珊瑚の伝説 四部 7話、悪夢。「ラストレジェンド」(百九十一話)
赤城が13の頃、ブリオン軍の待合室でブリオンはハイターと会っていた。
ハイターはスーツ姿であり、私はシゲル様からあなたにこれから起こる真実を語らなければなりませんと告げた。
ほどなくしてそこへアレックスが来る。
ハイターはアレックスを見て、この方こそ宇宙の希望と呟き言った。
私は少し未来を見る力を持つ者です、それによると数か月後に天上の者たちが反乱を起こすでしょう。
ただならない気を察して、アレックスはこの者が天上家の住民でない事を見抜き言った。
あんたはどこから来たものだ?俺たちの敵か味方か?
そう尋ねると、その者は今度は緩やかな気を出しそれはなんだか安心するものだった。
驚くアレックス、冷静に分析し考えるブリオン
しかし、それにより次第に敵で無い事を感じとるのだった。
そのものは言う。
今はあなたたちに私の所在を言う事は出来ませんが、決して悪いようにはしません、だからと言って、訪れるべきでは無かった歴史と過ちを繰り返してほしくないだけです。
そう言って光輝くとその者は消えさり立ち去ろうとするのだった。
この光からアレックスとブリオンはこの者の存在は忘れるが、語った事をなんとなく覚えていてこの後起きるクーデターの虫の知らせを感じる
のだった。
それからハイターは当時の赤城にも会っていた。
アレックスとの修行を終えて帰る途中の赤城に声をかける。
怪しい者ととらえる赤城だったが、ハイターの緩やかな気を感じ取ってなぜか安心出来き、敵ではない事をすぐ理解する。
ハイターはなるほど、さすがわ希望となる者の弟子だ、しかしこの子の手を汚させる未来などは許されぬべきであるものだ
そう思いながら暖かく見る。
それからハイターはこの時の赤城に身分を明かし、何かあったらすぐに私が迎えに来ると告げ消えるのだった。
それから天上家の大事件は起きた。
赤城はあの日、本当は誰も手をかけていなかった。
ただクーデターとして殺戮は赤城に変身した影が起こし、そのすべてを隠蔽するかの如く秘密組織ランチャーの者たちが暗躍し行っていたのだった。
なぜ、私たち一族を壊さなければならなかったのですか、せめてあの場で残していった弟だけでも連れてきたかったです。
そう尋ねる当時の赤城に対してハイターは赤城を見て悲しい顔をしながら見つめ謝るのだった。
ごめん。
それから赤城は知るのだった。
天上家がクーデターをあのまま起こしていたらブリオン軍は崩壊し、グリンドルフと言う男が世界を牛耳る魔王となってしまう未来を。
また、何より弟の黄河、彼はこの時の赤城の心の支えでありながら幼いながらすでに魔王の素質を持つ悪魔の子だという事を後に世界は知る事となる。
2年半前
楓は赤城と訓練として戦っていた
場所は極秘組織、ランチャーが持つアークエンジェル
楓は変身し、スカイライザーという形態へと変化していた。
素早い動きを見せつけ迫る楓だが赤城は瞬時にその弱点を見抜き、抜刀してすぐ様に倒すのであった。
うぁぁぁ
楓は傷は負わなかったがすぐさま変身が解けて地面に倒れる。
今のはほんのわずかの私の本気ですが、まだまだあなたには魔力を集中し保つ技術が必要ですね。
赤城は真剣な眼差しで楓にそう強く言った。
しかし楓はそんな赤城にムッとした顔になり不満足そうに怒る。
それは姉ちゃんが強すぎるからだろ!!
それをシアッツが見ていて。
これで0勝負11敗だねと言ってあざ笑う。
なんなら今度はシアッツが戦えよ
不満気でそう訴える楓にシアッツは目をそらし。
私は機械エンジニアで基本機械をいじるのが仕事だし、戦闘となると専門外なんだよね。
シアッツはそう言って戦うのが嫌な様子であった。
それに赤城はシアッツに鋭い目を向け言う。
シアッツも強い能力があるから、怠けているならここで相手しましょうか?
すかさず刃を抜こうと構える赤城に、私は大丈夫、自分で修行するからと言って全力で逃げ出すのだった。
まったくあの子は
それに対して赤城は呆れた顔をして言うのだった。
楓がそんなシアッツを見て追いかけておちょくる。
あーまた逃げるのー?、だったらかくれんぼしようよ。
シアッツと遊びたい様子の楓に赤城は素早く楓の背中を掴む。
ウェイ?
