太陽の休日 ~アラサー女子ふたりのスペイン・トルコ旅日記~

太陽の休日 ~アラサー女子ふたりのスペイン・トルコ旅日記~

好奇心旺盛で冒険大好きなボボ、心配性でロマンチストなエセ。
アラサーを過ぎた今もなお落ち着く気配のない凸凹コンビによる、10日間の珍道中。

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2月26日、17時半。
カサ・バトリョの見学を終えて、一路カンプノウ・スタジアムへ向かう。
目的は、FCバルセロナとレアル・マドリードの宿命の対決=クラシコ観戦!

キックオフは21時とまだまだ先だが、早めに現地に着いていたい理由があった。
それは、余ったチケットを売ること。

そもそも今をときめくスター選手を多数要した両チームの対戦は、世界のサッカーファンの注目の的。チケットもそう簡単に取れるものではなく、日本の代理店では「安くて1枚7万円」というとんでもない高額でチケット予約の代行サービスを実施しているぐらいだ。
ではなぜ私たちが余るほどチケットを手にしているのか?という点から説明すると……遡ること4日前。2月22日にFCバルセロナの公式サイトで売り出された正規のチケットをネット購入することができたから。しかも世界中からアクセスが殺到していたためネットの接続が悪く、2度購入手続きを行った結果、4枚のチケットを購入してしまった、というわけなのだ。

さらに幸運なことに、席は1階最前列の超良席。
コーナーキックを目の前で見られる夢のような場所だ。

もう、行きたくても行けない日本のファンにとっては申し訳ないぐらいの話であるが、こうなったら仕方ない。こんないいチケットを無駄にしてしまってはますますファンに顔向けできないので、まずはこのチケットを誰かに譲ることから考えなくては。

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というわけで、18時半過ぎ。最寄り駅のコイブランに到着。
人の波に乗ってスタジアム方面へ向かうと、徐々に巨大なスタジアムの一角がビルの隙間から見えてくる。それにしても大きい。さすが収容人数99,000人を誇る、世界最大規模のスタジアムだ。

スタジアム周辺に近づくと、バルサのユニフォームを着たファンが民族大移動のようにメインゲートへ向かっている。さらに裏口付近には、おびただしい数の警備員と救護スタッフも。欧州サッカーでは興奮したファン同士の乱闘騒ぎが日常茶飯事だというが、それにしても物々しすぎるこの光景に、両チームにとって「絶対に負けられない戦い」であるクラシコの重みを肌で感じる。

太陽の休日 ~アラサー女子ふたりのスペイン・トルコ旅日記~-カンプノウの救護スタッフ

そして巨大なスタジアムを半周し、やっとのことでメインゲートに到着すると、まず向かったのはチケットカウンター。念のため、余剰チケットの払い戻しができないか確認する。しかし答えは「NO」。やはり誰かにチケットを譲るしかないようだと気持ちを固め、キックオフまで時間があるので場内のオフィシャルショップで買い物を済ませることにする。兄が大のサッカーファンであるエセは、兄や甥っ子のために大量のグッズを購入していた。

そして20時過ぎ。スタジアムが開場し、チケットを持った観客が場内に吸い込まれでいくのを横目でみながら戦闘モードへ。場外にたむろした群衆の中から、チケットを欲しそうにしている人をなんとか探し出そうとする。……が、いない。日本のコンサートのように「チケット譲ってください!」という紙を掲げている人がいればいいものの、それもいない。しまいにはキョロキョロと周囲を見渡す私たちを格好の鴨だと勘違いしたダフ屋に、「チケット売るよ」と話しかけられる始末だ。逆にチケットを売りたい旨を伝えるも、向こうもチケットが余っているのかまったく相手にされず。

そうこうしているうちにキックオフまで30分を切り、「もう諦めて場内に入るしかないのか……」と気持ちが折れかけていたところ、10メートルほど先のほうで、20代前半らしき白人男性ふたりが、ダフ屋ふたりと激しい交渉を交わしている光景が目に飛び込んできた。しばらく様子を窺っていると、どうやら必死に値切り交渉をしている様子。ふたりとも綺麗な金髪で明らかに外国人のように見えるが、ひとりはスペイン語が堪能でダフ屋になにかをまくし立てている。きっと法外な額を提示されているんだろう。その様子を遠巻きに見守りながら、「私たちなら定価でチケットを譲ってあげるのに……」ともどかしい気持ちで彼らの交渉が決裂するのを待った。


……後半へ続く