い話の展開なのかしらね)
アレックスが珊瑚に答える。
(俺がウリンをいじめる訳ねーのにな)
珊瑚がニコッとしながらアレックスを見つめる
(もし本当にウリンをあんたがいじめるっていうならこの私がぶっ飛ばすわよ)
はいはい
(アレックスは顔を濁しながら珊瑚に答えるのだった)
それから
クラスの女子たちが。
(嫌だ 今度はウリンちゃんを犯人に仕立て上げようって事なの?)
と言ってウリンを心配する。
ウリンはドキドキしながら自分の机を調べる。
しかし給食費は入ってはいない
アレックスが
(この世界のなんかおどおどするウリンも素敵でかわいいんだよね )
そうアレックスがつぶやくと珊瑚が筆箱を投げてきた。
こら!!浮気はするなよ。
珊瑚がそう不機嫌に言うと。
アレックスはとてもうれしそうな声で。
(つーか 俺を疑うなよな!!)
そう言ってニヤニヤしながら珊瑚に言うアレックス。
みんなが自分の机と持ち物を調べていた中。
すると。
(あった)
とようやく偽珊瑚が不思議そうに自分の机に誰かが隠していた給食費を見つけ出すのだった。
展開が襲い。
珊瑚はこの偽珊瑚に呆れた顔をして言うのだった。
それに対してみんなが
(おい アレックス!! 今度は珊瑚をいじめるのかっ!!)
と攻めると。
珊瑚がすかさず怒鳴り散らす。
こんなへなちょこが私をいじめるですって?
そんな訳あるかボケナスが!!
すると偽珊瑚は言った。
(確かにこれはアレックスの仕業じゃないと思う。
だってアレックスってなんだか私にだけ向ける視線が妙に優しかったりするから)と言った。
妙に優しんじゃなくてコイツは元から優しんだよ
珊瑚がそうアレックスの事をフォローする。
アレックスはそう言ってくれた珊瑚ちゃんに心の中で。
(好き。)
と思うのだった。
偽珊瑚のその言葉にクラス中は驚き。
(おい アレックスをかばうのかよ?)
と男子が疑いの目を向けると。
そんな中。
(いいや 私は見ました!)
と言う川口という女子が言って来たので。
(川口てめぇ!! 証拠じゃねえのか!!)
と他の男子は言うのである。
やっぱりな お前が犯人か!!。
とクラス中がアレックスを攻める中。
ほんと茶番もいいとこねと呆れる珊瑚
すると担任の八代先生が 手をたたき。
(よし!みんな!!今回はとにかく見つかったんだから いいんじゃない。)
(それに珊瑚さんは昨日の日直なんだし 持っていても不思議じゃないでしょ?)
(それに もうご飯を食べましょう。)
と言ってこの事件は事なきを得た、はずだった。
(どうしてあなたは、いつも問題を起こすのですか?)
そう言ってくる八代先生の顔は怒っているけど美しい。
だけどアレックスはそんな八代先生の言う事を無視して、八代先生の美しい顔を見て。
(俺、香織先生の事を思うと、どうしても、ドキドキして、胸がきゅうって、苦しくなって。)
(先生が一生懸命に僕を叱るのを見ると、つい美しいなと思うから、僕、先生に恋をしてるのかも!!)
と言うと。
そこに珊瑚が出てきて、珊瑚はあきれた顔をして。
(まったく、これ演技でしょうね?)
と言ってアレックスに聞く。
(演技ですよ)
と可愛い笑顔で微笑みごまかすアレックス。
アレックスは。
(僕、悪い子だな)
と言って八代先生の胸に飛び込むので珊瑚がそんなアレックスに拳骨をする。
ドン。
いい加減にしなさい
アレックスはいくら自分の魅力には自身はあるかもしれないけど、それを私の前で武器にしないで。
ごめんと謝るアレックス。
八代先生は言った。
(アレックスくんのイタズラと悪行の数々は、今に始まったわけではないけど。ほんのちょっとだけ、うんざり!)
