環境考察【S12〜13】 | 俺はメタグロス

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【シーズン12】
目立った環境変化を簡潔的に記しておく。 

◆呑気弱点保険ギルガルド

A197メガメタグロスやA116グライオンの地震をブレード状態で耐え、更にシールド状態であれば上記の攻撃を2耐えする驚異的な硬さのギルガルドが台頭。
以降、メガメタグロスが重くなりがちな対面的な構築でよく採用されるようになった。

これによって最大の仮想敵であるギルガルドへの役割が安定しなくなったグライオンはこのシーズン以降採用率が低下。

メガメタグロス側は対面構築にギルガルドが採用されているのを見ると選出を避けるようになった。

フレアドライブを耐えられるので物理メガバシャーモは仮想敵を1匹失いより通りが悪くなった。

個人的にシーズン12で最も環境に変化を与えた型だと考えている。


◆ヒトムレヒレグロスの流行

元々それなりに使われており実績も多々ある並びではあるが、シーズン12で炎zロトム+意地っ張りメガメタグロス+スカーフレヒレ+襷ミミッキュの並びが何故か爆発的に流行。

特に対ゲッコウガが安定し、高速低耐久の電気タイプでカプ・レヒレを処理する選出へのカウンターになることから、スカーフレヒレは他の構築でもゲッコウガ対策枠としての採用が目立った。

また、襷ミミッキュもこの構築の影響で強さが見直され、対面的な構築でよく採用されるようになった。

ちなみにこの並びが流行した経緯を私は把握しておりません。


◆ピタゴーリの功罪

 
マッチングしないことを祈ったり、オニゴーリ使いに罵詈雑言を浴びせることで対策したりと 今までかなり対策が甘かったオニゴーリではあるが、オニゴーリを通すことをひたすら突き詰めたこの構築の登場は、その構築の完成度の高さも相まってオニゴーリ対策必須化の契機となった。
それによってシーズン12では今までのシーズンよりもオニゴーリを通すことが難しくなり、オニゴーリに相手の対策にメタを貼れるほどの汎用性はないため高レート帯では使用率を落としている。

オニゴーリが対策されるようになったことで、ガルクレセ等のオニゴーリが採用されやすい構築でデンジュモクやジャラランガ等の他の崩し枠を採用するケースが見られるようになった。


◆カバマンダガルドの構成変化

シーズン12までのカバマンダガルドといえば、アーゴヨンのドラゴンzを耐えるまでDを割いて怠けるを採用した木の実カバルドン、同じくHDに厚めの耐久メガボーマンダ、残飯ギルガルドの並びを軸とした受け気味のサイクル構築だっと記憶しているが、

従来の受け気味のカバマンダガルドが対策された他、メガメタグロスが増加した影響かシーズン12のカバマンダガルドは弱点保険ギルガルドや最速身代わり地震メガボーマンダを採用し、カバルドンが怠けるを切って起点作りと妨害に特化した攻撃的な構成が中心であったと記憶している。



【シーズン13】

◆環境の変化について

・全体的に構築が受け気味に
ゲッコウガを対策しやすいポケモンが受けポケモンに集中していること、カバマンダが受けの並びを崩す手段に欠けること、メガメタグロスが根本的に受けポケモンに弱いこと、鬼羽メガリザードンx+受けの並びが環境に合致していることからシーズン13では受け気味の構築が環境の中心であった。
受け構築の課題である崩し枠への対策を、専用対策枠を用意するのではなくステロ電磁波ラッキー+メガゲンガーの並びに代表される攻めの動きで切り返す形で対応する手法が確立したことで受け構築が相対的に使いやすくなったことも使用率を後押ししたのではないかと考えている。
特に、受け性能が高く、受け出しから欠伸や呪いで攻めの切り返しが出来るカビゴンはシーズン13では爆発的に流行。トップメタと言っても過言ではない。
ちなみに、シーズン12で流行した呑気弱点保険ギルガルドも受け気味の構築であれば比較的対処しやすい。