驚く楓に赤城は楓の頭を優しく撫でた。
さっきの変身の速さとスピードは良いのですよ。
ですが基本的に大事なのは己自身が持つ気の強さです。
僕は気よりも魔力のほうがはるかに高いしよくわかんない。
そう答える楓に赤城は言った。
良いですか、あなたの魔力は確かに高いです、それも魔法と言う概念が無くなった今の世界では脅威になりかねるほどのものです。
しかし、それの制度を保ち続け維持するにも基本的な戦闘力と気も大きく備えなければ完璧に扱うとはいかないのですよ。
どういう事?
分からないため質問する楓
赤城は答えた。
要するに膨大な魔力を制御するには膨大な気と能力と魔法を操作するセンスが重要になるという事です。
えーそれって、僕がこれから高い戦闘力になり魔力操作が完璧になるまで修行するって事!!
驚き嫌がる楓に赤城は言った。
すぐに出来ればそうなってほしいのですね、しかし、あなたには気を扱う才能など秘めていると感じています。
暖かいまなざしで見てそう言う赤城。
しかしいやいや僕には無理
そう否定する楓。
そこへラウルが来るのだった。
あかね姉ちゃん、コイツの腕前は良くなったかい?
全然、ダメですねー!!
赤城を可愛くあかねと言うラウルに笑顔で振る舞う赤城は楓の頬をもみもみしながら嬉しそうに言った。
まったく、もうちょっと真剣に取り込んでくれよな。
そう言ってラウルも楓の頭をなでなでする。
赤城は楓に言った。
良いですか、いずれこの世界に本当の姿を見せるため、あなたはその傷の紋章で封印されし島とその謎を解き明かす使命があるのです。
使命って何?
赤城に聞く楓
その傷の紋章を受けて生み出された意味です。
そこに行けば必ず、世界を正しくする答えがあるはずだから。
そう赤城に傷の紋章がある事の意味を聞かされるのだった。
場面はアレックスの試練のところに戻る
気が付くと病院のベットの上だった。
相変わらず肉体の変化は能力のためかほとんど変わらずぴちぴちの16歳くらいの少年に見えるほどだった
しかしながら。
それはあれから10年以上眠っていたと医師から聞かされたときは驚いた。
本当ならば20歳を超えている年齢である。
しかしながら体の具合はほとんど悪くは無い。
ただ普通なら10年も間寝ていたせいで体はうまく動かせない状態なのだそうだ。
だけどこの日、自分はあの日、起きた事を思い出すと無性に恐怖を感じ病室で出こむ事となった。
そんな中病室で寝ていた時、アレックスの目の前に虐待されていた中、自分が救った、珊瑚が大人になった姿で現れるのだった。
この時、元いた世界の愛する自分の妻の珊瑚と違い、無表情で元気が無く、暗い感じであり、胸のサイズは小さく身長も低い事への違和感には気が付かなかった。
アレックスは大人になった珊瑚と再開した。
(俺はお前に謝らないといけない、ごめんな。)
珊瑚はアレックスの手を握り。
(いいって。こうして元気に戻ってきてくれるだけで私は嬉しい)
珊瑚は優しくそう返してくれた。
アレックスはそんな珊瑚に真剣な顔をして。
(好きだ、俺はお前を大事にしたい。)
身勝手だったのはわかってる。だけど俺はお前が好きだ。
今度こそお前の為に俺は尽くしたいんだ。
そうはっきり言うアレックスであった。
しかし
珊瑚は悲しい顔をして。
(ごめんね、待ってあげられなくて)
そう珊瑚が告げると、赤ちゃんを珊瑚は抱きしめていた、
それに珊瑚のおなかも膨れていた。
珊瑚は答えた。
妊娠しているの。
その事実を知った瞬間、アレックスは目を驚かせ、すぐに絶望し、叫んだ
嘘だ!
その声は周囲に衝撃を与えるほどの地響きを引き起こした。
なぜ待ってくれなかったんだ!
激怒し病室を獄炎で吹き飛ばすアレックス
ごめんなさい、私、待てなくて
激怒するアレックスは泣きながら謝罪する珊瑚の首筋を掴み聞いた
相手は誰だ!!お前も、その相手も今すぐ殺してやるかなら!!。
怪物のような顔をして珊瑚の首を絞めるアレックス
そこへ。
おい珊瑚を放せと見知らぬ太った男が出て珊瑚の首筋を掴むアレックスを止めようと出てきた。
お前かぁ!
