慢性GVHD
造血幹細胞移植を受けることで起こる、身体反応<GVHD>かつては、移植後100日をボーダーに、『急性GVHD』『慢性GVHD』と、分類されていたときがありました。最近は、その生物学的な特性により、急性と慢性を分類をしたほうがよいと考えられるようになっています。_________________「Classic acute GVHD(古典的急性GVHD)」「Persistent, recurrent, or late - onset acute GVHD(持続性、再発性、遅発性急性GVHD)」「Classic chronic GVHD(古典的慢性GVHD)」「Overlap syndrome(重複症候群)」_________________以上の4分類が提唱されています。さらに、皮膚や肺機能など8項目についてスコアリングします。「慢性GVHD」についての詳細は、こちらをご参考に…「造血細胞移植」~~~~~~~~~~~筆者は、移植後しばらくして、「肝臓」と「目(ドライアイ)」に、主なGVHDが出てるとして診断を受け、治療してきました。ただ、ドライアイは、そのまま自分の持病となり、眼科に通いながら、現在も、症状緩和のため目薬を使用しています。・。・。・。・。・。・。・。・。今日、重度のGVHDでドライアイを経験しておられ、なかなか芳しい治療と出会えなかった患者さんと、電話でお話しをしました。彼女は、自身の現在のQOLのため、さまざまな病院に相談し、そこから関係機関を紹介され、ようやく、納得のいく病院・治療と出会われたと、おっしゃっておられました。残念ながら、彼女も、そのすべてをクリアに、完治させることは、むずかしいと言われたそうですが、それでも、一時期のつらい痛みを思えば、なんとか、イメージ通りの生活ができるようになったので、それはそれでOKかな?と、笑っておられました。患者になったとき、病院にはこうであってほしい。と、いろんな理想を描きました。彼女にとって、その理想は、「移植が治療の終わりではなく、そのあとに続く、あらたな問題に対しても、患者とともに向き合ってくれる、そのような組織であってほしい。」と、話されました。大きな病院には、多くの専門の科があり、症状や病気によって、それぞれの科で診察をしてもらいます。ただ、大きな病院だからといって、どこに行っても同じ診断、同じ治療を受けられるとは限りません。情報は、常に新しく塗り替えられていきますが、学会などで報告されるものは、その学会に参加しないと、得られない場合もあるそうです。もし、今。なにかつらい症状の中におられたとしたら…それに対して、治療や薬がない!と、あきらめておられたとしたら…もしかしたら、少しでも緩和できる方法があるかもしれません。その方法を、すでに知っていて、そういった患者が、相談に来るのを待っている、ドクターがいるかもしれません。彼女は、電話の最後に、筆者にこう言ってくれました。「あきらめないで!せっかく闘って来て、今があるのだから、 あなたらしく生きることを、絶対にあきらめないで!」