インドはすごかった。何もかもが。
実際空港から出て「インドを見た」瞬間に何かが違うって思った。
日本ともイギリスともヨーロッパとも違う何か。
3日目。AudreyとGuiyaと3人でバスで30~40分のところにある街へ買い物に行くことになった。
普段乗り物酔いしやすいけど、たかが40分。まあ余裕だろうと思ってた。
バスからの景色。もう何もかも日本とは違いすぎて言葉にならない。
15分経過するころ................................................................酔った。
鳴りやまないクラクション音、もはや何の匂いか分からない異臭。容量オーバーぎゅうぎゅうの車内。見慣れない外国人を見る何十人もの視線。完璧インドに酔ってしまった。
本当にやばくなって、AudreyとGuiyaに「ごめん気分悪いからここで降りる」って言って降りた。
2人共「1人になんてさせられない」って言ったくれたけど、孤児院のアドレスは持ってたしお金もあったから本当に大丈夫って言って2人と別れた。
問題はここから。降りたはいいけど自分が今どこにいるのか分からない。トイレにも行きたい。
ネットで現在地調べる?......................いや、できないことはないけど多額請求こわい。
とりあえずその辺の人に聞いてみよう......................英語が通じない。
どっちの方向に進めばいいかも分からずとぼとぼ歩いてる間も突き刺さるような視線。
英語が話せそうな人、ぱっと頭に浮かんだのは「医者」なんとなくそんな気がした。
それで、歩き続けて見つけた周りのお店とは違う少しきれいな薬局に飛び込んだ。
スーツを着て、眼鏡をかけた小太りな男性が2人。いけそうな気がした。
トイレを使うために、もしお金をとられても仕方ない。
それがいくら”ぼったくり”って言われるような値段でも。本気でそう思ってた。
「Excuse me, do you speak English?」
「....................................yes, I do :-)」
もうこの瞬間助かった―って思った。
「アドレスを見せて、この場所に帰りたいんだけど、Taxiはどこに行けばつかまえられる?」
彼らはそのアドレスを見て、タミル語で会話。その結果
「Taxi呼んであげるからここで待ってていいよ」って。椅子まで準備してくれて。
1人が外に出て行って、私は平然を装ってたつもりだったけど、もう1人の彼は何か悟ってくれたのか、
「どこの国から来たの? social workerなの? 心配しなくていいよ。インドはまだまだこんなんだけど、すっごくすっごく良い国なんだ。遠いところから来てくれてありがとう。」
もう泣きそうで、
インド人には気をつけなくちゃいけない、みんな平気でうそを付く、ぼったくられる、なんてネットやガイドブック鵜呑みにした自分が馬鹿で本当に申し訳なくて。
外国での1人は慣れてる、その辺の旅行者とは違うって思いこんでいた自分のふがいなさと、なさけなさ、無力さ。
人の優しさがあったかすぎて、私はまだまだ視野が狭い、実際に自分自身で足を踏み入れて感じること、考えること、これが一番大事なんだなーって。
無事トイレもかしてもらい、数十分後Taxi到着。薬局のおじさんはTaxiのおじいちゃんとタミル語で何か話してて、「この値段でいいよね?」って値段交渉までしてくれた。通常の値段だった。
そして、「これからインドで何かあったらここに電話してきな」ってその薬局の名刺をくれた。
「もしこの電話がつながらなかったらこっちに」ってその裏に自分の携帯番号も書いて渡してくれた。
うん。一生の宝物。この日の気持ちを絶対忘れないようにしようと思う。
ちなみにTaxiのおじちゃん、道迷っちゃって、通りすがりの人に何度も聞いて送り届けてくれた。
街の人もみんな優しく教えてくれて、孤児院に着いた時は真っ暗。
門の前でAudreyとGuiyaそれから子供たちがいて「心配してたよ。大丈夫だった?」って。
とにかく、本当に、本当に人の優しさが身にしみた1日だった。