アレックスが珊瑚を地面に叩きつけ、珊瑚が抱いていた赤ん坊を無惨にも踏みつけ殺害し。
出てきた太った男が珊瑚を寝取った犯人だと確信し、左腕を竜の爪にしてそいつの腹を切り裂いた。
腸を引き裂きアレックスはそいつの体を焼き尽くし瞬時に消し炭にして殺害した。
珊瑚は号泣しながら嫌ぁ!あなたぁ!と叫ぶとアレックスは珊瑚のとこへ来て蹴り飛ばし
珊瑚の膨れたおなかを切裂こうと竜の爪を目の前に突きつける。
珊瑚はお腹の子だけでもどうか、お願いしますとばかりに叫ぶも。
憤怒で最大限に激怒したアレックスは珊瑚のお腹を貫き、産まれるはずだった命を粉砕した。
許さねぇ、お前は絶対に許さねぇ
もう完全に龍の逆鱗に触れたという感じでアレックスの怒りの炎は地球全体を地獄の炎へと変えていた。
珊瑚はもがき苦しみ命が付き添うになる中、ごめんなさいとアレックスに謝るもアレックスはそんな珊瑚の声など聞き入れず炎の拳で殴りつけ頭部を破壊し殺害した。
しかしこの時地球の文明を壊滅させていた者こそ自分であるとこの時をもって理解した。
しかしそこへ何者かが現れた。
(何故これほどまで過ちを繰り返す?)
怒りで我を忘れたアレックスの前にその者は現れ虹色の剣を抜いた。
(俺は裏切られたんだ、だからもうすべて消えろ)
憤怒で怒り狂うアレックスの前にその者は言った。
(愚かな、自分が 命より大切に思っているものでも 他人は 容易く踏みつける、貴様はそうやって怒りで踏みつける愚か者なのか? )
アレックスはそんな事を言うやつに言った。
(自分が 命より大切に思っている人だった、でも俺を見捨て、他人に寝取られる選択をしやがって、それでも貴様は許せるというのか?)
するとその者は虹色の剣を向けて言った。
(たとえ理由はどうであれ、貴様は命を何だと思っているんだ)
アレックスは激怒した!!
(これが愛が叶わぬ世界だというなら、俺は絶対に壊す、たとえこれが強欲と思われても、傲慢だと言われても)
アレックスは涙を流しそれを叫んだ。
するとその者は覚悟を決めた顔をして言った。
(もし悪魔になることを選ぶのならば貴様を滅ぼそう)
アレックスはそんなこの者に怒鳴った。
(これで俺が滅んだとしたならば、もう二度と産まれ変わる事なく消えたい)
ものすごく悲しい顔をし、アレックスは叫んだ。
(俺を見捨てたあのクソ野郎とそれを寝取った奴をもう何前回もぶっ殺したい、絶対に地獄に葬り去ってやりたい)
アレックスはすごく鬼のような顔をして睨みつける。
宇宙すべてを怒りの地獄の炎で焼きつくそうと炎の勢いを上げ衝撃波を響きわたせ星を壊そうとし始めた。
俺は許さない、絶対にこの世界を!!
するとその者の剣を受けた。
その者は一瞬時を止めたかのような速さでアレックスの体を虹色の剣で切り裂いた。
(地獄に打ち勝て、この地獄を乗り越えてこそ本当に強き者は残酷な現実と向き合う、そして弱き者を守り、世界に命を与えられるものだ)
そう言われるもアレックスはそれに対して。
なら、俺は、それは絶対に嫌だ。
そう思い絶望しながら消滅した。
消滅する自身の体、それは何とも言えぬ悲しさだけがあった。
すると場面は戻る。
バカなのと言う声がするのであった。
そこはアレックスと子供の時の珊瑚が何気なく町を歩いていたあの時に戻っていた。
珊瑚の顔を見るアレックスはこの時、訳が分からず動揺する。
それを見た珊瑚はアレックスに言った。
馬鹿なの?
はぁ?
顔を鬼のように変えふと思い出すアレックス。
殺す!!
俺を、裏切りやがって!!
この時アレックスは珊瑚を殴りつけ殺害していた。
殺す、殺す、殺す、殺す、殺す!!!!
珊瑚の死体を何度も叩きつけ粉砕するその姿があった。
地形が変わるほどの衝撃を与えたせいか、地面は崩落する。
体を地獄の炎が包み込みそれはまた地球を消滅させるほどの激しい怒りの炎が吹き上げていた。
殺す。
殺す。
もうそこには憎しみと殺意の破壊の憤怒しかなかった。