月組 Eternal Voice/Grande TAKARAZUKA110! 3/30(宝塚大) | 晴れ、ときどき観劇。

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劇場(副題切ったのに入りきらん)

 

 

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ご縁がございまして初日の公演を観劇することができました…!
せっかくだったのでネタバレ厳禁で臨みまして…超面白かったので皆様もネタバレなしで観劇されることをお勧めします。

 

 

あらすじと感想。

時はヴィクトリア女王統治下のイギリス。
アンティークハンターであり考古学者でもあるユリウス@月城かなとは助手カイ@礼華はるとともにエディンバラのオークションに参加し、様子を見ていた男サミュエル@英かおとから個人的な取引を持ち掛けられる。商品は「メアリ・スチュアートの首飾り」。メアリ・スチュアートとは約250年前、異母妹エリザベス1世との対立によって処刑されたスコットランド女王であり、サミュエルはその侍従の子孫であると名乗る。由縁を証明するものがないにも関わらず即金での取引を望むサミュエルに、ユリウスは50ポンドでの買い取りを提案する。
実はユリウスには人々と異なる力があり、その首飾りに「なにかを感じ」、「本物であると確信した」のであった。
ロンドンに戻ったユリウスが友人であり超常現象研究家であり特定秘密局の局員でもあるヴィクター@鳳月杏のもとを訪れると、そこには先客がいた。彼女の名はアデーラ@海乃美月、ヴィクターに過去や未来を見通す力を見込まれ実験に参加していたのだった。ユリウスの取り出したジュエリーを一目見るや、アデーラは呟く。「メアリ・スチュアートの首飾り」と。
当時のロンドンは、王配を失って失意のヴィクトリア女王が隠遁し、統治しない女王を排斥しようと目論む一部の議員たちによって混沌としていた。プロテスタントを国教と定めるハノーヴァー朝を倒し、さらにはカトリックへの改宗を目指す彼らの一員こそゼイン@高翔みず希であり、降霊師姉弟であるエゼキエル@彩みちるマクシマス@彩海せらを利用して自身の主張を議会に浸透させようとしていた。
ネックレスの「声」を聴き「思い出」を視たアデーラはユリウスと共にメアリ・スチュアート@白河りりが処刑されたフォザリンゲイ城を訪れていた。一般的にメアリ・スチュアートは処刑ののちウェストミンスター寺院に葬られたとされているが、アデーラは彼女の心臓が同地の丘に埋められていると言い、実際に小さな壺を掘り起こす。メアリの心臓に触れ、強い思念に触れたアデーラは取り乱すが、ユリウスに強く抱き留められて自分自身を取り戻す。
ユリウスとアデーラがロンドンを離れている間に、ユリウスの伯父ジェームズ@凛城きらがネックレスをサザビーズに出品していた。それを見たエゼキエルとマクシマスはネックレスの落札をゼインに迫るが、司祭キーラン@春海ゆうの手引きでゼインに近付いていたバチカンの守護戦士セバスチャン@佳城葵ハリエット@きよら羽龍がジェームズの屋敷に侵入、ネックレスを奪う。さらに特定秘密局でヴィクターの同僚として働くエイダン@天紫珠李が攫われ、局長のザンダー@夢奈瑠音はゼイン邸に踏み込む。
地下の祭壇ではエゼキエルがエイダンを生贄として殺害しようとしていたが、駆け付けたアデーラの透視により危ないところで一命を取り留める。ゼインたちは逮捕され、ハノーヴァー朝の危機を救ったユリウスとアデーラはヴィクトリア女王@梨花ますみによって叙勲される。二人は手を携え、新しい未来へと踏み出していくのであった。

