~1歩ずつ前へ~

~1歩ずつ前へ~

以前と同じように小説を書いていきますが、特殊になると思います
このブログではスパ小説を載せていきます

嫌悪感を抱かれる方はお戻りください…

Amebaでブログを始めよう!

割り振られた楽屋には皇輝の前で正座して項垂れてる拓実がいた

「昨日も寝れなかったの?」

以前に夜寝れなくて夜更かししてしまってるって言ってた為、真偽を確かめる

「………」

拓実はその質問に答えられないでいた

なぜなら、今日の遅刻は自らの意思で夜更かししてしまったからだ


「拓実?俺の目見て」

話し始めてから1度も目を合わせてない拓実

言われて顔を上げるが一瞬目を合わせてまたすぐに逸らし俯いてしまう



「拓実」

「…っぁ…ぃゃ、いやだって…はなして…」



皇輝は下を向いたままの拓実の腕を取り、自身の膝上に乗せようとする


拓実は乗せられまいと痺れた足で踏ん張る



叱られることも分かってる、きちんと話さないといけないことも分かってる

でも自分がいけないこと、分かってるからこそ中々素直になれない



「将聖が今の拓実と同じことしても許すの?」

「…そ、それは…」

自分が可愛がってる後輩が同じことしたら…

きっと厳しく叱るだろう

それがその子のためになるから



「拓実、おいで」

抵抗することをやめて力が抜けた拓実の腕を1度離し、自ら来るように促す

きっと来るから





「なんで遅刻したの?」

自ら来れた拓実の身体を抱え、右手はいつでも叩けることを伝えるためにお尻の上に置きながら問



「……」

「…はぁ」

パァン!

「いっ…」

パチィン!

「答えられないならずっとこのままだよ」

「やだぁ…やだってばぁ…」


答えられない拓実のお尻に皇輝の厳しい平手が降り注ぐ



「ヒック…ふぇ…ごめんなさぁい…夜更かししましたぁ…」



落ちてくる平手に限界を覚え、泣きながら答える


「やっと言った。なにしてたの」


「えっと…」

言わなかったら叩かれる

でも言ったらもっと叩かれる


「…拓実、またここ叩こうか?」

「あっ…いやだ、いやだ!言うからぁ!」

皇輝は脅すように軽くパチンとお尻を叩いた


「…なにしてたの」


「…えっと…ゲーム…を…してました」



バチィィン!

「いたい!!」


「今日仕事だって分かってたのに時間も見ずにゲームしてたの?それとも自分は寝坊しないからって思ってたのかな」


パチィン! パァン!

「…!いたい、いたい!」

「どうなの、拓実」

バシィィン!


「あ"ぁぁん!…起きれるだろうって…ヒック…思って…ふぇぇん」



今までだってどんなに夜遅く寝ても起きれてたのだから今日だって起きれるだろうという甘い考えが今回の事を生んだのだ


それも全て皇輝には見抜かれていて、改めて指摘されて前日の自分の考えに後悔していた




「そんな甘い考えできないように、厳しくしないとね。反省しな」


バチィィン!!

「あ"ぁぁ!」


数段低い皇輝の声が聞こえてきた後に降ってきた平手はいつも仕上げとして叩かれてた痛みと同等のものだった


バシィン! バチィン! パァァン! パチィィン!


「あ"ぁ!…やだ、やだ!…いたい…いたいぃ!」


どんなに泣いても叫んでも暴れても皇輝は手を止めず厳しくお尻に落としていく




「ヒック…ふぇ…ごめんなさぁい…」



皇輝が手を止めたのは拓実が泣くことしかできなくなった頃だった



「拓実、俺たちは仕事をもらえるのが当たり前なんかじゃない。頂いた仕事は全力でやらないとダメなんだよ。人間だから甘えたくなる。それでもやるべき時はきちんとやらないとダメだよ。今日朝寝坊した時、すごい後悔したでしょ?その気持ち大事にしよう。ね?」


「ヒック…ヒック…はぃ…ごめんなさい…」


背中を撫でる皇輝の手は服を挟んでいても熱くなってる事に気づく



自分を叱ってくれる人がいる

そのありがたさに拓実は気づき、心からのごめんなさいが言えたのだ




リーダーという立場上、メンバーを叱ることが多い皇輝は、この公演中、今日以上に叱ることが起きないことをただ願うのだった