そう言って八代先生は怪しい顔を一瞬浮かべた。
珊瑚はそんな八代先生にこのアマがっと言って
べーとしたお出して腹を立てた。
こうして
職員室から出ていくアレックスと珊瑚であった。
俺はアレックス
本当はただの優等生であるけども、この試練の世界ではこう見えても、クラスの中のガキ大将ってトコの設定になってるみたい。
それから。
授業に遅刻してきた偽珊瑚がクラスの男子たちにからかわれるのである
そんな中。
(うるせえぞお前ら!)
と怒鳴り黙らせるアレックス。
声がでかかったあの男子、後でしばくぞ。
珊瑚がアレックスにそう言うと。
ほんとこのパートいつまで続くんだ?と呆れる顔のアレックス。
クラスの男子が。
(おめぇあんな子がタイプだったとはな!!ダッサ!!)
とアレックスが言われるので。
(は?死ね!!)
と言ってそんな事言ったクラスの男子を珊瑚がぶん殴るのだった。
あたしがダサいだと!!
ぶちキレる珊瑚。
そうだ、こんなバイオレンスで陽キャの珊瑚のどこがダサい
そう答えるアレックスに
何よぉと言って手を出す珊瑚。
そんな中、偽珊瑚に近づき珊瑚が聞いた。
(そういえば だっさいネガティブで不細工で私と到底思えないそこのあんた)
( 昨日の給食費の時 、私の旦那をかばおうとしてくれてありがとね。)
と珊瑚が偽珊瑚に嫌味を言うと。
(結局あんたらが犯人だなんて、がっかりね。)
と冷たく言う中。
(ごめんね、 俺 お前の事がもっと知りたくて、 驚いた顔とか笑った君の顔とか見てみたいなって思っているぜ)
(おいそんな暗い顔せんでいいから明るい顔しろよ)
と偽珊瑚に言うと。
偽珊瑚は
いいよ別に。
どうせ私は偽物だから
と冷たく言うので。
珊瑚が
コイツ!!ついに認めましたよ正体を!!
と大はしゃぎでネタにするので
すかさずアレックスは笑いをこらえるのが必至であった。
アレックスはそんな偽珊瑚に。
(お詫びにコレ、授業が終わったら食べてね)
と言って珊瑚と一緒に行ってきたパン屋で買ったパンケーキを差し出し。
珊瑚の方は捕まえたダンゴムシをいたずらで渡そうとする
それにやりすぎだろと言ってそれを止めるアレックス。
すると偽珊瑚はうわぁぁっ!!と喜んだ声を上げながら受け取った。
(パンケーキ好き、お前、なぜわかった?)
と質問するので珊瑚ちゃんは答えた
私だから当たり前でしょ
アレックスは。
(お前が好きだから)
と恥ずかしい事を言った。
そんな中アレックスと珊瑚は偽珊瑚の足の傷を見つけ。
珊瑚が偽珊瑚のスカートをめくり強引に確認するのだった。
おいコラ!!さすがに大胆すぎる
そう慌てるアレックスが珊瑚に睨まれながら
見たら殺すと言い放った。
そらからアレックスは休み時間に何処かに行ってしまった偽珊瑚がどこにいるか探しているとウリンと偽珊瑚が話をしていて。
ウリンの後ろによって 耳元で わっ!!と大きな声を出して驚かしていた珊瑚の姿があった。
アレックスはそんな珊瑚に何してんだ?
と言うと。
さあアレックスが好きな珊瑚はどっちだ?
と偽珊瑚と珊瑚が並んで立つ。
身長は珊瑚の方が背が高く発育は良い
偽珊瑚はと言うと、背が珊瑚より低いアレックスと比べても背は低い。
偽珊瑚は。
( バカなの?)
