こんにちは!
恵比寿でヴォイストレーニングしている、声の芸術家相川
陽介です。


今日は、こんな質問にお答えしたいと思います。



「私は、自分の歌に自信があります。」




「私は、自分の声に自信があります。」



「私は、自分の朗読に自信があります。」




「既に充分、プロで通用するくらいだと思うのですが、それで
も何か、注意すべきことはありますか?」



世の中には、自分の声に自信がある人と、自信がない人がいる
ようです。



ヴォイストレーナーをしていますと、両方の人たちと関わりを
持っていくこととなります。





「え?ヴォイストレーニングって、声に自信がない人が受ける
ものなんじゃないの??」





と言われそうですが、そうでもないです。


実際は、半々。


ヴォイストレーニングを受ける際に、カウンセリングシートと
いうものを書いていただくんですが、その項目に、
「自分の声に特に問題はないが、さらによくしたい」
というのがあります。


そこにチェックを入れる人が、6割くらいいます。



それは、ウェルカムです。
自分の声に自信を持っていらっしゃるというのは、必要なこと
ですよね。



しかし。





意外な事実かもしれませんが・・・









「自分の自信と、実力がイコールであることはほぼナシ」










という事実です。




ががーーーーーーーん。


そりゃ、今までプロとして第一線で活躍してきたとか、既に
大勢の前で数多くパフォーマンスしてきた方は別ですよ。

ただし、そういう人は、自分の実力を、客観的に見れるので、
そこにチェックはいれてきません。


逆も然り。



「私、声に自信ないんです・・・」



という人が、実は本人が思うほど、ダメではないということが
ほとんど。


ちなみに。


周囲が不快に感じるくらいヒドイ声の人って、世の中には存在
しちゃってるんですけど、そういう人の声は、その人格の表現
だと思いますので。


周りの人の意見を聞けないような傾向があるように思います。


だから、ひどいまま。


でも、気がつかずに生涯を終えるのも、それはそれでいいのか
もしれません。来世に期待・・・
とはいえ、もしその人に子供がいたら、発声やうつるので、
受け継がれちゃうわけで、できれば現世で改善してほしい。




さて、冒頭の質問。
声に自信があるが、さらに注意することはあるか?


その問いに対しては、その人の目指すところがすべてです。


プロフェッショナルとして活躍したいのか。


声を出す快感を、さらに楽しみたいのか。


趣味としてやりたいのか。



などなど。


この場合、トレーナーとして注意しなければならないのは、
上記のことです。


相手の目指すところをしっかり把握せねばなりません。


同時に、もう一つ。


見極めるべきことがあります。

それは、、、、



その人の人間的な成熟度。




そう。
例えば、「私、プロの歌手になりたいんですー」という人がい
るとして。


で、発声が全然ダメで、呼吸も全然ダメで、表現もひとりよが
り感満載だった時、どうしますか??


そのまま、全部「全然ダメです」っていいますか??



これは、難しい問題です・・・
「愛ならば、どうするか?」
というハナシ。




恐らく、このブログを読んでくださっている方は、
「いやいや、私なら、直接言ってくれたほうがいいですよ」
と思うでしょう。



心が広い(笑)




相川が、こういう場合に注意していることは、3つ。


1、なるべく、相手との信頼関係を醸成した上で伝える


2、なるべく客観性を持たせるために、本人の声の録音を直接
聞いてもらう


3、違いを知ることができるように、具体例となるような発声
や呼吸の映像を見てもらう、聞いてもらう



この3つは、そのまま、
『声に自信があり、プロでも通用すると思うのですが、何か
注意すべきことはありますか?』
という人に当てはまります。


まず、自分の声の録音を聞いてみましょう。
そして、プロの歌手の声と、聞き比べてみましょう。


それでわからなければ・・・



やっぱり、わかる人に聞いてもらうのがいいでしょう。