七夕の夜若者たちを想う | まいどーおおきに 河内の樹々の独り言

2010年7月7日(水)


二年前の七夕の夜ブログを打ち込んだ。

以下の文章がそのブログである。もう一度お披露目をする。

2008、7、7(月)
七夕については諸説、いろいろな話が伝えられている。中国や日本の七夕伝説では織姫星や牽牛星で知られている。織姫は天の帝の娘で、機織の上手な働き者の娘だった。牽牛も牛追いの仕事をしている働き者で、天の帝が二人の結婚を認めて、めでたく夫婦となったが毎日が楽しく、織姫は機を織らなくなり、牽牛は牛を追わなくなって二人とも仕事を怠けてばかりいた。このため天の帝は怒り、二人を天の川の両側に引き離したが、年に1度、77日だけ会うことを許した。
このような話は、今の若者に話しても通用しないのではないかと心配する。
まず仕事であるが、学業を終えれば社会に出て働く。これは、よほどの大富豪の子息であっても一般庶民と同じ解釈であると思う。ニートなどの言葉が当たり前になって久しいが、学校に通学せず、独身で収入を伴う仕事をしていない若者が本当に多く見受けられる。
そういう若者に限って、就職先が無い、給料が安い、仕事がきつい等とすぐ理由をつけて他人の所為にする。しかし今の世の中、就職状況は我々から見ても本当に気の毒なぐらいである。何とかしてあげたいと思うが一老人の力では、こればかりはどうにもならない。決して見捨てているわけではない。少しぐらい条件が悪くても、仕事がきつくても少々我慢すれば働く所があるのではないか?
私は以前、奈良市内でゲームセンターを経営していた事がある。ゲームセンターと聞けば、まゆをひそめる人も多いと思うが、私の店にも多くの‘やんちゃ坊主’達がやってきた。その一人一人の‘やんちゃ坊主’に対し分け隔てなく接した。最初は聞く耳を持たず、反抗的な態度で相当てこずった。しかしどんな事があっても、膝をつき合わせて話を聞いてやると‘やんちゃ坊主’の心は開けるものである。ポツリ、ポツリと家庭の話や仕事の事を話しだす。
そうすると‘やんちゃ坊主’ほど、きつい仕事を我慢して必死に働いている事が判りだした。ある日、仕事が早く終わったからと、汚れた作業服のままで店に入って来た青年が居た。何ゲームかすると「おっちゃん帰るわ」「こんな汚い格好してたら、ほかのお客さん入ってけえへんわ」といって帰っていった。それから一時間もするといつものメンバー達と同じ、こ綺麗な服装で現れた。
彼らは一応に「俺の夢は、結婚して、子供作って親孝行するでー」「今までいっぱい悪さして親不孝したもんな」
私は素晴らしい若者たちと出会えた事を、正直嬉しく思った。
七夕の日に、若者よ、立ち止まらず、閉じこもらず‘自分の夢’を実現する為に頑張って欲しいと、一老人は願っている。

今はその店も無くなり若者たちの消息もわからなくなった。

元気にしているのだろうか?