おんどとりとHEMSで測ってみよう! -22ページ目

おんどとりとHEMSで測ってみよう!

地元HMで建てたおうちのいろんなことを測ってみます。

新宅に引っ越してきてからおおよそ1年が経ちました。
早いもので、もうず~っと前からここに住んでいたような気持ちです。(‐^▽^‐)

太陽光発電も入居してまもなく始めたので、1年弱のデータがたまりました。
そこで、今回は、毎月の1時間あたりの最大発電電力量を1年12ヶ月分拾い出して、どんな傾向があるのかを見てみたいと思います。

具体的には、1ヶ月分の「1時間あたりの発電電力量」のデータから最も大きなものを月毎に拾い出します。
その結果はどうなると思いますか?

はじめ、レオは思いっきり簡単に考えていました。
「最大なんだから、毎月、システム最大値が出るに決まってる(ビシッ)」
つまり、レオ宅の太陽光パネルが9.32kW、パワコン出力が8.9kWなので、1ヶ月のうち1時間くらいは8.9kWが出るだろうと考えていたのです。
言い換えれば、1ヶ月のうち1日くらいはお昼のちょうどいい時間帯に雲の無い晴天の日があって、しかもそんな状態であれば、当然にフルパワーを出すのだろう。そんな風に考えていました。

ところが、結果はそうではありませんでした。
詳しい方には当然の結果だと思うのですが、レオにとっては興味深い結果でした。

まず、「1時間あたりの発電電力量」の最大値の月別グラフを見てください。



ベストスリーは、3~5月に集中する結果となりました。
4月: 8,834 Wh
3月: 8,778 Wh
5月: 8,713 Wh
まずショックなのは、一度もスペック上の最大発電電力量である8,900Whに到達していないことです。(我が家の太陽光は、パネル最大出力:9.32kW、パワコン最大出力8.9kWです。)
それどころか、ほとんどの期間で、スペック上の最大出力の9割ほどにも達していません。


これはどういうことでしょう?

最初にグラフの形状から考えられるのは、太陽の高さの影響です。
我が家のパネルの設置角度は地面に対して南向き21.8度ですから、日光がパネルに垂直に当たる時期がちょうど3~5月なのかもしれません。

ということで、月ごとの最大出力を記録した日時の太陽の高度から、パネルと日射の角度を計算して、その垂直成分(cos)をグラフにプロットしてみます。(最大出力を記録した時間帯が毎回11時台だったので、水平方向の角度は0度で計算しています)

値は完全な垂直(θ=90度)を1とする相対値です。
夏至のある6月を中心に、4~8月の南中時はほぼ垂直に日射が当たることがわかります。


しかし、3月以前にcosθ以上に発電しているのと、6月以降にcosθほど発電していないことが説明できません。
参考までに、どの程度この2つの数字の間に相関性があるかを見るために、相関係数を計算してみましたが、その結果は0.701でした。

月ごとに差が生じる原因として、2番目に思いついたのが、パネル温度の影響です。
一般的にパネル温度が1℃上下することに効率が0.3%変わると言われています。
パネル温度を直接測定することは我が家のシステムではできないので、気温を参考にしてみます。


仮定として、
パネル温度(℃)=気温(℃)×2
とします。深い洞察は何もありません。(^_^;)
単に感覚的に、「こんなもんかな?」という程度の話です。
熱輻射とか風による冷却なんかを計算できればかっこ良いのですが、結果にたどり着くずーっと前に力尽きてしまいました。(><;)


では、気温による効率の変化を月毎最大出力のグラフに落としこんでみます。

値は気温25℃を1とする相対値です。
夏季の効率低下の程度が良くわかります。
しかし、これだけでは全く月毎の説明はできません。


では、先ほどの日射の角度による影響と気温による影響を合成してみます。

うまく、はまりました。
ほぼ月毎の最大値と合っています。

相関係数は0.955ですので、日射の角度と気温だけで、おおよそ全体を説明できると考えてよさそうです。


残りはパネル温度の正確さで説明できそうに思えます。
他に考えられそうなのは、地軸の傾きによる日光が通る空気の厚さですが、これは今回のデータ上では、cosθと区別がつかないように思います。きっと、地域別のデータがあると、何かがわかるんだと思います。また、雲以外の阻害要因もあると思うのですが、どうやって計算できるのか全く考え及びません。

まあ、その辺の考察は置いておくとして、日射条件が良い場合、角度と気温だけで(ほぼ)太陽光パネルの出力が決まってしまうというのは、今さらながら驚きです。
いや、良く考えたら当たり前のことだとは思うのですが、自分の中にあった不合理な先入観が覆された感じがします。
レオはなんの根拠も無く、こんな先入観を持っていました。
・日によっては、「標準」よりも日射量が多い日ってあるのではないか?
・条件さえ整えば、最大出力なんていつだって出ているのではないか?
 (その条件も時々そろっているのではないか?)

今回の結果からはそれが否定されたわけです。

まず、「標準」よりも日射量が多いか少ないかは、季節(というか、月日)で決まってしまいます。従って、たまたまということがありえません。


パネル温度も季節要因の一つであり、しかも日射量が多いときほど温度が上がりやすいことを考えると、最大出力が出る条件というのはなかなか整うものではありません。
つまり、照射角度が理想的になる4~8月にはパネル温度が高くなってしまい、パネル温度が理想的になる11~3月には照射角度が垂直から大きくずれてしまいます。


どーりで最大出力が簡単には出ないわけです。

むしろ、4月にほぼ最大出力に達したのは、たまたま好条件がそろったためと言えそうです。
山形の4月はまだ冬の残り香が漂っており、晴天の日でも冷たい風が良く吹くのです。


改めて調べてみると、太陽光パネルのスペック上の出力は、JISで決められたソーラーシミュレーターという日本付近での太陽光を模擬した光源を、パネルに対して垂直に照射して測定するということがわかりました。(やっぱり、空気層の厚さが関係あるんですね。(ノ゚ο゚)ノ

こちらのHPはとてもわかりやすくて勉強になりました。
産総研のHP:https://unit.aist.go.jp/rcpvt/ci/about_pv/output/measure.html
JSTのスライド:http://home.sato-gallery.com/JST/taiyoudenchi_benkyoukai20130225.pdf


ところで、先ほどの計算では、空気層の厚さの影響を全く考えなくても、それなりに近似した結果が出てしまいましたが、たぶん、cosθと同じような振る舞いをするからだと思います。
きっと、絶対値で計算すれば、その区別がわかるんでしょうが、そのようなもっと突っ込んだ考察は今後の宿題ですね。(既にレオの手に余りそうな気がしています)


まあ、以上まとめますと、パネルをうまいこと冷やしたり、鏡やレンズで集光でもしない限りは、最大出力というのはそう簡単に出るものではないようです。
逆に考えれば、太陽の光を無駄にしてしまうということはほとんどないとも言えます。

うーん、なんかだまされているような、そんなもんだと思えばしょうがないような。( ̄ー ̄;
なんにせよ、今回の考察はいろいろ調べるきっかけになり、日ごろ不勉強なレオにはとっても勉強になりました。


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