・ゲッコウガ対策の横行
型の多様化によって使用率の上昇が著しいゲッコウガだが、スカーフレヒレや受け構築の台頭によってシーズン13では通しづらい環境であったと思われる。
どれだけ対策しても立ち回りを間違えるとテンプレートな剣舞型や呪い型に崩されるため対策が非常に難しいミミッキュと違い、テンプレートなゲッコウガは受けポケモンで対処しやすく、受け崩しに特化したゲッコウガは対面性能が落ちることから対策を立てやすい。
ゲッコウガは後出し性能があまり高くなく、エース運用しか出来ないポケモンであるため、ゲッコウガ対策が通る環境が続けば霊獣ランドロスのように少しずつ数が落ち着いていくと予測している。

今後ゲッコウガを構築の軸として据えるのであれば、カビゴンやドヒドイデ等のゲッコウガ受けに強く、かつ、激流ゲッコウガのような制圧力を維持できる型の開発が必要である。
以上を踏まえると、シーズン13はゲッコウガのメタを中心とした環境だったのではないかと感じる。


◆メガボーマンダについて


・カバマンダガルドの衰退
シーズン13ではメガボーマンダ軸は数を大きく減らしている。
しかしこれはメガボーマンダそのものが環境に通用しなくなったのではなく、受け構築の増加等でカバマンダガルドの並びが通用しづらくなった結果メガボーマンダの採用率が落ちただけである。
むしろ、シーズン13の環境では冷拳を採用したメガメタグロスの減少や、メガガルーラやメガリザードンが増加したことからメガボーマンダ自体はかなり通しやすい環境だったと考えている。
それを証拠にシーズン13のレート1位の構築はメガボーマンダ軸である。


◆メガメタグロスについて


・ロトムレヒレグロスの減少
シーズン12で爆発的に流行したこの構築も、苦手なメガリザードンが増加したことや、数が増えた受け構築を崩す手段にやや欠けることを受けて数を減らした。対策されている証拠である。

・冷凍パンチの採用率の低下が顕著に
メガメタグロス意識でSに補正をかけたメガボーマンダが増加したこと、メガボーマンダの裏のポケモンに対してメガメタグロスの通りが悪いことから、今の環境ではメガメタグロスでメガボーマンダを見る動きは悪手であると言える。
意地っ張りメガメタグロスの場合は受けてくるポケモンへの有効打を優先するようになり、陽気メガメタグロスの場合はメガリザードンやウルガモスに対して先手を取れる点や活かして冷凍パンチよりも岩技の採用が優先されている。

・陽気メガメタグロスのオワコン化が顕著に
陽気メガメタグロスは並びを崩す性能に欠けるためか、シーズン11以降は意地っ張りメガメタグロスの採用が主流になりつつある。
陽気メガメタグロスの採用はロトムレヒレグロスに一貫した打点があり、カバリザにも強いアイアンヘッド/岩技/地震/草結びという構成に限られるようになっている。


◆メガリザードン


・メガリザードンxが主流に
メガボーマンダが減り、メガメタグロス対面で事故死しづらく受け構築が増えていたシーズン13の環境にはメガリザードンxが適合していた。

特に鬼羽リザードンxは構築を受け寄りにしやすい関係で苦手なメガボーマンダやゲッコウガを受けられるポケモン(テッカグヤ、カビゴン等)を自然と構築に組み込みやすく環境にうまく噛み合っているため、鬼羽リザードンxを採用した構築がシーズン12以降散見されるようになっている。

・カバリザの減少
メガボーマンダ軸もそうだが、メガリザードン軸でもカバルドンと組ませた構築が減っている。
運用方法がやや被るカビゴンのほうが環境に適応していたのが理由ではないだろうか。


◆よく分からない点

・ガルーラの流行

正直に言って、何故高レート帯で流行っていたのか、これだ!という結論が導き出せません。

※以下は勝手な推測

1.ゲッコウガ、ミミッキュ、メタグロス、リザードンとの対面で一方的に不利をとらず、受け構築に対してグロウパンチで負担をかけにいける。
また、苦手なメガボーマンダ軸がシーズン13では数を減らしていたので環境的に動きやすいから流行?

2.メガガルーラ入りの構築が高レートの最上位に集中していることから、確信はないが構築共有ではないか?
シーズン13で結果を出したメガガルーラ軸は型がバラバラのため、メガガルーラが環境に刺さるという提案から各自煮詰めていくという経緯があった?


・メガゲンガーが微増?
 

