こんばんは!

声の芸術家、相川陽介です。


明日は東京にて、初秋公演。

ということで、近所の温泉にてリラックスの時間をとらせていただきました。



さて。


せっかくですので。



初秋公演を、今、一緒に体験してみましょう!





公演がはじまる。



静まり返った会場に、薄暗い明かりの中、白い着物で登場。
日本に受け継がれてきた、剣舞。
暗闇に光る、白銀の刃。




水を打ったような静けさ。







打って変わって、明るくなったステージ。

はじまる、お笑いの演目。電車男、中村屋。

超高速で繰り出される、ネタ、ネタ、ネタ、ネタ。

謎の絶妙な間。


噴き出す笑いの渦。

爆笑。

腹を抱えて笑ってしまう。






暗い中に、スポットライト。

朗読、鏡の法則。

優しく、紡がれるストーリー。

まるで自分のことのように聞いてしまう。

流れ落ちる、大粒の涙。

ああ、わたしも、そうしよう。そう思ってしまう。

感謝があふれる。







暗い中に、スポットライト。


朗読、青春。

ほとばしる情熱。

体中が熱くなる。

悩んでいたことなど、はるか彼方に飛んでいってしまった。

鳥肌がたつ。




朗読、もし知っていたら。

優しく、全身を毛布で包み込まれるかのような声。

耳元でささやかれているような感覚。

伝わってくる、悲しみ。悲壮感。

こみ上げて来る涙。

大切な人に、想いを伝えよう。

そう、静かに決める。




朗読、相川陽介、人生脚本。

自分で書いた話しらしい。

暗い中に、スポットライト。

朗読って不思議だ。

なんであの人が読むと、こんなに惹きつけられるんだろう。

私じゃないはずなのに。

他人の話のはずなのに。

どうしてこんなに、くやしいんだろう。

どうしてこんなに、悲しいんだろう。

彼の気持ちが、自分の気持ちになっているのがわかる。





客体と主体の境界線が失われる。





どうして、こんなに苦しい気持ちなんだろう。

好きなことを仕事にするって、こんなことなのかな。

極限の状態で、ある人が、こんな言葉をかけてくれた。






『あなたの声で、あなたの朗読で、あの人泣いてたよ』






自分がこの仕事をしている意味がわかった。

わかったつもりになっていたけど、わかってなかった。

たった一人でも感動してくれるのならば。

私は続けていきたい。

そう思う。

自然と、言葉がでてくる。

私の、この仕事をしている理由。



『私にも、できることがある。

つらいことがあっても。

くやしいことがあっても。

悲しいことがあっても。

私にはできることがある。

私には夢がある。

私には夢がある。

私の声が、感動の涙を流させる。

私の声が、情熱を生み出す。

私には、できることがある。』




胸に刻まれた。

朗読が終わった。

はっとした。

わたしは、朗読を聞きにきていたのだった。

さっきまで、別の人の人生を、自分の人生だと思って生きていたようだ。

感動が胸に残っている。


なのに、会場は、まったくの静寂。

わかった。

みんな私と同じ気持ちなのだ。


拍手をしよう。

拍手だ。





ちらほらと拍手の音が起こる。


大きな音となる。

大きな音となる。


気がついた。

ステージでお辞儀をしているこの人が、この時間を作ったこと。

これだけのものを魅せるために、どれだけのエネルギーを投資したのだろう。

まいった。

まいってしまった。


私は立ち上がる。

隣に座っている友達に視線を送る。

一緒にきている友達も立ち上がる。

拍手の音が鳴り響く。


拍手の音で、耳がおかしくなったのか。

拍手の音が鳴り響く。


うしろを振り返ると、会場のスタッフらしき人がにこにこしている。
うれしそうだ。


ステージが終わった。

ステージは終わったはずなのに。

まるで、これからがステージのようだ。

私にも、できることがある。

なにをしよう。

もう決まっている。

会場をあとにした。





ここまで。



初秋公演、伝わるといいなと思っています。
原点回帰。
朗読のみのステージにしました。
どうすればスタンディングオベーションしていただけるだろうか?
その一念で、かなり悩みました。

やはり、自分の最も得意とするもので勝負するしかない。
そう決めました。

朗読をはじめたとき、最初に読んだ作品たち。

青春。
もし知っていたら。
鏡の法則。

朗読でこれだけお客さんに笑ってもらえるなんて!と、驚いた作品。

電車男。
中村屋。

自分はなぜ朗読をやっているのか。
どうしてやっているのか。
泣きながら書いた作品。

相川陽介、人生脚本。


笑えて、泣けて、ためになる。

この時間を、一緒にすごせることを楽しみにしています!

お申し込みはこちら↓

http://aikawayohsuke.com/2011/autumn/

<東京>2011.09.15(木)19:00開場 19:30開演