と言って目をそらすので
は?死ね
と偽珊瑚にそう言って
プクっと頬を膨らませて怒る珊瑚だった。
偽珊瑚が。
(バカなの)
ともう一度言うと。
アレックスが偽珊瑚に手を伸ばす。
珊瑚は偽珊瑚に聞いた。
(教えなさい。あんたの誕生日を。)
(ちなみに私は11月28日よ!! ほれ 私が言ったんだからちゃんと答えなさい)
と言うと。
偽珊瑚が少し暗い顔をして。
(私の誕生日は3月5日)
と言うのだった。
それに驚いた様子の珊瑚
ほらね、誕生日の日にち違うでしょ
と答えるのだった。
時はようやく戻り。
アレックスと珊瑚が偽珊瑚を家に連れ帰り珊瑚が偽珊瑚を抱きしめ。
(改めて思うは、不思議な気持ちめ)
と言うと 偽珊瑚は。
(ありがとう)
と顔を赤くしてお礼を言う。
アレックスはうんと言って偽珊瑚の頭を優しくなでて。
(しばらく体力回復するまで俺たちの家に好きなだけいろよ)
そう言うと、一緒に住んでる設定になっているメイドのマリアはまだ帰らないのか?と言う。
そう言いながらベットに寝かせると。
涙を流す偽珊瑚。
それを見てアレックスは。
(朝飯なんだけど ハンバーグでよいな)
と言い冷凍のハンバーグを作ろうとする。
えー嫌だと反対する珊瑚
それから眠りについた偽珊瑚。
(こんなものかな、味噌汁の味が濃かったらお湯入れて薄めよ)
と言ってせっせと作るアレックス。
偽珊瑚が起きてきて何気ない朝の食事を見て偽珊瑚が虐待されて朝も満足に作ってくれず渡された200ゼニー(200円程度)で自分で買ってきて。
ふと思い出す暖かき日の知らないはずの記憶を思い出しながら偽珊瑚は。
一人寂しく食べる日々の中の記憶を思い出し。
アレックスにお母さん?と言って泣き出すと。
俺はお母さんじゃねえよと優しく言うアレックス
そう言いながらまだ眠たそうな珊瑚を強引に起こす。
ふざけんなよ寝かせろ馬鹿
そう怒鳴って不機嫌そうに起きて来る珊瑚。
なんでお前はいつもいつもこうなんだよ
そう言って呆れるアレックス
そんな光景を見て偽珊瑚は。
(バカなのと)
いいながら涙を流して飯を食食べるのだった。
それを見た珊瑚が
可愛いとこあるじゃんあんたと言って偽珊瑚の頭をなでなでするのだった。
それから偽珊瑚は、お母さんと寂しくつぶやきながら。
赤い王玉をポッケから取り出した
珊瑚はそれを見て、出た、賢者の石、ほんと良くできてるわねと自慢げに言う
偽珊瑚が。
(アレックスには触らせてあげる)と言って。
王玉を触らせてもらうアレックス。
(うん! 赤く光れ!!! 光れ!!!!)
と言うアレックスと珊瑚
すると
そこにはどでかいガタイの怖い男が現れた
ギラグ少佐である。
珊瑚が出たわね害虫と言うと
アレックスが確か運命の何たらだったよねこのパートと言うと
珊瑚が私がやると言わんばかりに
(大恐竜拳だ!!!)
と言って、ただの強いパンチの一撃でギラグを家の外にぶっとばした。
(ドッカーン!!!)
と響いてギラグはぶっ飛んでいく。
アレックスが偽珊瑚に。
(クラスのみんなには内緒だよ)
そう言うと。
珊瑚は
そこは月に変わってお仕置きでしょと言うのだった。
まだまだ試練という悪夢の歴史を珊瑚とアレックスは自分が元いた世界と比べつつなんだかんだ楽しんでいくのであった。
えっと場面変わり ミネルバでの本来の世界の珊瑚の様子はと言うと。
ルカが朝の時間になってもなかなか起きてこない母の珊瑚を起こしに行く。
しかし珊瑚はぐっする眠りについているので起きて来れない様子であった。