ミミッキュ受けやスリップダメージの蓄積をしやすいことからメガゲンガーと受けポケモンの相性がいい点が環境と合致した点、受け気味の構築が増えたことで環境が低速化してメガゲンガーで縛りやすい構築が相対的に増えたことからシーズン13はメガゲンガーが強い環境だったと考えている。
それも踏まえてメガゲンガーが数を増やしたように思えるが、シーズン12以前とシーズン13でメガゲンガーの使用率に大きな変化はなく、増加したという確信はないためこの項にて記載。



【総括】
上記の環境考察を踏まえた上で、思ったことを列記していく。

◆流行した構築は通用しなくなる
カバマンダ、ロトムレヒレグロス、カバリザが数を減らしたことからこれは明らかである。
勿論これらの並びで変わらず結果を出しているプレイヤーもいるが、それはその構築を理解してメタに対するメタを考案出来る一握りのプレイヤーだけである。


◆展開が一方通行な構築は通用しない
例えばゲンガーランドのようなステロ展開を相手にした際、ステロ枠にはマンムーやメタグロスをぶつけて行動回数を制限し、エース枠には死に出しミミッキュで対処〜という感じで展開が一方通用な戦術は後出しジャンケン方式で対策しやすい。
高レート帯では単純なステロ展開、積み展開、バトンパのような構築が少ない理由がこれである。
シーズン10でレート1位が使っていた構築であるゲコミミマンダのような実績のある構築ですら、立ち回りがワンパターンだとすぐに対策が追いついて通用しなくなる。


◆並びに抵抗出来ないポケモンは弱い
これは陽気メガメタグロスが顕著である。
裏のポケモンに容易に対処されやすいポケモンはサイクル負けの原因になるため、対面性能に優れていても採用が敬遠される。
受けポケモンで止まりやすくても、羽休めで持久戦に強いメガボーマンダや鬼羽メガリザードン、フィールド+メガメタグロス、定数ダメージ+猫騙しのような後続との連携込みで並びに負担をかけられるメガミミロップやメガガルーラはこの限りではない。


◆個人的に刺さると思っているポケモン

私はメガメタグロスやオニシズクモを使うことに固執していて、下記の案はおそらく採用することはなくせっかくのアイデアを腐らせるだけなので公開しておきます。

・C特化両刀メガバシャーモ

ゲッコウガ、ミミッキュ、メガボーマンダ等の環境上位のポケモンに弱いため環境に刺さっておらず数を減らす一方である。
が、それを差し置いてもこのポケモンをナメた構築が環境に多すぎである。 

最近のカプ・レヒレの耐久ラインが下がっていること、このポケモンをメガボーマンダやHB霊獣ランドロス以外では受けられない構築ばかりであることから、ただ採用していも見せ合いで圧力をかけるポケモンとして充分に機能する。

ちなみにCに特化にすることで呑気弱点保険ガルドをオーバーヒートで、後出ししてくるゴツメカバルドンを飛び膝蹴り+オーバーヒートで処理出来る。当然メガボーマンダや霊獣ランドロスでしかメガバシャーモも対処出来ない構築にはめざ氷が刺さる。
ゲッコウガやミミッキュを後ろでカバーする必要があるためこのポケモンを軸とすると必然的に受け気味の構築になるが、両刀メガバシャーモは環境に刺さっていると言える。


・意地っ張りA特化グライオン

A補正244振り(実数値160)グライオンの地震でテンプレ配分のブレード状態の呑気弱点保険ギルガルド(167-110)を綺麗にワンパン出来る。
また、副産物としてHSベースのカプ・コケコを地震で高乱数1発で落とす事ができる。

グライオンを見てわざわざ喜々として出てくるギルガルドはほぼほぼ呑気弱点保険型であり、カプ・コケコはグライオンの地震を耐えつつ混乱実を食べる瞑想カプ・コケコも一定数存在することからグライオンメタに対するカウンターとしてA特化のグライオンは機能するのではないかと考えている。


・コケコグロス

陽気メガメタグロスの使いづらさは並びに弱い点に集約されているが、エアームドやテッカグヤでメガメタグロスを誤魔化す構築が体感増えてきたことからフィールド雷拳グロスが受からない構築が一定数存在するのではないか?と考えている。
崩し性能をある程度持ちつつ、グロスミラーに強くメガリザードンの上をとれるカプ・コケコ+陽気メガメタグロスの並びはワンチャンあるかもしれない。