塩でよくもみ洗いし……
国民性とかステレオタイプを持つのはよくないと思っていて同じ「〇〇人」の中にも色々な性格の人がいるし日本人って一括りにできるものではない。って思ってるんだけどこれ 突然、攻撃的な謎の触手モンスターが地球に現れた時の、各国のマニュアル 🇩🇪 見かけた場合は直ぐに警察に通報してください。 🇺🇸 コアを銃で撃て。 🇯🇵 塩でよくもみ洗いし、長さ5〜6cmに切り分け鍋に投入。 鍋には醤油、だし、みりん、砂糖を合わせて煮立つまで温め、しょうがと鷹の爪を加え...— ヨシフ・スターリン料理長.zip (@Stalin_Bot_JP) August 25, 2023私……塩でよくもみ洗いする文化圏の人だ。何で日本人だけ食材扱いなんだ…分かるけど。と笑いながらなるほど「全体的な傾向」とか「文化」ってあるよね。と納得してしまった。海外で暮らして日本に戻るとしみじみ「この国って食べることへの情熱が凄いな」と思うことがある。まず出来立てで食べてほしいタイプの食べ物が多い。「あとで~」とか「これ終わったら食べる~」されると調理者の血圧が上がるご飯が多いし私は「この会議終わったら食べる~」されると苛々しながらも、食べる直前にもう一度温め直してしまう。春夏秋冬の移り変わりも、9月になったとたんに芋とかぼちゃ、目玉焼きでお月見してモンブラン。ハロウィンは何かいろんなもんがオレンジと紫になってクリスマスはショートケーキを食べる。季節の移ろいを「食べ物」によって感じる。実家の近くのパン屋さんは、土用の丑の日にパイを鰻型に焼いて「うなぎパンあります!」という手作りの旗を出して頑張っている。手押し車で買い物に来る近所のお年寄りがゆっくり楽しそうにパンを選び各々の「いつもの」と一緒に季節のパンが買われていく。120円のパイと共に季節が巡っていく。商業的な事情はもちろんあろうが、歳時記が胃袋に刻まれているのだろうなと思っている。日本に帰ってくると、何を食べても見た目が綺麗だなということも思う。こうなんだろう、ドロッとした「食べたら美味しいけど、ああごめんなさい吐しゃ物に近いよね」系や絵具を全部混ぜた時の色合いですね…は稀で、茶色でも艶がある。だいたいが、さすが「目で食べる」と言われるだけあって綺麗。ファミレスでパフェを食べても美しい。もちろんパティシエさんが作っている訳ではないのにこの材料全部器に入れりゃいいんだろ~ポポイポピ~みたいな盛り付けを見たことは1度もなく写真とできる限り近くなるように、美しく秩序と順序を持って盛り付けられている。朝ドラという日本一ユニバーサルな(誰が見ても分かるように作る)ドラマでも度々愛情を伝えるために料理を作る。遠方でふさぎ込む息子を心配して母がお好み焼きを焼き、息子を探しに行く幼馴染に渡す。妻を元気付けるために、夫が不慣れな手つきでかるめ焼きを焼く。故郷から出てきた母が、手作りの主人公の好物を持参する。etcだいたいどの作品を見ても愛情を伝える時に食べ物が添えられる場面がある。私は有村架純ちゃんが好きなんだけど、彼女が出ている弁護士ドラマを見ていたら頻繁にみんなでご飯を食べていて「食べながら芝居を続ける」って多分難しいことで、朝ドラを見ているとヒロインはだいたい味噌汁のお椀に口を付けて自分の台詞の順番を待っていて戸田恵梨香氏だけですよ。子どもの食べこぼしを拾って自分の口に運びながら夫と会話する芝居を続けていたの。マエストロですよ。架純ちゃんはかつ丼をもぐもぐ食べながら話を続けていた。立派になられまして……と感動した。イタリアの医療ドラマを見ていた時に主人公が同僚(美女)に「うなじを出すな!……首にまで嫉妬する」と言っているのを聞いておお~!!!海外!日本の男は(例えドラマとか創作の中でも、野島伸司とかそういう特徴的な人が執筆しても)言わないだろうなぁ!とワクワクした。「運命の愛」って副題がついている韓国ドラマを見ていたら恋人とはのっぴきならない事情で離ればなれになるのに、兄貴とは決して離れない、密航しても付いていく。隙あらば屋外でチャミスルを飲み、漢の友情をさらに深めていた。日本のドラマを見ている海外の人は「なんかこう、感動させたい時にご飯作るよね?」って思っているかもしれない。ちょっと話を戻そう。日本食と中華以外は「熱々にこだわらない所の方が多い」のを知った時に衝撃を受けた。いや……ピザとか熱々じゃないと美味しくなくなっちゃうよね?という「熱々を美味しくいただく」はすぐに出てくるんだけど熱々にこだわらないのほうの例が思い浮かばなかった。ロシアでスープを飲んでいると、あれっ?熱々では、ないような。このお店の作風かな、寒いから私の感じ方かな。と思いながら「熱々にこだわらない」を思い出した。あと日本食は塩分が高い。例えば、アメリカ人の留学生がドーナッツを作ってくれたとして揚げたてに粉砂糖をドバッシャーしたら「美味しいのは分かるけど、その砂糖使いは俺にはできねぇ」と(私は)思うんだけど鶏肉にキッコーマンと醤油と生姜と顆粒出汁をもみ込んで揚げる、この「キッコーマンをもみ込む」プロセス「うわぁ~、その塩分の使い方は俺にはできねぇ」と思われていたかもしれないな、と今は思っている。ひき肉にキッコーマンをドバッ、砂糖をショッ!して、美味しいそぼろを作ってご飯に乗せて食べる。のも日本食はヘルシーって聞いたのに、、、塩分の後で砂糖を、砂糖を料理にぶっこんだよ?!って思ってたかもしれない。照り焼きも同じように錬成される。だいたいのもんが、醤油と各種調味料と砂糖で味付けしといたら美味しいおかずになる。そうだよ私はエイリアンを塩もみして醤油で味付けする文化の人間だよ。