という感じ?
・物語についていくのは比較的得意な方なので(変な精神世界に迷い込みさえしなければ)、私は普通に面白く見ましたし、淡々とした受け答え、時には相手の語尾を奪う短いフレーズでのテンポのいいやり取りなどの正塚イズムと月組のお芝居の相性が良すぎると感じました。…と、安定のりんきらさん、安定の高翔さん。安定の風間さん。常連だっけ?
・比較的淡々と進んでいくお芝居ですが、随所に笑いどころが散りばめられていて。最序盤で病の娘のために家に伝わる呪われたジュエリーを売り払おうとするうーちゃんと奥さんオーロラ@白雪さち花さんのやり取り「大丈夫なの?もしひったくられたら…」「そうしたらお前が向こうで叫んでくれ。お前の声はサイレンよりでかいんだから」→ユリウスとの取引が成立して離れたところにいたオーロラが近付いてきて「こいつの声はサイレンよりでかいんでね。(口を開こうとするオーロラ)いいよやらなくて」とか。小ネタ!
・あとフォザリンゲイでメアリ・スチュアートの心臓を掘り返そうとする村人、イリス@妃純凛ハミッシュ@大楠てらマレイ@彩路ゆりかの「石だ」「石だな」「どうする」「無理だよ」「だよな」「いいからさっさと掘りなさいよ」みたいな会話とかね。月組の普段からワークショップやってそうなお芝居が好きすぎる。
・不可思議な現象をあんまり信じていない特定秘密局の局長夢奈さんと超常現象研究家であることに誇りを持っている鳳月さんの言い合いとか。ここ、どんどん楽しくなっていく感じがするなあ。
・霊媒師の彩さんと彩海さんは、ちょっと…シリアスなのかふざけているのかどっちつかず感があるような気がして。ここはどちらかに振り切った方がいいんじゃないかと個人的には思いますが、まだ初日ですしね。練り上げられてくるのではないかと思います。
・けど霊媒師VS秘密局局員(ちるじゅり)の大げんかめちゃくちゃ面白かったな。メアリ・スチュアートの怨念をヴィクトリア女王にぶつける!と息巻くみちるに、「ヴィクトリア女王じゃなくてエリザベス女王に言いなさいよ!もう死んでるけど!」と怒鳴るあまし。笑 「ヴィクトリア女王はメアリ・スチュアートの血筋よ、自分の子孫を呪うわけないでしょ!そんなことも知らないのバカなんじゃないの!!!」やめたげてwwwwwそういえばそうだったねエリザベス女王は生涯未婚で甥(メアリ・スチュアートの息子)がイングランド王位を継いだんだった思い出してきたwww
・わたしの(わたしの)空城さんは、高翔さんと同様にカトリックを国教にしたい派の議員で、かといってなんらかの実行に移すわけでもなく議会で女王を非難する発言してやった気になっているお兄さんでした。フロックコートが素敵。
・イチャイチャべたべたカップルはりんきらさん&恋人のアマラ@羽音みかちゃんが担っていて、「んもうジェームズったら!」とアマラにどつかれて嬉しそうなりんきらさんにこちらもニヤニヤ。未婚なのに夫婦と間違えられて嬉しいアマラに「ご夫妻ですって。どうする…?」とか寄りかかられるとか男の夢すぎるだろ。(宇田川おじさん)
・…ゆえに、ユリウスとアデーラは同僚枠で終わるかと思いきや、けっこうユリウスがアデーラを口説く!表情と言葉尻が甘い!!手も繋ぐ!!!なにこれ!!!!!互いに爵位を授与されたあと「一緒に生きていくことを前提に」話をしている~~~なにこれ!?!?!?!?キスのひとつもしないけど今までで一番LOVEなれこうみだったかもしれません……大人同士の恋愛、尊い……

という感じで全体的ににまにましていたら終わったお芝居。涙は要らないし、じわじわ面白くて楽しいし、精神世界に迷い込まないからストレスもないし(※個人の感想です)、退団公演だけど体力を消耗しなくていいわ~……などと思っていた日がありました、私にも。

ショーでハンカチびちょびちょになるくらい泣きました。

・退団者にめちゃくちゃスポットライトを当ててくださる。泣く。
・れこうみそれぞれに歩んできた道のりと出会った奇跡とこれからの未来を感じさせる。泣く。
・この先も劇団に残り、輝いていく組子たちにも見せ場と将来を感じさせる。泣く。
・初舞台生ロケット。泣く。
・デュエダンが「れこうみがこれまで踊ってきたデュエダン」の集大成になっている、よね~~!?泣く。というか嗚咽
・それはそうと相変わらずプロローグ冒頭の1サビから手拍子が爆音で揃う月組客席。好きだよ。
・中詰め客席降りあり。変則拍手あり(といっても三連符(?)なので難しくはない)、突然「ご一緒に~~!」と促される手振りあり。どうして!他の組はあらかじめ教えてくれるのに!月組は急なの!!好きだよ。

ご挨拶ではミトさんの複雑怪奇文字数オーバーなエタボ紹介に客席からじわじわ笑いが溢れたり、月城さん「初舞台生のみなさん、楽しかったですか?!」に元気な「ハイ!!!!」が聴こえてきて涙が出そうになったり、4度目のカテコで「グランデタカラヅカ!110!」と言うことになって後ろを振り返った月城さん「初舞台生は…にやにやしてるから大丈夫そうかな。私たちより慣れてるか」とか言ってて笑ったし、泣いて笑って、笑って泣いた公演でした。楽しかった。はやくまた見たいな~!

来月もういちど…二度…または三度…観ることになっておりますので、楽しみです。

 

 

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そのときはどなたかしら。
 

 

 

ではでは次は旅行記。