こんにちは!
ソラオト相川です。



今回も声コラムを始めていきたいと思います。


『呼吸が浅い気がする』


『お腹から声が出せない』


というような声について。

なるほど。

いい声を出すには、呼吸がどんな関係があるのだろう。


そもそも、声を出すことに、呼吸って、どんな役割を果たしているでしょうか?






カンタンにお話すると。


1、息が肺からノドに送られ


2、ノドにある声帯が振動し


3、声帯から音が生まれ


4、その音が口・鼻・ノドの空間で響き


5、声になる


という流れで、声はでています。



その最初の『息』は、どうやってしているでしょう?


という質問を声のワークショップ会場ですると、シーンとして答えが返ってこないですね。



いや、息って、普通にしてます。



という答えがちらほら。

言われてみると、例えば、どうやって走ってますか、とかそういう当たり前にしていることを根本的に問われると、普段考えたことがないのでよくわからないものです。









辞書には、


こきゅう‐うんどう【呼吸運動】

動物が外呼吸を営むための運動。
ヒトの肺呼吸では肋間筋(ろっかんきん)による胸郭の運動と横隔膜の収縮・弛緩(しかん)による運動とが行われる。

提供元:「デジタル大辞泉」


とあります。



ここ、ポイント!


胸郭の運動、と、横隔膜の運動の、二種類が存在していることが書かれていました。


何気無くやっている呼吸を、意識的に行う際には、この違いというのが、重要な意味を持って来るのです。


意識してやる呼吸といえば、子どもの頃に体育の授業でやった、深呼吸が代表的!


腕を大きく広げて、しんこきゅう!

あの動きを振り返ると、あれは、前述した胸郭の運動にあたることがわかります。

実際、この胸郭運動による呼吸を、本来の呼吸量でできてる日本人は、日本中で見ている限り、5割いないようです。
まぁ、お仕事疲れをはじめとしたストレスで、体こってるわけです。

そこをほぐすと、胸郭使った呼吸がよい形でできるようになることが多いです。

胸郭運動の呼吸がよくできていると、気持ちいい声がでてきます。


一方で、横隔膜の運動による呼吸があるわけです。

同じ呼吸でも、こっちの呼吸は、だいぶ感覚が違います。

無意識でもやってるこの呼吸を、意識してやると、体の内部で、不思議な変化が起こってくるようです。


横隔膜というのは、心臓や胃と同じで、あることは意識できても、自分で動きをコントロールできる筋肉ではないようです。

心臓、意識して止められる人には、まだ会ったことないです。

でも、思いっきりダッシュしたあとは、心臓がドキドキしているのを感じることができますね。


横隔膜の運動による呼吸の要は、横隔膜の動きをコントロールする一つの筋肉のコントロール。

それは、腹横筋、ふくおうきん
お腹の内側に、ベルトみたいについているインナーマッスルです。

本当は、あと三つあるんですが、わかりやすくするために言及しないことに。



それでは、ここから、実際その筋肉をどうやってトレーニングするか、方法について解説していきたいと思います。


名付けて、
『黒猫ジジトレーニング』


そう、ジブリの名作、魔女の・・・に出てくる猫です。

このトレーニングは、呼吸のみなので、自宅で朝や夜にやることができます。



⚫️STEP1
四つんばいになって、背中を丸めながら息を吸う
この時の動きが、猫がびっくりして背中を丸める動きに似ている

⚫️STEP2
背中を反らしながら、お腹の下の方から空気をしぼり出すつもりで息を吐いていく

⚫️その後はSTEP1にまた戻る。20~30回を、2セット


以上。

これを繰り返しやっていると、自然と、内側の筋肉の感覚がつかめるようになってきて、横隔膜の運動による呼吸ができるようになってくるようです。


息が上手にできるようなると、声がでやすくなるだけではなく、頭がすっきりしてきます。
一方で、リラックス効果も。


ただし、胸郭の運動による呼吸も、とても大事なので、胸や肩がほぐれている前提。
その上でやるといいトレーニングであることをお忘れなく。
まずは、リラックス。



ということで、今回の声コラムを終わっていきたいと思います。


ソラオト 相川陽介
2014年7月16日 ナポリ


FACEBOOK

HP

ソラオトHP



◆お知らせ・9月沖縄の離島で二泊三日のヴォイストレーニングワークショップ開催
9月5日(金)-9月7日(日) 
49,800円(税込)
詳しくはこちら↓